少し前の話。
劇場版が公開されるやいなや世間の話題は「鬼滅の刃」で一色。
どこもかしこも鬼滅鬼滅。
一躍、時の有名作品になっちゃって、まぁ。
どこもかしこもコラボ商品で溢れた。
コロナ不況も鬼滅ブームにはどこ吹く風。
とにかく勢いが半端なかった。
さらに少し前の話、たしかに爆発的人気の兆候はあった。
単行本が売り切れ書店から姿を消すなんて、な昔じゃ考えられない。
しかし想像を上回る「鬼滅の刃」の人気が、せっかくの「エヴァンゲリオン」続編公開情報を霞ませたのは今でも腑に落ちない。
大好きな「エヴァンゲリオン」。
過去記事に書いたとおり、日本アニメ史上エヴァほど入り口が広大で出口が極細に狭い作品をみたことない。
しかし著者が書きたいのは「残酷な天使のテーゼ」についてではない。
何故ならエヴァを語る上でいつも残テしか取り上げられないことに、いつもいつも憤りを感じていたから。
みんな、エヴァ=残酷な天使のテーゼだと思っていないだろうか?
残テ以上の名曲「魂のルフラン」をスルーするとは何事か。
たしかに一般ウケは残テの方が圧倒的に良い。
いくら爆発的人気アニメの主題歌でも劇場版では致し方ないのかもしれない。
当時の劇場版エヴァンゲリオンはあまりにディープな内容すぎて、一般的にならない要素しかない。
タイトル「魂のルフラン」の "ルフラン" はリフレインのフランス語読み。
楽曲のテーマは「輪廻」。
残テよりももっと『エヴァンゲリオン』の世界観に近い。
残テより激しく、厳かで、闇がある。
そこに内包する闇こそ庵野秀明監督作品の魅力だ。
新劇場版では、主題歌を宇多田ヒカルさんが手掛けているが、著者的には「魂のルフラン」の復活を切願していた。
あの血湧き肉躍る興奮よ、再び。
…結局叶わなかったな…
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