無限列車編
昨年公開するやいなや、爆破的なヒットを記録した鬼滅の刃「無限列車編」が早々と地上波ノーカットで放送された。
以前の記事に記したが著者はこのブームに乗りきれなかった。
鬼滅の刃自体、ほとんど観ていない。
しかしアンチだから観なかったわけではない。
無賃乗車で申し訳ないが、こういうタイミングがあればもちろんチェックする。
今さらというかやっとというか、ようやく今回の放送で世間の流行に追いついた。
そしてアニメ好きとしてはこのタイミングで鬼滅の刃について触れないわけにもいくまい。
そこで、熱狂的ファンでもアンチでもない著者が初めて鬼滅の刃「無限列車編」を観て感じた大ヒットの理由を考察し記すことにする。
あくまでも鬼滅初心者の意見だから、その点はご承知おきを。
初心者だが「無限列車編」に至る過程を、それなりに予習して地上波初放送に挑んだつもりだ。
作品に対する知識は初心者だが、アニメ好きが作品に対して好き勝手書く大前提として、その原作者へのリスペクトは忘れてはいけない。
素晴らしい作品だということが前提にあることを先に記す。
さて本題だが、物語への率直な感想は素直に面白かった。
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話は面白かった。
面白かったが「無限列車編」って鬼滅の刃の物語のほんの一編だよね?
初めて視聴した印象は内容がどうこうではなく、この作品に対する世間の反応についての違和感だ。
誤解を恐れず書くが、これで物語が完結するわけではない続編ありきの作品にしては、ちょっと異例すぎる大ヒットだったのではないか?
たしかに面白い作品だし大ヒットは納得する。
しかし日本映画史上最高額の興行収入400億を記録するほどかといえば答えは否。
この作品に対してこの記録は異常であると著者は感じた。
この数字が本物ならば続編の興収は同額またはそれ以上になるはずだ。
登場キャラクターの人気に多少の偏りがあったとしても、だ。
しかし作品自体にそこまで(日本映画史上最高興収)の魅力は感じなかった。
これはあくまでも現時点での感想だから、以後の動向には注目したい。
続編が「無限列車編」と同様のヒットをみせたなら、作品自体の人気が本物だったとお詫びする。
では現時点で何故、日本映画史上最高興収を記録できたのかを考えてみた。
それは作品制作陣以外の制作側の功績が大きな要因だったのではないだろうか。
要するにマーケティングの勝利だ。
今回の地上波初放送へ向けてフジTVが張り巡らせた広報活動は凄まじかった。
休日のゴールデンタイムのすべてを鬼滅の刃へ捧げた。
これほどひとつの番組・作品への注力は過去に例がない。
だが、最近のフジTVには同様の傾向があらゆる作品でも顕著に見られる。
例えばつい最近劇場公開されたばかりの、木村拓哉氏主演の「マスカレード・ナイト」。
公開前には木村拓哉氏主演の過去作品を集中的に放送し、公開日の寸前には前作劇場版「マスカレード・ホテル」を放送した。
ドラマの王者に君臨していた頃のフジTVは、こういうトレンドのつくり方が非常に上手かった。
流行りをつくり出すのが上手かった。
鬼滅の刃についても同様の印象を受ける。
鬼滅の刃の異常な人気は、「無限列車編」地上波初放送の翌日のネットを見れば一目瞭然だろう。
広報活動と情報戦を制したから鬼滅の刃「無限列車編」は日本映画史上最高興行収入という栄誉に輝いた。
ところが鬼滅の刃のヒットで味をしめたのか、近頃は広報活動先行でつくり出されたブームが非常に多いように感じる。
ネクスト鬼滅という言葉が生み出され、新しいブームが意図的につくり出される。
残念なことだが作品自体への興味より、ただ流行に遅れたくない人が溢れているように感じる。
良い作品は何年経っても良い作品だ。
良い作品とは、多少の流行はあっても、いつ観ても良い作品なのだ。
売れることは正義だと思うが、売れることだけが正義ではない。
一過性の流行から不朽の名作は生まれない。
鬼滅の刃「無限列車編」は良い作品だ。
作画は非の打ち所がないし、声優陣の演技も素晴らしい。
声優陣のキャスティングも抜群だ。
だからこそ鬼滅の刃制作陣には是非お願いしたい。
世間から相当注目されるであろう続編でも、良い作品をつくることだけに注力してもらいたい。
流行にとらわれず、良い作品を世に届けることだけに専念して欲しい。
人気先行の作品だけは観たくないと感じた、アニメ好き鬼滅初心者であった。
ちなみに沢城みゆきさんの大々ファンとしてはこのニュースがめちゃくちゃ嬉しいww
Aimer の大々ファンとしてはこのニュースもめちゃくちゃ嬉しいww
これからの鬼滅の刃の視聴については、この情報がもたらされたことによってついに義務化された。