【定石】
「物事を行う上での決まった方法」「昔から最も良いとされてきた定番のやり方」という意味。
この「定石」とは、囲碁用語に由来し、「双方にとって最善とされる打ち方」が「定石」と呼ばれる。
囲碁においては、長年培われてきたそのやり方(定石)に従えば互角になる場合が多いとされている。
定石にとらわれない強さ
✔️藤井聡太3冠
藤井聡太3冠(王位、叡王、棋聖)が挑戦する第34期竜王戦7番勝負で、3連勝とし竜王奪取に王手をかけた。
いよいよ最年少4冠が現実味を帯びてきた。
羽生善治永世7冠以来のとんでもない怪物が現れたものだ。
あまり将棋に詳しいわけではないが、知っている限りで話を進める。
藤井聡太棋士の強さの秘密といえば、何万通りもある指し手の中から常に最善手を指す人工知能(AI)相手に将棋の勉強をしていることだろう。
人工知能(AI)の強さはすでに周知の事実だ。
将棋の棋士と人工知能(AI)が戦う第2期電王戦二番勝負(ドワンゴ主催)で佐藤天彦名人がPONANZA(ポナンザ)に敗れたことは記憶に新しい。
この勝負でポナンザは2連勝し、将棋界の頂点に立つ名人の敗北が決まっている。
藤井聡太棋士はそんな人工知能(AI)を練習相手にしているのだが、人工知能(AI)には定石などない。
相手が指した手からもっとも有効な手を導き出すだけで、「こう来たらこう」という人間らしい思考は持ち合わせていない。
人工知能(AI)を練習相手にしている藤井聡太棋士も同様のことがいえるようで、定石にとらわれない指し手をする藤井聡太棋士に対戦棋士は戸惑いを隠せない。
どうやら将棋界も少し頭が固くなりすぎていたようで、新手の対応に四苦八苦していた。
✔️YOASOBI
つい最近、YOASOBIのデビュー曲『夜に駆ける』が日本レコード協会が毎月行っているストリーミング認定において、初のダイヤモンド認定を獲得したことが発表された。
YOASOBI / Into The Night
(「夜に駆ける」English Ver.)
2020年4月度より開始された「ストリーミング認定」において、YOASOBIの『夜に駆ける』のダイヤモンド認定は数多くの人気アーティストが選出される中で史上初の出来事らしい。
これはYOASOBIに限ったことではないが、近年ボカロ出身のアーティストの躍進が著しい。
あの米津玄師氏もボカロ出身で有名だ。
ではボカロは従来の音楽と何が違うのか?
それは定石にとらわれないということだ。
音楽における定石とはコード進行だろう。
どうしても人の手で楽器を演奏すると、「こう来たらこう」という定番の音の繋がりができてしまう。
しかしボカロはコンピューターを使って作曲するから、コード進行に定石がない。
ただ心地良いだとか、ただ格好良い音の繋がりだけを自由に構築できる。
それは従来の音楽にはない意外性となって、人の耳に届く。
その弊害として、ヴォーカルには多大な負担が掛かる。
何故なら定石にとらわれないコード進行は、難易度が異常に高くなってしまうからだ。
しかし近年の歌い手はそれに対応しているから素晴らしい。
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古い思考を打破する柔軟性こそ強さの秘密
以前、こんな記事を書いたことがある。
固定観念というものは存外恐ろしいものだ。
ひとつの思考にとらわれると、いくら他に良い方法があっても気づくことができなくなる。
固定観念にとらわれないためには、常に別の方法を考えておく必要がある。
もし甲乙つけがたい二案があるとしたら、どちらか一方を選ぶのではなく、その二案を折衷する柔軟性が必要だ。
これはどの業界にいても共通している、これからを生き抜く上で重要なスキルになる。
あらゆる方法を模索できる柔軟性があれば、もっとしなやかに強くなる。
いつまでも思考停止人間を横に並べている場合ではない。
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