洋画の派手さこそないがどうしようもなく心にしみる…
それこそ邦画の最大に魅力
洋画の派手さこそないがどうしようもなく心にしみる…
それが邦画の良さだと思う。
昔は当たり前のように洋画一択だったが、近年の邦画はなかなかバカにできない。
製作費でハリウッドに勝てないならシナリオと演出と演技で勝負といわんばかりに、邦画のクオリティーは年々高くなっている。
たしかにハリウッド映画は華やかで見栄えもするが、どうしても大味になってしまっているように感じる。
演出的にはどうしても地味な邦画ではあるが、シナリオ的に感性が合うのはやはり制作者が同じ日本人だからだろうか。
もちろん作品によるが、邦画には洋画のクライマックス的派手な見せ場がほとんどない。
ドッカンドッカン爆破しないし、ガガガガ派手な銃撃戦もない。
カッコいい戦闘機も、イカツイ戦車も邦画とは無縁に近い。
だが、最近そんな邦画が観ていてとても心地よい。
ガチャガチャとうるさいだけの映画は苦手だ。
時には深く考えさせられ、じわじわ心にしみてくる映画を好むようになってからというもの、邦画が面白くて仕方ない。
日本人ならではの感性で演出し魅せていくのが邦画だ。
ここではまったく派手ではないけれど、どうしようもなく心にしみて今なお強く記憶に残っている邦画をご紹介したいと思う。
映画
秘密
名作邦画『秘密』とは
原作となったのは文藝春秋より1998年9月に刊行された東野圭吾の小説『秘密』。
長らく大きなヒットに恵まれていなかった東野圭吾がブレイクすることとなった出世作。
第120回直木賞、第20回吉川英治文学新人賞、第52回日本推理作家協会賞(長編部門)にそれぞれノミネートされ最終的には推協賞を受賞した。
「無冠の帝王」などと呼ばれることもあった東野にとって、乱歩賞以来、つまりはデビュー以来のタイトル獲得となった作品だ。
1999年、滝田洋二郎監督、広末涼子・小林薫主演によって映画化されている。
また、リュック・ベッソン制作、ヴァンサン・ペレーズ監督、デイヴィッド・ドゥカヴニー主演によるリメイク作『秘密 THE SECRET』(原題:Si j'étais toi、The Secret)が2007年にアメリカ・フランスにて公開された。
日本では未公開。
2010年10月期には、志田未来主演によってテレビドラマ化もされている。
キャッチコピーは「運命は、愛する人を二度奪っていく」。
ストーリー
杉田平介は自動車部品メーカーで働く39歳。
妻・直子と11歳の娘・藻奈美との3人で暮らしていた。
1985年冬、直子の実家に行くために、直子と藻奈美の2人が乗ったスキーバスが崖から転落してしまう。
直子と藻奈美は病院に運ばれたものの、直子は死亡してしまい、藻奈美は一時は回復不能といわれたにもかかわらず、奇跡的に助かる。
しかしそれは、仮死状態になった娘・藻奈美の身体に、死んでしまった妻・直子の魂が宿っていたのだった。
藻奈美の身体に宿った直子に、平介は戸惑いながらも周囲には決してバレないように生活することになるのだが…。
東野圭吾原作 映画『秘密』予告
名優・小林薫か好きになるきっかけとなった名作
2021年大河ドラマ『青天を衝け』にも出演されていた名優・小林薫氏。
大好きな俳優さんだ。
小林薫氏を好きになるきっかけとなったのが『秘密』という映画だった。
今作品でも小林薫氏のイメージにある、優しい亭主役を演じているのだが真実を知って葛藤する姿は共感を覚える。
その葛藤は、今観たらなおさらだろう。
また、今作品が東野圭吾氏の原作と知ったのは後になってのことだが、どうりで面白かったわけだと妙に納得してしまうのは、後の東野圭吾作品が軒並み面白かったからだろう。
難しい役どころを、見事に演じている広末涼子さんにも注目。
広末涼子さんの演技もそうだが、とにかくメチャクチャ可愛いから気をつけろ。
ラストシーンは号泣必至。
この映画を観て、娘の結婚式には旦那になる男に「一発殴らせろ」と絶対いってやると心に誓った名作邦画だ。
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