最強失恋ソング決定戦
華原朋美『LOVE BRACE』
『LOVE BRACE』は女性歌手・華原朋美さんの4枚目のシングル。
同名のアルバム『LOVE BRACE』からのシングルカットで、小室哲哉プロデュースによる楽曲である。
アルバムの制作期間中に一番初めに完成されたが、「他の曲を歌うときもこの曲の雰囲気を生かす」という華原の姿勢で歌入れは最後に行われた。
タイトルは華原さんが大事にしているねじを回さないと腕から外れないブレスレットの名前から。
華原さんの「マライア・キャリーの様に歌いたい」という思いから、締め切りがその日の深夜0時なのにもかかわらず「沢山食べてから歌う」というマライアの姿勢を踏襲。
夜22時頃にカツ弁当を食べてから歌入れを行った。
それが功を奏したのか、華原さんはゆったりとした気持ちで歌えたそうだ。
TKプロデュース全盛期を経験した人なら周知の仲
二人が一番仲良しだった頃を偲ぶ隠れた名曲
今作品も普通に聴けばラブソングである。
それも「今以上に誰かを愛することなんかできない」というほどの思いが詰まったラブラブ・ラブソングだ。
だからこその失恋ソング。
あれほど微笑ましかったラブラブの二人のその後を見ているとどうだ。
夜中そっと あなたの寝顔 見ていた
世界中 誰にも 知られずに 見ていた
出会ってからは 必ず幸せになる
初めて 私が 心に誓って みたこと
救いを 求めてる 私がいた
抱きしめて 力を 強く強く つかまえていて
それを後世にまで残る歌にまでしてしまったのだから、いろいろと考えさせられる。
ひとつ確実にいえるのは、プライベートなことはあまりベラベラと言いふらさない方がいいということだね。
ところで小室哲哉氏の書く歌詞は意外と好きだ。
ときどきハッとさせられるいい詞を書く。
2度ともう これほどに 愛せなくて
伝えたい 運んで LOVE BRACE 私の思いを…
簡単な言葉の組み合わせだが、愛が溢れ心の芯に届く名フレーズではないだろうか。
2度ともうこれほどに愛せなくて…
その後の二人をみる限り、この曲を歌っている朋ちゃんの言葉の説得力は疑いようのない真実だった。
朋ちゃんの一途な想いを想像すると、思わず泣けてきてしまう。
ラブラブな名ラブソングほど、その後の展開によっては名失恋ソングになるものだ。
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