TBSテレビ×WOWOW共同制作ドラマ
MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜
『MOZU』とは
『MOZU』(もず)は、TBSテレビとWOWOWの共同制作で放送された刑事ドラマ。
逢坂剛先生の小説『百舌の叫ぶ夜』『幻の翼』を原作とする。
主演は西島秀俊氏。
『Season1〜百舌の叫ぶ夜〜』(もずのさけぶよる)は、2014年4月からTBS系の「木曜ドラマ劇場」枠で全10話が放送された。
また、『Season2〜幻の翼〜』は、2014年6月から「WOWOWプライム」チャンネルの「連続ドラマW」枠で全5話が放送された。
なお『Season2〜幻の翼〜』は、10月からTBS系「木曜ドラマ劇場」枠で地上波でも放送されている。
2012年に制作された『ダブルフェイス』に続く両局の合作ドラマ第2弾である。
スペシャルドラマとして放送された前回と異なり、今回はそれぞれの連続ドラマ枠の中で放送。
両局は今後も継続的に合作ドラマに取り組む予定であるという。
監督は『ダブルフェイス』に引き続き羽住英一郎氏が担当し、スタッフも同作のスタッフが携わっており、『ダブルフェイス』で起用された西島秀俊氏や香川照之氏等、同作に起用されていたキャストの何人かが再び起用されている。
原作はハードボイルド作家逢坂剛先生の『百舌の叫ぶ夜』『幻の翼』の2作。
TBSが『MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜』。
WOWOWが『MOZU Season2〜幻の翼〜』として放送された。
『Season2』については、まずWOWOWで第1話のみ無料放送され、第2話以降の視聴にはWOWOWの有料契約が必要であったが、その後10月 - 11月に、TBSで全5話が地上波初放送となった。
2015年に『劇場版 MOZU』が公開され、映画の公開に合わせて、スピンオフドラマ『大杉探偵事務所』がWOWOWプライム及びTBSでそれぞれ放送されている。
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『Season1〜百舌の叫ぶ夜〜』のあらすじ
東京・銀座の繁華街で爆弾による爆発事件が起こる。
白昼の惨劇に多くの人々が巻き込まれ、警視庁公安部に所属する倉木警部の妻・千尋が犠牲になり死亡する。
計画的なテロか、誤爆なのか、倉木は妻が死んだ理由を知るべく独自に捜査を開始する。
ノンキャリアで叩き上げの大杉警部補も事件を追う過程で、倉木とぶつかりながらも協力してゆくことになる。
一方、爆発事件の現場に居合わせていた公安部の明星巡査部長は、特別任務である人物を追っていた。
その人物はプロの殺し屋、新谷和彦。
新谷は事件当日、サイバーテログループの幹部、筧俊三の暗殺を目的に尾行していたが、爆発に巻き込まれ行方をくらます。
筧は爆発で死亡。
新谷は地方で瀕死の状態で発見され、記憶喪失になっていた。
倉木、大杉、明星は津城警視正の指示のもとで公安部と刑事部の枠を超えて協力し、事件の鍵を握る重要人物として新谷を追う。
そして筧の暗殺とICチップの回収を依頼していた大企業アテナセキュリティの東も、ICチップを手に入れるために新谷を追っていた。
やがて倉木たちは、爆発前に筧と会っていた謎の女の存在、千尋が精神を病む原因となった極秘捜査グラークα作戦の真相、夢に現れる都市伝説の「ダルマ」、そして殺し屋・新谷=百舌の正体など無数の謎が絡み合う裏で、国家転覆を狙う恐るべき陰謀が隠されていることに気づく。
Episode #1 都心で起きた爆弾事件…妻を失った公安のエースVS記憶を失った殺し屋
国家転覆の陰謀のセオリー
我々が知っていることは、権力者にとって都合の良いほんの一部の真実だけ。
だが、すべてを知ることが果たして幸せなのだろうか?
国家転覆の陰謀を描いた『MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜』を観ていると、いったい何が正しいことなのかがわからなくなる。
幾重にも張り巡らされた謎が、ようやくひとつ解けたかと思えば、また新たな謎が生まれる衝撃の展開から目が離せない。
ただハードボイルドなだけでなく、国家権力ぐるみの陰謀を描いたシナリオは秀逸のひと言。
また、まるで映画を観ているような映像にも注目だ。
ハードボイルド作家逢坂剛先生の原作を、忠実に映像化したような本作品は、明るく楽しいシーンなんてひとつもない。
ひたすらハードボイルドで、ミステリアスなシーンだけで構成されている。
俳優陣の名演、怪演も本作品の魅力のひとつ。
玄人好みのキャスティングも実に良い。
主演の西島秀俊氏はもちろん、香川照之氏、真木よう子さんの名演技が光る。
珍しく悪役を演じている長谷川博己氏や、悪役が堂に入っている吉田鋼太郎氏の演技も、そのイカれっぷりが非常に良かった。
個人的には、特に真木よう子さんの演技に目を引かれた。
たが悔しいかな、主役級の名演ですら池松壮亮氏の怪演にはきっと及ばないだろう。
正気と狂気を見事に演じ分けた池松壮亮氏の演技は一見の価値がある。
いぶし銀の俳優陣と、ひたすらハードボイルドに徹したシナリオと映像作りが、『MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜』をTVドラマの枠を超えたドラマにしている。
ただし、これから観る人は注意が必要だ。
『MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜』に心安まるシーンなんかひとつもない。
想像以上にゴリゴリのハードボイルド作品だから、覚悟して観てほしい。
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