アニメ
波よ聞いてくれ
ラジオ好きなら必見!ラジオの、ラジオによる、ラジオのための名作アニメ
『波よ聞いてくれ』とは
『波よ聞いてくれ』は、沙村広明先生による青年漫画及びそれを原作としたアニメである。
北海道札幌市を舞台に、主人公がひょんなことからラジオパーソナリティとしてデビューし、奮闘する姿を描く。
『月刊アフタヌーン』(講談社)において、2014年7月25日発売の9月号から連載開始。
本作はラジオを題材としており、主人公・ミナレの喋りを軸としてストーリーが展開されている。
作中ではラジオの話に加えてミナレの日常も描かれており、その両方がユーモラスかつ生々しく描写されている。
本作は「今度こそ間違いなく、人の死なない漫画」というコンセプトで描かれた作品であり、作者の代表作『無限の住人』とは正反対の作風である。
このコンセプトについて、作者は「誰が読んでも大丈夫なマンガ」を描くという意図があり、そのために本作では「アクションやエログロといった要素」を封じた、と語っている。
もっとも、作者の持ち味である「キャラクターのせりふのキレっぷり」は他の作品と変わらず、本作の担当編集者は、むしろラジオを題材にしたことで持ち味がより光る作品になった、と評している。
また、本作は作者が「現代的な恋愛劇」を志向して描いた作品でもあり、作中には現代に実在するものも多く登場する。
一例として、コミックス第4巻では元力士の琴欧洲勝紀のブログが取り上げられており、本作で取り上げられたことをきっかけに、琴欧洲のブログのアクセス数が伸びるという現象が起きている。
2019年10月8日、本作のテレビアニメ化が発表。
2020年4月から6月まで毎日放送・TBS「アニメイズム」B2ほかにて放送されている。
あらすじ
2015年6月4日、札幌市のスープカレー屋「VOYAGER」で働く鼓田ミナレは、職場のラジオから自分の声が流れていることに気づく。
その前日、ミナレは偶然知り合った地元のラジオ局「MRS」のディレクター麻藤兼嗣に失恋を愚痴っていたが、その内容は麻藤によって密録されていたのだった。
ミナレは放送を止めるためにMRSに乗り込むが、逆に麻藤に言いくるめられ、ラジオでアドリブトークを披露することになる。
その後、ミナレは深夜帯に冠番組を与えられ、VOYAGERで働きつつラジオパーソナリティとしての活動を開始する。
ミナレの番組『波よ聞いてくれ』は、麻藤の意向により「回ごとに企画を変える」という方針が採られ、ミナレも自身の失恋から着想を得て制作された架空実況やオーディオドラマ、隣人を訪ねる収録、構成作家の取材旅行に同行してレポートを録音したりと、様々な番組作りに携わっていく。
現実でもオンエア?
AIR-G'で『波よ聞いてくれ』が放送
なんと⁉︎
実際の「ラジオ番組」としても「北海道 札幌市」から毎週木曜日:21:00~21:30でレギュラーオンエアされていたらしい。
AIR-G'『波よ聞いてくれ』は現在、radikoのエリアフリーで視聴可能のようだ。
またRadiotalkではスピンオフ番組が聴けるそうな。
ラジオ好きなら絶対観るべし!
ラジオの、ラジオによる、ラジオのためのアニメ
これほどラジオ愛に溢れたアニメはみたことがない。
しかしラジオは大好きではあるが、ラジオをテーマにすること自体はどうかしているとも思った。
だってマニアックでしょう?
根強いファンはまだまだいるが、時代に取り残された感だけはどうしても否めない。
オワコンと呼ばれても仕方ないとさえ思ってしまう。
そんなラジオをこれほど取り上げてくれたのは、本当に嬉しかった。
またラジオの魅力やラジオの在り方を、これ以上ないほど見事に表現してくれている。
おかげで勉強になったことも多い。
ラジオ好きなら絶対に観るべし。
ラジオが好きでなくても、とりあえず一度観てみるべし。
物語の舞台は北海道
ラジオ愛も半端ないが、北海道愛もビシバシ伝わってくるのが『波よ聞いてくれ』の特徴だ。
作中では北海道ネタがふんだんに盛り込まれている。
そもそも主人公のミナレが働いているのがスープカレー店だし、マトンや新巻シャケなど北海道ならではの食材が登場する。
また北海道出身の著名人の名前も、数多く登場する。
ジュディマリのYUKIちゃんやドリカムの吉田美和さんや、宇多田ヒカルさんの母・藤圭子さんも、どうやら北海道出身らしい。
北海道が生んだローカル番組の星・大泉洋氏の名前ももちろん登場する。
本来なら北海道出身でなければわからないネタなのかもしれないのだが、著者にはそれはあまり問題ではなかった。
この時ばかりは『水曜どうでしょう』を観ていて良かったと、心から思ったものだ。
キレキレのトークは一見の価値あり
主人公・ミナレのトークが、とにかくキレキレでそれでいてとにかく面白い。
まるで女版明石家さんま師匠をみているような感覚に陥る。
あのお笑い怪獣にも引けをとらないミナレのトーク術は、コミュニケーションの勉強に役立つとすら思うほどである。
会話が上手な人は頭の回転が早い。
頭の回転が早い人の会話は、聞いている方の頭の回転まで早くする。
これが殊の外、心地良いのだ。
ラジオをテーマにするだけあって、言葉を扱うことに重きを置いてくれているのは、ラジオファンはとしては非常に嬉しく思う。
ラジオ好きには涙ものの名作だ。
アニメは現在『Season.1』で終了しているが、まだまだ先が観てみたい。
続編の予定は、今のところない。
だから『Seaso.2』の制作を熱烈的に希望する。
いいところで終わっちゃったんだから、お願いだから続きを作ってくれ…
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