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ioritorei’s blog

完全趣味の世界

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【心に沁みる名言『ヒロ(Netflixシリーズ「さよならのつづき」より)』】今日を精一杯生きるために…。#177

 

#177

心に沁みる名言

 

 

今日を精一杯生きるために…

 

 

明日ではなく今日。

今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。

 

 

 

 

 

 

 

ヒロ(Netflixシリーズ「さよならのつづき」より)

 

 

Netflixシリーズ『さよならのつづき』エピソード3「記憶のつづき」でのヒトコマ。

 

 

Netflixシリーズ『さよならのつづき』

エピソード3:記憶のつづき


成瀬とさえ子はコーヒーを通じて交流を深めるが、さえ子は雄介を想う気持ちを抱えつつ、距離を取ろうとする。

一方、成瀬は自身に宿る雄介の記憶の断片に戸惑いつつ、ドナーが雄介だったことを知る。

ミキは夫の変化に不安を抱えつつも、成瀬を受け入れようとする。

さえ子は成瀬に惹かれながらも彼の中に雄介を見てしまい、複雑な心情をつのらせる。

 

 

ヒロ(演:三浦友和)は、ハワイに暮らすコーヒーの生産者。

さえ子の人生の転機となった一杯のコーヒーが、ヒロの作るコーヒー豆だったことから、執念で口説き落とし、良好な関係を築いている。

雄介を亡くしたさえ子を気にかけ、度々ハワイから連絡してくる。

さえ子にとっては天使のような存在。

 

 

亡くなった人を 思い出してしまうっていうのは

 

亡くなった人が 会いたがっているからなんじゃないかな…

って 俺は思っている

 

俺に会いにきてくれてるんだってな

 

 

さよならのつづき (Soundtrack from the Netflix Series)

さよならのつづき (Soundtrack from the Netflix Series)

 

 

 

 

 

 

 

現代の日本人はある意味無宗教である。

もちろん淡い宗教の片鱗はあり、お正月行事やお盆の帰省、仏教由来の言葉や行事は多く残っている。

だが、イスラム教徒やキリスト教徒達のような厚い信仰心を持っているかというと、疑問が残る。

実際、日本人の多くは仏式の葬儀を行うが、仏教の教えに沿った死生観を全員が持っているわけではない。

たとえば、お葬式で参列者が故人に対し「天国でも元気で…」などと声を掛けることがあると思うが、天国という概念は仏教とは無縁で、キリスト教の考え方である。

それほど日本人の「あの世」に対する概念は、宗教と切り離されたものになっている。

しかし日本人が何も信じていないわけではない。

日本人は現代科学を強く信奉している、といわれている。

人間は生きていくために、あるいは生活を豊かにするために、科学の産物を積極的に取り入れてきた。

現代科学によると、人間の記憶や意思、感情は脳のメカニズムによるものだと明らかにされている。

また、死によって脳の崩壊が起こり、それらが失われることも判明している。

そのような背景もあり、特に日本人には「死=無」という考え方が強くある。

「死=無」という考え方が根強い日本人ではあるが、故人を想う気持ちは強く持つ。

人が本当に死ぬのは、人々から忘れ去られた時。

つまり、愛する人の記憶を留めている限り、その人は心の中に生き続ける――。

ディズニー&ピクサーリメンバー・ミー』(原題:Coco)のテーマにもなったこの考え方は、愛する人を失ったことのある人なら、誰もが共感し救いになるものである。

たしかに救いになる考え方ではあるが、それだけではあまりに一方通行で少し淋しい。

たとえば、もし仮に失った夢の中でいくらでも会えるとしても、ふと現実世界で傍にいない失った愛する人の存在を、淋しく感じることはないだろうか。

そんな時はこう思えばいい。

 

亡くなった人を思い出してしまうっていうのは、亡くなった人が会いたがっているから

 

互いに会いたがっているのだと思えば、その淋しさも分かち合える。

メメント・モリ(羅: memento mori)は、ラテン語の成句で「死を想え」「死を忘るるなかれ」、つまり「自分がいつか必ず死ぬことを忘れるな」といった意味の警句であるが、故人を想うことは死を想うことにも繋がる。

死を身近に感じることがめっきり減ってしまった現代。

地域の繋がりが薄れ、お葬式に見栄や世間体を重んじる必要がなくなった。

訃報の回覧板は町内にまわってこなくなり、知らせたとしても、お葬式や火葬が終わった後に、というケースが増えている。

親に連れられ動かなくなった祖父母と対面したような体験は、今の子供にはあまりないのかもしれない。

そのせいもあってか、いつの間にか死はテレビや映画の中だけのものになり、死を非現実的なもののように感じてしまっている人が増えた。

死に実感がないから、思わず目を覆いたくなるような残忍な事件も、平気で起こせるようになってしまった。

フランスの哲学者ジャンケレヴィッチは、死を「三人称の死」「二人称の死」「一人称の死」の3つに分類したが、死を想うことは「三人称の死」「二人称の死」、つまり自分以外の死も尊重するということ。

人の死がどういうものかを知れば、今よりもっと人に優しくなれる。

 

 

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