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ioritorei’s blog

完全趣味の世界

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【停滞する思考に一石を投じる苦言『進藤壮一(日曜劇場「キャスター」より)』】声にできない本音を言葉に…。#58

 

#58

停滞する思考に一石を投じる苦言

 

 

 

 

 

 

 

 

声にできない本音を言葉に…

 

 

何かと生きづらい世の中で、思ってはいても言葉にできない声がある。

感じていても声にするのが憚られる言葉がある。

それは耳障りが悪く、心地良い言葉ではないのかもしれない。

だが言葉にされて、はじめて気づくこともある。

本稿で取り上げる言葉は、ひとつ間違えれば暴言とも受け取られかねないものだ。

しかし何かを変えるためには、声に、言葉にしてより多くの人に考えてもらうべきだろう。

本稿が停滞する思考覚醒へのキッカケとなることを切に願う。

 

 

 

進藤壮一(日曜劇場「キャスター」より)

 

 

日曜劇場『キャスター』第6話「スクープと死」でのヒトコマ。

脳死と診断された夫の肺を娘に移植したい」

藤井真弓(中村アン)の必死の訴えを取材した華(永野芽郁)は、移植を阻んでいるのが現行の臓器移植制度であることを「ニュースゲート」で伝える。

放送をきっかけに広がる、藤井親子を応援する声。

ところが、ある記事で親子への同情は一気に非難へと変わってしまう…。

 

 

悲劇のヒロインとして

真弓さんに同情したかと思えば

 

今度は嘘つきと

一斉に非難する

 

相変わらず日本人の反応は

幼稚園児のサッカーのようですね

 

ボールが飛んでいった方向に

全員が群がる

 

 


www.youtube.com

 

 

"幼稚園児のサッカー" とは、実に言い得て妙で笑えてくる。

ここまでこき下ろされてもなお、"幼稚園児のサッカー" を続ける日本人。

それは疑うことを知らない、無垢な心が故か。

この国には「政権がピンチになると芸能人が薬物で逮捕される」という、都市伝説の格言めいた言葉がある。

都市伝説とはいったものの、この言葉に信憑性を持たせる事件が過去になかったわけではない。

たとえば「桜を見る会」を巡る疑惑で一部マスコミが騒ぐ中、沢尻エリカ容疑者が薬物所持で逮捕された。

桜を見る会」については、「参加ツアーの金はどこから出てるんだ」「税金を投じる政府の行事を私物化しているじゃないか」なんて感じで、野党や一部マスコミから叩かれていた。

しかし、それがこの逮捕で、ニュースもワイドショーもエリカ様一色。

桜を見る会?ああ、そんなのあったね」なんてムードになってしまった。

これがあまりにラッキーな展開が故に、「国民の目をそらすために芸能人を逮捕した」という陰謀論まことしやかに流れることになる。

もちろん、この陰謀論に対しては冷ややかな見方も多い。

「頭は大丈夫か?」「妄想がすぎる」などと失笑する人たちもたくさんいた。

「政権がピンチになると、北朝鮮からミサイルが飛んでくる」説と同じような陰謀論だと、吐き捨てる人が多いのも事実なのである。

だが、この陰謀論が根も葉もないデマかというと、そうとも言い切れない根拠がある。

それは首相経験者である鳩山由紀夫氏が、SNSでこの陰謀を事実であると認めたからである。

たとえ「宇宙人」「ルーピー(間抜け)」と揶揄されようと、腐っても首相経験者の言葉である。

突拍子もない陰謀論にも信憑性が増すのは、自明の理というもの。

では、ここまで聞いてあなたはどちらを信じるだろう。

この問いにもし正解があるとしたら、「どちらの可能性もある」ではないだろうか。

この一見どっちつかずの中途半端な思考こそが、情報に振り回されないための秘訣である。

政府の手によるスケープゴートの可否は別として、少なくともこの国の報道は重心が狂っている。

これは誰の目にも明らかな事実。

この国のトップニュースは政治ではなく、なぜかスポーツ選手の大活躍か芸能人の不祥事と相場が決まっている。

もし本当に凶悪事件が起こっていないのなら、それはとても良いことである。

しかし実際は景気の良いニュースでお茶を濁されているだけで、個人的には馬鹿にされた気分である。

これで喜ぶ人間が、この国の大半を占めている現実が哀しい。

疑うことを忘れた盲人にとって、ヒーローとスキャンダルは "幼稚園児のサッカー" のボールと同じである。

知れ渡ると都合の悪いニュースから国民の目を逸らすには、ボールのある場所を変えてやればいい。

おまけにこの国の人間は、揃いも揃って同じ手に何度も引っかかってくれるから情報操作はお茶の子さいさい。

そんなだから、この国の進歩は数十年止まったままなのである。

"幼稚園児のサッカー" ではまだ難しいだろうが、サッカーにはLook around(ルックアラウンド)と呼ばれる技術がある。

これは「周りをよく見ろ」ということを意味する。

そしてこの「周り」というのは、ボールがある場所を指してはいない。

むしろボールのない場所にこそ隙が生まれる。

そしてこのLook around(ルックアラウンド)は、何もサッカーに限った技術ではない。

周りをよく見て、なるべく正確に状況を把握する。

これができない限り、ボールに群がる "幼稚園児のサッカー" からは卒業できない。

 

 

 

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