ショートフィルム
とっくんでカンペキ
英題:Practice Makes Perfect
※本稿はネタバレを含みます。ご注意下さい。
最高にキュートで、最高にエモーショナルな、最高のラストシーン
ショートフィルム『とっくんでカンペキ』とは
監督・Devon Avery、脚本・Mark PalisDevon Averyによるアメリカの短編映画。
出演はKody Fields、Alexis Zall。
発表は2012年、上映時間はわずか3分。
あらすじ
忘れられないキスはいつのキス?
それは初めてのキスの時。
思わず応援したくなる思春期直前の少年クリントは、緊張の初デートでファーストキスを成功させるべく、練習を重ね、いよいよ本番を迎える。
果たしてうまくいくのか?
それとも人生の一大イベントを台無しにしてしまうのか ?
たった3分の完璧な起承転結
わずか3分の秀逸な作品。
思わず完全ネタバレしたくなる気持ちをグッとこらえて、ネタバレを最小限に抑えるためにも、あらすじに沿って紹介してみようと思う。
起:物語の始まりとなる部分。
(登場人物や世界観、前提となる情報を提示し、興味を引きつける。)
緊張の初デートでファーストキスを成功させるべく、練習を重ねる少年クリント。
これがまたあまりに…。
子供の想像力の逞しさに、改めて感心するやらほっこりするやら。
承:物語が本格的に動き出す部分。
(提示した状況や情報を深掘りし、話は進んでいく。)
緊張の初デート本番。
おませな二人が微笑ましい。
転:物語の展開が大きく変わる部分。
(核心に触れる部分。意外な出来事が起こったり、新たな視点が提示されたりすることで驚かせ、話のヤマ場となる。)
引き続き、実に微笑ましい二人。
だが、あまりに子供っぽい(子供だけど)少年クリントの態度に少し不安も。
しかし、これもまた思春期直前の少年あるある。
果たして、ファーストキスはうまくいくのか?
それとも人生の一大イベントを台無しにしてしまうのか ?
結:全体の締めくくりとなる部分。
(転で展開された内容を踏まえ、物語の結論やまとめを描き満足感を与える。)
はたして猛特訓の成果は?
最高にキュートで、最高にエモーショナルな、これしかないであろう完璧なラストシーン。
ショートフィルム「とっくんでカンペキ」
わずか3分のショートフィルムながら、フリからオチまでしっかりとつけられた秀逸なシナリオ。
そして、その描き方。
キャスティングからシチュエーションまで、何から何まで非の打ち所がない素晴らしい作品。
今はもうなくしてしまって、おそらく二度とは取り戻せない純真無垢な心への憧れと懐古。
心が洗われるとは、まさにこのこと。
心が荒みがちな現代だからこそ、多くの人にぜひ観ていただきたい秀作である。
こんな頃が誰にでもあったはず。
こういうトキメキをいつまでも忘れたくはないものだ。
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