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ioritorei’s blog

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【日本映画『見える子ちゃん』】原作の衝撃的なオチに映画オリジナルのオチを加えた秀逸な二段構えに原作改変も納得。

 

日本映画

見える子ちゃん

※本稿はネタバレを含みます。ご注意下さい。

 

 

原作の衝撃的なオチに映画オリジナルのオチを加えた秀逸な二段構えに原作改変も納得

 

 

 

 

 

 

 

日本映画『見える子ちゃん』とは

 

 

SNSで発表された第1話が話題を呼び、現在「WebComicアパンダ」で連載中のホラーコメディ漫画『見える子ちゃん』

コミックス累計330万部突破、カドコミ、ニコニコ漫画、pixivコミックでの累計閲覧数は9,000万回超え、13言語で翻訳出版!

世界中で愛される話題作が、ついに実写映画化!

主人公・みこを演じるのは、メジャー映画初単独主演となる原菜乃華さん。

脚本・監督は、忍びの国』『残穢【ざんえ】 -住んではいけない部屋-』を手掛けた中村義洋氏。

恐怖表現に定評のある鬼才が、"霊が見えても無視する" という斬新な設定を軸に、ゾワッとするのに青春の爽やかさも感じる、体感型のホラーエンターテイメント作品に挑む!

共演には、久間田琳加さん、なえなのさん、山下幸輝氏ら今をときめく注目の若手キャストが勢揃い。

さらに、京本大我氏をはじめ、堀田茜さん、高岡早紀さん、滝藤賢一氏ら実力派俳優たちが集結した。

主題歌を担当するのは、韓国のYG ENTERTAINMENTから約7年ぶりにデビューした次世代K-POPを代表する超大型新人ガールズグループ BABYMONSTER。

「見えても、見えていないフリ。」

その選択は正解なのか──?

前代未聞の全力無反応系エンターテイメント、ここに誕生!

 

 

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原作『見える子ちゃん』

 

泉朝樹が2018年にTwitterで発表した所、リツイートが6万回以上、いいねが18万以上とバズり、同年11月より「ComicWalker」(KADOKAWA)で連載を開始した。

 

 

見える子ちゃん 1 (MFC)

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アニメ『見える子ちゃん』

 

2021年3月18日にアニメ化決定がアナウンスされた。

2021年10月から12月まで、TOKYO MXほかで放送された。

 

 

見える子ちゃん 第1巻 [Blu-ray]

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あらすじ

 

 

ある日突然、霊が "見える" ようになった女子高生・みこ(原菜乃華)。

ヤバすぎる霊たちに囲まれたみこが選んだ生き残り術は、まさかの「見えていないフリ」。

親友のハナ(久間田琳加)に霊が憑いても、同級生のユリア(なえなの)に見えることがバレそうになっても、ただひたすらに全力スルー。

しかし、産休に入る担任(堀田茜)の代理として遠野先生(京本大我)が赴任してくる。

何やら異様な霊が憑いている遠野の影響か、ハナの様子に異変が生じついには倒れてしまう。

ハナを助けるため、みこはユリアや昭生(山下幸輝)と共に遠野の謎を追ううちに、驚くべき事実を知ることに。

果たして、親友を救い、文化祭を無事に迎えることはできるのか──。

"見えていないフリ" を貫いてきたみこが、ついに「無視できない」恐怖に立ち向かう!

 

 


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登場人物

 

 

四谷 みこ

演 - 原菜乃華

 

メインヒロイン。

普通の女子高生だが、突然霊が見えるようになる。

とにかく霊には関わらないよう、徹底的に無視を決め込み、平常心を装うようにしているが…。

 

 

合川 ハナ

演 - 久間田琳加

 

みこの親友で、天真爛漫な明るい性格。

霊を引き寄せる強力なオーラの持ち主。

ただ本人は霊感は全くないどころか、オカルト系は大の苦手。

オーラの所為で常に空腹で、いつも何か食べている。

 

 

二暮堂 ユリア

演 - なえなの

 

みこと同学年の女子生徒。

霊感はあるもののみこ程ではなく、みこが見えているヤバい奴らは全く見えていない。

 

 

 

原作改変も納得の秀逸なオチ

 

 

正直ナメていた。

いくら推しの原菜乃華ちゃんのメジャー映画初単独主演作品といえど、原作の面白さをたかだか2時間程度で描き切れるわけがない。

ましてや本作は98分とコンパクトな構成だ。

映画『見える子ちゃん』は、漫画原作にありがちな微妙な出来になっているに違いない。

そう思っていた。

が、とんでもなかった。

本作はアニメの第1期の内容をほとんどカバーするストーリーだが、一方で、実写化にあたってオリジナルキャラクターの登場も含め、いくつかの改変がなされている。

特に印象的だったのは、原作で主人公・四谷みこが見る "化け物" が "霊" のように描かれていたことだ。

総じて狐の怪などの "化け物系" の設定は省かれており、シンプルに、ある日突然お化けが見えるようになった高校生としての四谷みこの物語が描かれる。

 

 


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これには賛否が分かれるところだろう。

"化け物系" 設定は『見える子ちゃん』アイデンティティであり、たしかにエグくはあるものの、良いギャップになっていた。

それが "霊" になれば、他のホラー作品とさして変わらなくなる。

ただ、"霊" として描いたことで主人公をとても身近に感じられたメリットは見逃せない。

もし本作に続編があるのなら、その時 "化け物系" を登場させれば、より良いインパクトを与えられるのではないかというのが、個人的な感想である。

一方でオリジナルキャラの登場は、特に原作ファンにとって許しがたいことだったのではないだろうか。

漫画原作の実写化は、大抵の場合これで失敗するからだ。

だが『見える子ちゃん』は、お化けが見えるということ以外、波が少ない作品である。

みこのスルースキルは見るべきものがあるが、物語に劇的な起伏がない。

しかし映画化する以上、それなりの物語が求められる。

そこでオリジナルキャラの登場と相成るわけだが、これが実に秀逸な構成の妙を生み出すことになる。

みこの父に関する設定は原作通りで、かの名作ホラーミステリーシックス・センス(1999年・アメリカ)を彷彿とさせる衝撃的なオチは健在だ。

みことユリアの会話から、みこの父・真守は既に死んでいたという衝撃の事実が明らかになる。

1年前に父が心筋梗塞で亡くなる前、みこは父がプリンを勝手に食べたことで喧嘩し、父のことを無視してしまっていた。

みこはそれを後悔していたが、父・真守もまたそのことを後悔し地縛霊となっていた。

みこの父は冒頭から登場していたが、思い返すとたしかにみこの弟も母も父・真守の声に反応していなかった。

しかし、ひとりで喋り続ける朗らかな父ということで片付けられること。

母が働いていて、父が主夫として家にいる家庭も今では当たり前であること。

みこは母のことも無視していること。

これらの条件を観る者にすり込むことで、ラストまで巧くミスリードしている。

そしてそれを可能にしたのが父・真守役の滝藤賢一氏の演技力だ。

久しぶりに朗らかな滝藤賢一氏の演技をみたきがするが、その演技力はさすがのひと言。

原作を知らなければ、これだけでオチとして十分に成立している。

しかし本作の秀逸さは、さらにこの後。

映画オリジナルのオチの存在に尽きるだろう。

映画オリジナルのオチはさらに、伏線と回収に長けた実に『見える子ちゃん』らしい構成の妙をもたらすことになる。

映画オリジナルのオチは、オリジナルキャラクターである昭生に関するものだった。

昭生も、みこ&ユリアと同じく霊が見える側の人物として登場していた。

が、実は昭生もまた霊だったのである。

そもそも本作の舞台は原作と同じく女子校。

にもかかわらず、多くの男子生徒が映り込んでいた。

共学にしたのも原作改変のひとつだと、最初は疑いもしなかった。

しかし昭生が霊だったと判明した途端、衝撃の事実が次々と明らかになる。

これらの男子生徒は、かつてここが男子校だった時代に、崩落事故に巻き込まれて死んだ生徒達の地縛霊だったのだ。

たしかに違和感がなくはなかった。

劇中で昭生は霊の男子達に「女子クラスと一緒だからって浮かれるな」と注意していたが、よく考えれば男子と女子でクラスが別という学校はあまり聞いたことがない。

思い返せば、霊として登場していた男子生徒達はどこか昭和っぽい装いをみせていた。

劇中のあちこちに、ヒントは散りばめられていたのである。

ちなみに、ユリアは最初から昭生が霊であることを知っていたようである。

昭生は霊が見える側の人間にもかかわらず、口だけであまり活躍しない。

だがそのことについて、ユリアは特に追及も言及もしていない。

これは昭生が霊だからしょうがないと、ユリアは受け入れていたからだろう。

秀逸な伏線回収はさらに続く。

写真部のメンバーはユリア以外は男子だった。

しかしその男子部員は全員霊だった。

つまりはこのことから、同級生たちから "かまってちゃん" と煙たがれていたユリアには、やっぱり霊以外にひとりも友達がいなかったことが読み取れる。

ラストでユリアはカエデに声をかけられ他の生徒にも受け入れられているが、この事実を知れば、受ける感動もひとしおである。

なるほど、だから原作に通りの "化け物系" ではなく敢えて人型の "霊" だったのか。

このオチは、一目でそれとわかる化け物では絶対に成立しなかった。

凄いな、本当によく考えられている。

序盤はかなりハズレ作品の様相を呈していた本作。

しかしラストのオチに向けて散りばめられたヒントやミスリードがこれほどあったと知ってしまうと、2周目は目を凝らして観たくなる。

そんな仕掛けがそこかしこに凝らされていた本作は、実によく出来た作品だと思う。

原作を知っていてもいなくても、誰でも楽しめる作品であること請け合い。

ただホラーというのが災いしてか、このような素晴らしい作品がそれほど騒がれていないのが残念でならない。

日本映画が活発な今こそ、見直されるべき作品ではないだろうか。

 

 


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