歴史の再定義〈第壱章〉
その「常識」を仕組んだのは、誰?
逆転の歴史学
2000年に発覚した旧石器捏造事件※は、考古学界のみならず、多くの歴史好きにとって大変ショッキングな事件であった。
たった1人の考古学研究家がつき続けた嘘によって、70万年前まで遡るかもしれないと日本の前期・中期旧石器時代の歴史が、まったくの白紙に戻ってしまったのである。
この事件は、教科書の記述すら変更を余儀なくされる大騒動となり、我々にはからずも歴史というものの不確かさを思い知らせてくれた。
そう。
歴史は時に嘘をつく。
言い換えれば、歴史とは常に誰かの一方的な視点によって残されたものに過ぎないのである。
自分と直接関係のない何万年も前の石器でさえ、人はプレッシャーや虚栄心から簡単に捏造してしまう。
これが歴史書の編纂者だったらどうだろう。
何を、どのように書くかによって、何者かの利害に影響を及ぼすはずだ。
その影響が甚大になればなるほど、何者かによる圧力もまた大きくなる。
結果は推して知るべし。
たとえ、当時第一級の史料に書かれた "事実" であっても、それは何者かの立場や事情によって歪められた "事実" であり、けっして "真実" ではないのである。
たとえば近年、歴史の教科書から聖徳太子の肖像画や、彼の業績に関する記述が消えつつあるのはご存知だろう。
今まで我々が慣れ親しんできたあの肖像画が本人ではないことが、最新の研究で明らかになったからだ。
そればかりか聖徳太子という人物の実在自体が疑問視されている。
覆った歴史の根底には、それを記した何者かの思惑が渦巻いている。
歴史とは "History" 、すなわち "His Story" であり、常に誰かの主観によって語られた物語でしかない。
これまで信じられてきたひとつの物語にとらわれるのをやめ、他のあらゆる可能性に目を向けた時、そこにこそ歴史の "真実" は眠っているのかもしれない。
※.旧石器捏造事件
旧石器捏造事件とは、日本の前期・中期旧石器時代の遺物(石器)や遺跡とされていたものが、それらの発掘調査に携わっていたアマチュア考古学研究家の藤村新一氏が、事前に埋設しておいた石器を自ら掘り出すことで発見したように見せていた自作自演の捏造であることが、2000(平成12)年11月に発覚した事件である。
宮城県内だけでも129ヶ所の遺跡で同様の行為が確認され、全国的には200ヶ所以上と推定される広範囲に及んでいた。
藤村氏は1970年代半ばから各地の遺跡で「旧石器発見」を続けていたが、石器を事前に埋めている姿を2000(平成12)年11月5日付の毎日新聞朝刊にスクープされ、不正が発覚した。
これにより日本の旧石器時代研究に疑義が生じ、中学校・高等学校の歴史教科書はもとより大学入試にも影響が及んだ、日本考古学界最大の不祥事である。
常識を疑えば真実が見える
賄賂政治の権化とされる「田沼意次」
維新の大英雄「坂本龍馬」の真の姿
若い頃は金に汚かった「福沢諭吉」大先生
「井伊直弼」桜田門外の変の真実
負け戦・長篠の戦いに突き進まざるを得なかった「武田勝頼」
教科書では教えてくれない歴史の真相
織田信長は本当に伝統や権威を軽んじていたのか?
今に伝わる歴史は "真実" のほんの一部分に過ぎず、それさえ勝者によって都合良く改ざんされている恐れがある。
そうでなくても小説やドラマなどのイメージから、誤った人物像を "真実" のものと思い込んでいる人は多い。
近年、研究が進んだことで歴史の真相が少しずつ明らかになっている。
そして明らかになった歴史の真相は、学校で習った「常識」とはまったく違うものであることの方が非常に多いのである。
教科書では教えてくれない歴史の真相を知った時、あなたは何を思うのだろうか。
これまで誰かの思惑で、誰かの都合の良いように、誰かの掌の上で踊らされてきたことを、悔しいと思う人はいるだろうか。
しかし、残念ながらおそらくはどうでもいいとお考えの人が大半だろうから、だからこそあえて問おう。
あなたの、その「常識」を仕組んだのは、誰?
仕組まれた「常識」とは、何も歴史だけに限ったことではないのだよ。
我々の「常識」だって、誰かの思惑によって仕組まれたものかもしれない。
☆今すぐApp Storeでダウンロード⤵︎

