#101
心に沁みる名言
今日を精一杯生きるために…
明日ではなく今日。
今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。
セレナ・リンネン(神ノ塔より)
セレナはシビスと競いながら、レロ・ローの神之水の膜を血だらけになりながら通過した女性。
捜索者のポジションに配属される。
アニメ『神ノ塔』第9話「片角の鬼」でのヒトコマ。
仲間を生き返らせるために塔を昇っていたホー。
しかし他の選別者は化物揃いで、夜に至っては戦闘経験もほとんどないのに、波使いとしての才能だけは桁外れのものがある。
逆にホーの波使いとしての才能は夜に比べて非常に乏しく、どうあがいたところで埋めようのない差があった。
自らの力がないばかりに、搾取され、虐げられてきたホーにとって、いつしか夜の存在は憎むべき対象になってしまった。
そして謎の手紙でトリガーを引かれ、ラヘルを人質に取った結果、どうしようもなく無力な自分に対し、さらに自己嫌悪を深めることに。
そんなホーが自分の無力さを嘆きながら自らの命を絶ってしまう。
同じチームであるセレナが、持たざる者・ホーの最期に寄り添い続け語りかけた…。
世の中って不公平よね ホー
私たちが奪われるときは
知らんぷりして
奪おうとした途端
邪魔してきて
でも考えてみたら 私
あんなふうに戦ったことなんかなかった
言い訳 並べてばっかり
命懸けで立ち向かったことなんて
一度もない
いつも奪われてから後悔すんの
結果がどうあれ
一度でも立ち向かっていたら
どうなってたのかな?
勝ち目のない人生だったかもしれないけど…
立ち向かってたら
今みたいに心が
ポカンとすることもなかったのかな
けど逃げた先にも
道は続いてくのよ
命あってこそじゃない…
いい男が台なしよ
韓国語 漫画 『神之塔 1~4巻セット -Tower of God-』 著:SIU
これをただ敗者の弁として論じることは難しい。
何故なら世の中は事実不公平だからである。
もし仮に命懸けで立ち向かってみたとして、そこで少しでも勝機が見えたなら、敗れたとしても何度でも立ち上がれるのかもしれない。
しかし何度立ち向かってみても、一切の光明すら見えなかったとしたら…。
それでも気持ちは晴れるかもしれない。
「立ち向かってたら今みたいに心がポカンとすることもなかったのかな」なんて感じることはないのかもしれない。
しかし、だ。
すべてを掛けて挑むものを失った気持ちもまた無なのである。
こんな風に考えてしまうのも、今の社会が一度の失敗も許さない風潮だからだろうか…。
一度の失敗も許されないなら、チャレンジしない方がマシ。
そう考えてしまうのも、致し方ないことなのだろう。
だとしたら名言の主・セレナは、少なくとも奪われたものを取り返そうとした分だけ立ち向かっている。
挑まなければ「勝ち目のない人生」などとは感じたりしない。
だからこそ、この名言は敗者の弁ではない。
何とかして現状を変えようとする気持ちの表れであり、現実を知った者のリアルな言葉だ。
この言葉の意味がわからないなら、それは持つ者か立ち向かわない者でしかない。
多くの持たざる者は、この言葉が沁みるであろう。
「逃げた先にも道は続いていく」。
どこまでも続いていく道を、見て見ぬふりさえすれば楽になれるのか?
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