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ioritorei’s blog

完全趣味の世界

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【菅田将暉・有村架純主演映画『花束みたいな恋をした』】近年の日本映画でこれほど見事に終わる映画は簡単には見つからない。

 

 

 

 

菅田将暉有村架純主演映画

花束みたいな恋をした

 

 

『花束みたいな恋をした』とは

 

 

『花束みたいな恋をした』は、2021年1月29日に公開された日本映画。

監督は土井裕泰氏。

菅田将暉氏と有村架純さんのダブル主演。

脚本家・坂元裕二氏のオリジナル脚本による恋愛映画で、主人公の男女による5年間の生活を描く。

略称は「はな恋」。

2017年にとある授賞式で、菅田将暉氏と脚本家の坂元裕二氏が顔を合わせた際に2人きりで話す機会があった。

その話の中で『問題のあるレストラン』に菅田氏を起用していた坂元氏が「また一緒に仕事がしたいね」と声をかけ、後日、菅田氏が「ラブストーリーをやりたい」と申し出たことで菅田氏を軸にした恋愛映画の企画がリトルモアのプロデューサーの元で動き出す。

相手役は菅田氏と同世代で坂元氏脚本のいつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまうにおいて主演を務めた有村架純さん、監督は菅田氏、有村さん、坂元氏と映像作品の制作経験があり3人と縁の深い土井裕泰氏が務めることになった。

坂元氏は舞台挨拶において「もし、あの時(菅田氏が) "サスペンスがやりたい" と言っていたら、この映画はサスペンスになっていました」と冗談でコメントしている。

制作発表時において、脚本を担当した坂元氏は「憧れでも懐かしさでもない、現代に生きる人のラブストーリーを描きたいと思った。この物語はある2人の男女がただ恋をするだけの映画であるが、出会った2人の5年間の模様を純粋に描き出したつもりです」とコメントを残している。

監督を担当した土井裕泰氏は坂元氏と話し合い、「ただただそこにいる人を最後まで(肯定も否定もなく)ニュートラルに見つめ続ける」というテーマの中で撮影を行った。

恋人同士の5年間を演じた菅田氏と有村さんは撮影中、遠慮せずに信頼関係を作りあげていった。

有村さんは「大切だったのは、芝居の場でどうこうするというよりも、それ以外の部分で、どこまで時間を共有できるかということ。ほぼ毎日、朝から夜までずっと一緒にいたんですが、約1カ月半という撮影期間で、5年分の光景を演じなければなりません。だからこそ、互いに歩み寄っていった部分はあると思います」と言い、菅田氏も「時間の共有――それでしかなかったんです。何気ない会話のなかで "こういうものが好きなんだな" "それは、よくわかる" "それはちょっとわからない" なんて思いが交わされていくじゃないですか。麦と絹には、それが必要だった」と語っている。

なお、本作品の広告や予告において使用されたAwesome City Club「勿忘」は、「本編に関する様々な解釈の中の一つ」というインスパイアソングとして映画の完成後に制作されたため、本編やエンドロールでは一切流れていない。

 

 

花束みたいな恋をした

花束みたいな恋をした

 

 

花束みたいな恋をした 豪華版 [Blu-ray]

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勿忘 / Awesome City Club

 

2021年2月10日にリリースされた3rdアルバム『Grower』の収録曲であり、同年1月27日に先行配信シングルとしてリリースされた。

楽曲は、2019年10月20日にタイトルと制作が発表された映画である『花束みたいな恋をした』のインスパイアソングに起用されている。

広告や予告映像との親和性の高さが話題となって各種音楽チャートで上位にランクインするなどして注目を集め、リリースから約8か月でストリーミング累計2億回再生を記録、2023年1月現在では3億回を達成している。

2019年10月20日に映画のタイトルと撮影開始が発表され、その後完成した映画をバンドメンバーが鑑賞したのちに映画内容をテーマとして自主的に楽曲を制作し、映画の製作陣に聴かせたことで予告編や宣伝・広告で使用される運びとなったが本編では一切流れることはない。

そのため、「本編の解釈の中の一つ」という位置づけとして「インスパイア・ソング」という名称になっている。

 

 


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勿忘

勿忘

  • provided courtesy of iTunes

 

 

 

 

 

あらすじ

 

 

2020年の某所某日。

あるレストランにおいて恋人のような雰囲気の若い2人が、1つのイヤホンを片方ずつ共有して同じ音楽を幸せそうに聞いている。

それを見ていた別々のテーブルに居る山音麦と八谷絹はなぜか苛々とした様子でイヤホン共有の是非についてそれぞれの同伴者に、若いカップルであろう2人に対する受け売りのような内容の批判と蘊蓄を語り始める。

「あの子たち、音楽、好きじゃないな」「音楽ってね、モノラルじゃないの。ステレオなんだよ。イヤホンで聴いたらLとRで鳴ってる音は違う」「片方ずつで聴いたらそれはもう別の曲なんだよ」。

麦と絹、それぞれの同伴者が2人の急な様子の変化に違和感を覚え戸惑いつつ、イヤホンを片方ずつ共有して同じ音楽を聴いている2人を擁護するが、なぜか無性にその若い男女に腹立たしさを覚えてしまった麦と絹はイヤホンを共有している見ず知らずの2人へ上記の様な批判や蘊蓄を指摘しようかとほぼ同時に立ち上がった直後、2人は鉢合わせ互いに目が合う。

ホールの真ん中で固まったように立ち尽くし、2人は一瞬無言で見つめ合うが、すぐ互いに回れ右をし、それぞれの同伴者が居るテーブルへ何ごともなかったかのように大人しく戻った。

時は遡り2015年の東京。

大学生の麦と絹は、ともに京王線明大前駅で終電を逃したことをきっかけに知り合う。

ほかの終電を逃した人々を交えて深夜営業のカフェで語り合った二人は、その場に全共闘世代の押井守がいることに自分たちだけが気付いたことで共感し合い、好きな文学や映画、音楽などのカルチャーにおける趣味の傾向がまるで合わせ鏡のようにマッチし似通っていると感じる。

ミイラ展やガスタンクなど、今まで誰とも共有できなかった好きなものを紹介し合った末に成り行きで恋人同士になった二人は大学を卒業後好きな仕事や生活を守るためにフリーターとなり、調布市郊外の多摩川沿いの部屋を借りて同棲生活を始める。

イラストレーターを志していた麦だが、その仕事は安く買い叩かれる。

絹は簿記の資格を取り医院の事務仕事を始める。

同棲の部屋を訪問した二人の親たちは、彼らに社会人としての責任感を問い、麦は親からの仕送りを絶たれる。

麦は二人の生活維持のために営業職として就職し、やがて仕事に忙殺されイラストへの熱意を失う。

麦は絹とともに楽しんでいた漫画やゲームの新作にも興味を失い、二人の間の会話やセックスもなくなってゆく。

そんなある日、絹は収入は下がるが自分の好きなことを活かせる仕事にできるイベント会社への転職を決める。

しかし、生活を守るために仕事をしていた麦は遊びの延長のようだとその仕事を見下す言葉を放ってしまい、言い争う中で焦った麦は絹にプロポーズし、仕事をやめて本当に好きなことをすればいいという。

絹はそのプロポーズに違和感を覚え、拒絶する。

2019年、友人の結婚式に招待された麦と絹は、その後ファミレスで別れ話をするが、麦は土壇場で別れたくないと言い出し、結婚し恋愛感情が失われても長年連れ添っている夫婦のように、家族の関係を続ければいいという。

そのとき、近くの席に現れた2人組が、好きなカルチャーについて語り笑いあう姿を見た絹は、複雑な感情を覚え何を思ったのか店を飛び出す。

麦は絹の後を追って二人は抱擁し、別れを決める。

引っ越しまでの3か月間、別れた後の二人は共有の荷物や同居猫のバロンの行き先を自分たちらしく相談しあい、一緒に好きなものを楽しむ友人としての日々を送る。

2020年、冒頭のシーンに戻り、麦と絹はそれぞれの同伴者との食事中、偶然同じレストランで再会する。

二人はお互いに名乗らず、背を向けたまま相手に手を振ってその場を離れる。

後日、麦がGoogle ストリートビューの画面に、多摩川沿いを歩く自分と絹のかつてのぼやけた姿を見つけるシーンで物語は幕を閉じる。

 

 

 

タイトルに偽りなし

花束みたいなラブストーリー

 

 

ある2人の男女がただ恋をするだけの映画

 

今作の最大の特徴として、ドラマを起こすための外部要因といわれる第3のキャラクターを交えた三角関係、病気、事故、事件などの要素を一切置かれていないことが挙げられる。

徹底的に主人公2人の関係性だけに焦点を絞った構成は見事という他ない。

唯一、外部要因として効果的に使われているのが「時間」。

時間が過ぎることによって社会と直面せざるを得なくなることから「絹と、麦と、時間」がこの映画の3人の主人公であり、他のすべてはその装飾にすぎない。

日本のドラマや映画、特にドラマはドラマを起こすためのお決まりの外部要因を求めやすいが、そういうテンプレートに飽き飽きしている人にはおすすめ。

「どうせ嫌なことが起こるんでしょう?」

そう懐疑的であった著者は、本作を視聴し少々面を食らった。

それほどナチュラルな作品である。

豪華なダブル主演を起用しながら特に事件も起こらないという意外性は、刺激に慣れすぎた現代人には新鮮にうつるのではないだろうか。

 

 

 

ナチュラルな作品に描かれるリアルな恋愛観

 

 

一番好きな人とは一緒になれない

 

恋愛を語る上でよく耳にするのが、一番好きな人とは一緒になれないということ。

もちろん、そうでない人だってたくさんいるのかもしれない。

しかし著者個人としては、実感である。

本作の麦と絹は、 "自分の似姿" といっていいほどのまさに理想のパートナー。

2人ともディープなサブカルを愛し、そのことでマイノリティを感じているようで、これだというパートナーをなかなか見つけられずにいた。

そんな中で偶然の出会いを果たす2人。

その重要なシーンのキーパーソンに、押井守氏(本人)を起用しているのだから本作は侮れない。

興味がない人にはまったく気づかれないだろう押井守氏を認識し、神と呼ぶ2人。

そんな2人の趣味が合わないわけがない。

しかしそれでも別れを迎えてしまうのは、一番好きな人が故か…。

あるいは妥協しながら一緒にいることも、可能だったのだとは思う。

だが、一番好きな人だからこそ、妥協してはいけないような気がする。

理想のパートナーというのは、なかなかに難しい。

それを本作は「美しくも儚い幻想」として描いているのには、リアリティを感じざるを得ない。

 

 

男女の恋愛観の違い

 

本作は「好きが同じだけでは一緒に生活することは難しい」という結論に至る過程の描き方が実に多彩な作品である。

その過程の中のひとつに、男女の恋愛観の違いが挙げられる。

男女が一緒にいるために一番大切なことは何なのか?

特に、大好きな人と一緒にいるために夢を諦めて現実を選ぶ麦の価値観には、身をつまされる思いになった。

自分ならどうしただろう?

同時に「木綿のハンカチーフ」の歌詞が思い浮かぶ。

 

いいえ あなた私は

欲しいものはないのよ

ただ都会の絵の具に

染まらないで帰って 染まらないで帰って

 

この詞は一番好きな人といたい女性の恋愛観を顕著に物語っていたんだな…

 

 

 

清々しいほど納得のラスト

 

 

本作は、この種の作品の系譜としては異例なほど爽やかで、さらにはどういった意図で受け取ったとしてもエンディングの切れ味は見事そのもの。

近年の日本映画でこれほど見事に終わる映画は簡単には見つからない。

それほど最高の終わり方なのである。

Google ストリートビューで始まり、Google ストリートビューで終わる演出も◎。

Google ストリートビューでは現実でも様々なドラマが起こるが、それを演出に落とし込むとは何とも今っぽい。

だが、それとは別に著者が声を大にして伝えたい素晴らしい演出がある。

それはラストシーン(オープニングシーンでもある)だが、それを説明するためには、それまでに引かれたいくつかの伏線から説明する必要がある。

ーーー別れの予感漂う麦と絹。

そんな絹には転職を機に出会った男がいた。

オダギリジョー氏が演じるイベント会社の社長である。

雰囲気的に絹はこのイベント会社社長とくっつくような演出がなされている。

しかし、ラストシーンで別れた後に偶然出会った絹が連れていたのは、まったく別の見ず知らずの男性だった。

誰もが予想したであろうシナリオだっただけに、安易に絹をイベント会社社長の元へ行かせなかった演出は実に見事で、満足な結末であった。

 

 

 

 

 

【考察】納得のラストから想像する劇中では描かれなかった物語

 

 

まず、ここからは本作を視聴していない人には何の事だかさっぱりの話。

未視聴の人はスルーされて結構です。

さて、この結末を観たと同時に、別れを話を切り出してからの劇中では描かれなかった物語が頭の中に浮かんでくる。

実は絹は自暴自棄と現状から逃げ出したい一心で、麦と別れた後にイベント会社の社長の元へ行こうと思っていた。

しかし麦との別れ話の最中に、出会ったばかりの頃の気持ちを思い出す。

自分が麦を裏切ったような罪悪感を感じた絹は、麦の元にはもう戻れない。

結果、2人は別れる。

劇中の絹の「正直、1回くらいは浮気したことあったでしょう?」というセリフの裏には、罪悪感を軽くするため、お互い様だと感じたかったから。

自分の裏切りを感じていた絹は、イベント会社の社長の誘いも断り、別の男性と付き合うのであった…。

…とまぁ、劇中で描かれていないこんなエピソードまで想像できる秀逸なラスト。

ただし、これはあくまでも想像できる1パターンにすぎない。

他のパターンも十分考えられるから、是非ご自分の目で確かめていただきたい。

 

 

 

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