明日ではなく今日。
今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。
沼地蠟花(花物語より)
3年生に進級した神原駿河は忍野扇から、「願いを叶えてくれる悪魔様」の噂を聞かされる。悪魔様の正体を知るべく、会いに向かった駿河の前に現れたのは―――。
不幸の蒐集家となった経緯を話す沼地蠟花。
さらに彼女は「悪魔」の蒐集を始めた経緯も駿河に語り始める。
話が終わり別れる二人だが、その後、火憐から駿河に蠟花の新たな情報がもたらされ……。
全方面に対する悪なんて存在しないんだ
どんな悪も何かは救っている
どんな悪も どんな悪魔も
逆に言えば どんな正義も何かを傷つけている
この世に絶対はないという言葉の意味はね
絶対正義も 絶対悪も
この世にはないという意味でもあるんだよ
花物語 第一巻/するがデビル(上)(完全生産限定版)(Blu-ray Disc)
ともすると中二病真っ盛りのような作品だが、豊富な語彙と斬新な視点には頭が下がる。
「どんな正義も何かを傷つけている」。
たしかにその通りである。
【正義】正しい道理。人間行為の正しさ。
では、「何かを傷つける正義」が正義たらしめるのか。
道理が通っていさえすれば正義だろうか?
行為さえ正しければ正義だろうか?
警察は正義?
政治家は正義?
日本国は正義?
アメリカは正義?
国連とは正義だろうか?
よくよく考えてみても、たしかにこの世に絶対正義も絶対悪も存在しなかった。
結局、正義と悪とは表裏一体のものなのだろう。
例えば、誰かの強すぎる正義感には恐怖を感じることがある。
強すぎる正義感は、誰かを傷つける場合が多い。
悪なら傷つけて良いのか?
本物の正義なら、それが正解ではないだろう。
何かの、誰かの犠牲の上に成り立つ正義は、きっと本物の正義ではない。
では悪なのか?
それも違う。
凶悪なギャングが悔い改めて神父になったり、聖者の如き善人が銃乱射事件のような凶々しい事件を起こしたりするものだ。
やはり正義と悪は表裏一体なのだ。
紙一重の危うさ。
それが人間。
きっとそういうことなのだろう。
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