アニメ
史上最強の大魔王、村人Aに転生する
『史上最強の大魔王、村人Aに転生する』とは
『史上最強の大魔王、村人Aに転生する』は、下等妙人先生によるライトノベル作品。
イラストは水野早桜さんが担当している。
Web版は小説家になろうにて2017年8月から2022年5月20日まで連載され、書籍版はファンタジア文庫(KADOKAWA)より2018年5月から2022年5月にかけて刊行された。
2022年4月時点で電子版を含めたシリーズ累計発行部数は100万部を突破している。
メディアミックスとして、こぼたみすほ先生による漫画版が『月刊ビッグガンガン』(スクウェア・エニックス)にて2019年から2022年まで連載。
2022年にはテレビアニメが放送。
史上最強の大魔王、 村人Aに転生する 1巻 (デジタル版ビッグガンガンコミックス)
アニメ『史上最強の大魔王、村人Aに転生する』とは
アニメ『史上最強の大魔王、村人Aに転生する』は、下等妙人先生の手による同名のライトノベル作品も原作としたアニメ作品。
2022年4月から6月までAT-Xほかにて放送された。
あらすじ
孤独に耐えかねた魔王ヴァルヴァトスは、平凡な生活を求め、遠い未来の世界で普通の村人アード・メテオールに転生する。
やがて15歳になったアードは、転生後の友人であるエルフの少女イリーナ・リッツ・ド・オールハイドとともに王都の魔法学園に入学する。
その矢先に、アードはいじめられていたサキュバスの少女ジニー・フィン・ド・サルヴァンを助けるためのエラルドとの決闘をする。
ところが自身の想定を裏切って圧勝。
自分が転生したのは古代世界における平均な強さを持つ村人であり、魔法文明が衰退した現代においてはその平均的な強さも低減したことで、普通とは遠い規格外の実力であることを知る。
同時に、それを知らないまま魔法学園に入学したことで、普通の青春ではない日々を送ることになる。
登場人物
アード・メテオール
声 - 深町寿成 / 高橋李依(少年時代)
本作の主人公。
正体は神話の魔王ヴァルヴァトスで、孤独に耐えかねたために平凡な生活を求め、平均的な村人として転生し現在に至る。
しかしそれは古代文明における平均値であったため、転生前の時代で一般的だった魔法技術も扱えない魔法文明が衰退した現代においては規格外の力を持つことになった。
アードの両親は元英雄と呼ばれるほどの存在であったため、魔法学園の周囲からはその資質を引きついだものと認識されている。
ヴァルヴァトスの時代から、相手を解析し、理解し、その上で相手を支配することを真髄としていたため、それまでに蓄積していた知識と経験には敬意を払っている。
イリーナ・リッツ・ド・オールハイド
声 - 丸岡和佳奈
本作のヒロイン。
エルフの少女。
活発な性格で、転生したアードにとっては初めての友人。
父親はアードの両親とともに英雄と呼ばれた存在。
ジニー・フィン・ド・サルヴァン
声 - 羊宮妃那
サキュバスの少女。
エラルドの家の従者で、過去からひどいいじめを受けていたため臆病になっている。
種族的に魔力に優れるものの、過去の仕打ちからその資質に自信を持てずにいた。
学園で出会ったアードとイリーナと友達になり、アードの導きで臆病な面を克服するに至る。
自信を持つようにもなり、サキュバスらしくアードに迫るようにもなる。
シルフィー・メルヘヴン
声 - 大橋彩香
激動の勇者の異名で知られた少女。
オリヴィア・ヴェル・ヴァイン
声 - 園崎未恵
魔法学園の特別講師で、元魔王軍四天王の1人。
アードとエラルドの決闘の際の調停人を引き受けたが、その際アードが知らないまま見せた現代では失われたとされる魔法を行使したことで、その正体を疑っている。
ヴァルヴァトス
声 - 天﨑滉平
アードの転生前の姿にして神話に名を刻む最強の魔王。
その強さゆえに孤独を極め転生することを決意する。
リディア・ビギンズゲート
声 - 甲斐田ゆき
勇者と呼ばれる大英雄。
かつてヴァルヴァトスと対等に肩を並べて戦った。
ヴェーダ・アル・ハザード
声 - 小倉唯
魔王軍・四天王の一人にして天才魔法学者。
その探究心の高さは周囲からマッドサイエンティストと恐れられている。
アルヴァート・エグゼクス
声 - 子安武人
魔王軍・四天王の一人。
四天王最強を誇る戦闘狂。
主人である魔王ヴァルヴァトスに並々ならぬ執着を見せる。
ライザー・ベルフェニックス
声 - 三宅健太
魔王軍・四天王の一人。
歴戦の古強者たる老将。
高い理想を持ち、大規模魔法の腕は四天王随一。
堅牢な守備で軍勢を導く。
チート設定は安定の面白さ
本作は異世界転生モノの王道設定といえる。
史上最強の魔王が村人Aに転生するが、その能力はほとんど魔王そのまま。
村人Aに収まる器ではない。
時代の経過の認識も知識もないから、相当手加減したつもりでも周りからは神レベルとして扱われてしまう。
あまりに王道すぎるから、いい加減飽きてきたと思われる人もいるだろうが、個人的には好きな部類に入る作品だ。
駆け足感が気になる
ストーリーが端折られている?
原作を未読のため、ストーリーが端折られているかどうかの詳細はわからない。
わからないが序盤を過ぎたあたりから、物語の進行が急に駆け足になったような気がする。
基本的には細かい説明なぞ必要ないと思っているが、物語の核心たる肝心なところが描かれていないのが残念だ。
見え隠れする大人の事情
ストーリーが端折られているような気がするが、全話を通せば一応の完結をみている。
「これで終わり」と言われるなら、それはそれで納得できるくらいには…ではあるが。
しかしそのことが疑念を抱かせる。
前述した通り、序盤(といっても1〜3話くらいまで)はそこそこ丁寧に物語が描かれていた。
しかし急に駆け足になる。
視聴率云々の問題で、もしかして英断されたのか?
そう感じざるを得ないような雰囲気が滲み出てしまっているのも残念なところ。
作画までおざなり?
物語が駆け足になったことで、作画のクオリティにも変化が生じた。
急に雑というか何というか、のっぺりし出したのだ。
魔法陣だけは綺麗なままだが、人物画に至っては作画崩壊一歩手前なくらい、見るたびに少しずつ印象が変わっていく。
このあたりからも大人の事情を垣間見るようで、非常に残念な気持ちになる。
狂人役日本一の安定の子安氏
魔王軍四天王最強を誇る戦闘狂・アルヴァートを演じているのが、狂人役を演じさせたら日本一の子安氏だ。
もはやこの方が出演しているというだけで、安心してしまう自分がいる。
相変わらず、安定の狂人ぶり。
素晴らしいとしか言いようがないが、子安氏にも、たまには違う役を見てみたいとそろそろ感じている今日この頃。
面白い作品ではある
いつになく「残念」という言葉を多用したが、作品自体は非常に面白い。
面白い作品だからこそ、様々な粗が見えてしまったような気がする。
こういう結果になった理由を自分なりに考えてみると、2nd seasonの制作はおそらくないのだろう。(もしあったらごめんなさい…)
無理矢理1st seasonで完結させられた感は、どうしても否めない。
こればかりはどうしようもないが、"もし" もっと丁寧に作り込んでいたら違う結果もあったのではないだろうか。
それほど面白く、だからこそ惜しい作品である。
ただ、深くは考えずぼんやり視聴するならおすすめだ。
嫌な気分になるようなシーンは皆無だし、最後は感動シーンもキッチリ用意されている。
おまけに1st seasonしかないから、サクッと観終われる。
気楽にアニメを楽しみたい方は是非。
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