大正浪漫 / YOASOBI (2021年)
『大正浪漫』とは
『大正浪漫』は、日本の音楽ユニットYOASOBIの楽曲。
2021年9月15日に各種音楽配信サービスにてリリースされた。
前作『ラブレター』から約1ヶ月ぶりに配信リリースされた楽曲で、NATSUMIによる小説「大正ロマンス」が原作となっており、小説の全文が1stアルバム『THE BOOK』に掲載されていた。
2021年8月8日に、YouTubeにて開催していたオンラインライブ鑑賞イベント「夜遊反省会」内にて、リリースが発表された。
楽曲配信日翌日には、原作小説「大正ロマンス」に大幅な加筆修正を行った『大正浪漫 YOASOBI「大正浪漫」原作小説』が書籍として発売された。
あらすじ(原作小説)
大正時代に生きる「千代子」が誰宛でもない「100年後の東京についての妄想」をつづった手紙が、なぜか令和時代に生きる中学生の「 時翔(ときと)」の元へタイムスリップしてしまう。
時翔はその手紙が弟のいたずらだと思い込み、その妄想が現実化している内容、現実化していない内容を答え合わせのように書きこんだところ、差し出し主の千代子のもとへまたタイムスリップしてしまう。
それから大正と令和の時代を超えた文通が始まった。
相手に返事が届くまではちょうど10日間がかかるが、二人は文通を繰り返すうちにお互いを想い合うようになっていた。
ある日、千代子は自分の想いを手紙に書き時翔へ告げる。
その手紙を受け取った時翔はとても喜び絶叫した。
しかし、その返事を書く前に時翔の耳にニュースが入ってきた。
「関東大震災の日から、明日で100年を迎えます。」※
1923年9月1日発生。
死者およそ10万5千人、うち東京は7万人。
時翔は千代子の身を案じその場から逃げてほしいと手紙を書くが、届くのは10日後になってしまう…。
どうか間に合って…!
しかしその日以降、千代子から手紙が届くことはなかったーーー。
時翔は高校生になった。
友人の家に遊びにくと友人の祖父が出迎えてくれた。
「友達の時翔くん。時を翔けるって書くんだよ、かっこいいよね。」
祖父は驚いた表情になり、帰り際に見覚えがある字で書かれた手紙を渡される。
なんとそれは、千代子が書いた手紙だった。
千代子は関東大震災から奇跡的に助かっていた。
時翔が出した手紙も何週間後かに崩れた家から見つけていて、返事をしたが令和には届かなったようだ。
この手紙を書いてる千代子は79歳。
病気を患っており命も残りわずか。
奇跡を信じて息子にこの手紙を託したことが書かれている。
時翔くん、私たち未来のどこかで会えるよね。
楽しみにしています。
千代子より。
時翔は涙を流しながら未来に色んな時代の人と繋がることができる機械ができるんじゃないかと、彼女が未来を妄想したように想像を膨らませていた。
僕も長生きして、お土産話いっぱい持っていくから待っててね、千代子ちゃん。
関東大震災は、1923年(大正12年)9月1日11時58分32秒(11時58分31.6秒、日本時間)に発生した関東大地震によって南関東および隣接地で大きな被害をもたらした地震災害。
死者・行方不明者は推定10万5,000人で、明治以降の日本の地震被害としては最大規模の被害となっている。
大正浪漫 YOASOBI『大正浪漫』原作小説 ( Blu-ray付限定版)
「関東大震災の日から、明日で100年を迎えます。」
関東大震災の日から、明日でちょうど100年。
この曲がより一層感慨深く感じられる。
不意に思い出したのは
君が生きる時代の明日
起こること
悲しいこと
伝えなくちゃ
どうか奇跡よ起きて
もしも本当に伝えることができるなら…。
いろいろな想像が駆け巡る。
本詞のテーマは「時を超えた手紙」。
SNSが普及した現代で、手紙のやり取りなんてロマンチストの戯言だと笑われてしまうかもしれない。
だが手紙には、ボタンひとつで削除できない言葉の重みがある。
言葉に力があることを知ることができる。
何も本当に手紙を書けといっているわけではない。
手紙を書くように、ちゃんと言葉を選んでいるだろうか?
遥か彼方100年先を
君が見てみたいと願った未来を今
僕はまだ歩いているよ
苦しい想いを胸に抱いたまま
そんな僕に届いた手紙
見覚えのある待ち焦がれていた文字
それは君があの日を越えて
僕に書いた最後の恋文
君が君の時代を生きた証を
八千代越えても握りしめて
僕が僕の時代に見るその全てを
いつか伝えに行くよ
関東大震災の日から、明日でちょうど100年。
この曲がより一層感慨深く感じられる特別な日。
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