#72
心に沁みる名言
今日を精一杯生きるために…
明日ではなく今日。
今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。
南波六太(宇宙兄弟より)
ISS行きを断ったムッタは事実上この部署に飛ばされ、バギーの開発・改良業務に携わることとなった。
ヒビトが月の谷へ落ちたのと同タイプのバギー。
その改良を任されているが「落ちても壊れないバギーにしてくれ」「落ちないバギーにしてくれ」という上からの要望に1年半ほど応えることができず、部署として頭を抱えている状態である。
既に幾度も改良を重ねらえたタイヤやブレーキ。
今の姿のバギーは技術者たちには「ほぼ完璧」であり「今以上のものを求められても頭がねじれるばかり」。
月面での事故に遭ったダミアンにバギーを検証してもらうなどしてあらゆる方法を模索していたムッタたち。
空を飛ぶバギーなど、突飛な案まで飛び出した。
だがこの “空を飛ぶ” 話が、ムッタに自動車開発をしていたミラクルカー時代を思い出させる。
フロントガラスに道を映し出す “フロントナビゲーションシステム” 。
ミラクルカーコーポレーションで開発した、フロントガラスにナビを表示する技術と、JAXAの「かぐやⅡ」の月面MAPデータを元に作成した3Dマップを使えば "落ちないバギー" を作ることが出来ると提案するムッタだったが…。
技術者たち:面白いがあくまでそれは仮説だ
コスト的 時間的 技術的に見ても
私たちには途方もなく大きすぎる計画だね
でも......
今みんなが笑ったことが
もし実現できたらさ
誰も文句言わなくなるよ
新しいモノ作ろうって話なんだ
最初は何だって "仮説" だろ
件のムッタが提案したバギーの機能をもう少し詳しく説明しておこう。
まず、 “空を飛ぶ車” というのは空のどこを走るのか疑問に思ったことはないだろうか?
空には道がない。
皆が好き勝手に走れるわけもない。
では?
その答えがムッタが提案した "落ちないバギー" だった。
"落ちないバギー" とは月面クレーターに落ちないバギーのことである。
月面には空気がないので、遠近感がないらしい。
目の前にある穴が近くにあるのか遠くにあるのか、直前になるまでわからないようなのだ。
そこでムッタは、JAXAの「かぐやⅡ」の月面MAPデータを元に作成した3Dマップを、バギーのフロントパネルに映し出すこと思いつく。
これが “フロントナビゲーションシステム” だ。
“空を飛ぶ車” も同じ理論である。
道がないなら、道を映像で映し出せばいい。
そしてそれを皆で共有するのだ。
はじめてこの案をコミックで読んだ時、感動で震えたことを覚えている。
まさにコロンブスの卵。
多くの人が “空を飛ぶ車” のことは夢みていても、実用化に際するインフラ整備までは、あまり考えていない。
車が空が飛べただけで感激してしまうからだ。
なるほど、凄いなと唸った。
改めて、新しいものを創造する技術者には尊敬の念を抱いた。
しかし、こういう気概が今の日本からは失われつつあるように感じる。
馬鹿げている。
出来るわけない。
夢物語だ。
そんな言葉でイノベーションを止めてしまってはいないか?
あなたがもし、何か革新的なことが思い浮かんだとして、それが夢物語だと周りから笑われてしまった時は、ムッタのこの言葉を思い出してほしい。
新しいものを作ろうって話なんだ。
最初は何だって "仮説" だろう?
余談だが前述した “フロントナビゲーションシステム” 。
当時は夢物語のように聞こえた技術だが、実はすでに実用化されつつある。
まだ普及しきってはいないが、実際にナビをフロントガラスに映し出す技術はずいぶん前に完成しているのだ。
ほら。
もう夢物語ではなくなった。
すべての未来は "仮説" から切り開かれていくものなのだ。
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