アニメ
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。
『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』とは
『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』(いたいのはいやなのでぼうぎょりょくにきょくふりしたいとおもいます)は、夕蜜柑先生による小説。
メディア等での略称は「防振り」。
2016年5月より「小説家になろう」にて連載されている。
書籍版がKADOKAWAのカドカワBOOKSより刊行され、イラストは狐印先生が担当。
2021年10月時点でコミックス累計部数(電子版含む)は100万部を、同年8月時点でシリーズ累計部数は160万部(電子版含む)をそれぞれ突破している。
メディアミックスとして、おいもとじろう先生による漫画版が「月刊コンプエース」(KADOKAWA角川書店)にて2018年7月号から連載されているほか、2018年12月6日より特設サイトでサワノアキラ先生による4コマ漫画『4コマで分かる「防振り」』が配信中。
またテレビアニメ化も企画され、第1期は2020年に放送され、第2期は2023年に放送予定。
『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。〜らいんうぉーず!〜』のタイトルでゲームアプリが2020年1月から2021年9月までリリースされた。
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 (カドカワBOOKS)
痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。 コミック 1-6巻セット
アニメ『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。』
第1期は2020年1月から3月までAT-Xほかにて放送された。
AT-Xでは放送前に前話ダイジェストが放送された。
第1期の放送終了後に続編の制作が発表されている。
第2期『痛いのは嫌なので防御力に極振りしたいと思います。2』は当初2022年から放送予定であることが発表されていたが、延期され、2023年1月からAT-Xほかにて放送予定。
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あらすじ
友人の白峯理沙に勧められて、VRMMO『NewWorld Online』をプレイすることになった本条楓は、メイプルという名前でプレイを始めることになった。
しかし、ゲーム初心者であるメイプルは「痛いのが嫌だ」という理由で不人気の「大盾」を選び、ステータスポイントも全て防御力に振る「極振り」をしてしまう。
極振りしたせいで悪戦苦闘するメイプルだったが、そこから偶然が重なって様々なスキルを獲得し、レベルが上がるとそれで得たステータスポイントをすべて極振りすることを繰り返した結果、無敵の防御力を誇るようになる。
さらに、ダンジョンで最奥にいる毒竜(ヒドラ)を奇想天外な方法で倒し、レア装備とレアスキルを獲得する。
そして第1回イベントで、レアスキルと驚異的な防御力で他のプレイヤーたちをことごとく無傷で返り討ちにして見事3位の成績を収めたことで、一躍注目の的となる。
その後、サリーこと理沙も参入し、様々なプレイヤーおよび運営スタッフたちから注目されながら、メイプルは『NewWorld Online』をプレイし続けていく。
極振り(きょくふり)とは
入手出来るステータスポイントを特定の項目に極端に振り分けること。
NWOでは、防御力に極振りしても攻撃を無効化できるのは序盤の白兎等の通常攻撃だけであり、後に実装された貫通攻撃には通用しないなど、得られるメリットよりデメリットの方が非常に多いため基本的には推奨されていない。
メイプルの影響で一時期は極振りにするプレイヤーが増加したが、デメリットが再認識されたことによってほとんどのプレイヤーが極振りを諦めている。
極振りで結果的に成功しているプレイヤーは、作中では現状、VIT極振りのメイプルと、STR極振りのマイとユイの3人のみである。
登場人物
【楓の木】
メイプルとサリーによって結成されたギルド。
メンバー数は8人だけ(1PTの上限)と規模だけなら10人にも満たない弱小ギルドレベルだが、第1回イベントの上位10位以内が3人所属している。
更にメンバー全員が運営の悪ふざけで用意された入手困難なユニーク装備や隠しスキルを手に入れており、一筋縄ではいかない異常枠のプレイヤーだけでメンバーが構成されてしまっているため、他プレイヤーからは「人外魔境」「魔界」と呼ばれるほど恐れられている。
メイプル / 本条楓
声 - 本渡楓
身長:145cm / 第1回イベント:3位
本作の主人公。
黒髪黒目で、アホ毛が特徴の少女。
友人の理沙に押し切られて『NewWorld Online』を始める。
基本的にゲームの知識には乏しく、小学6年生の時に予防接種で大泣きしたという程痛いのが嫌いな彼女は、初期設定でダメージを受けないという理由で防御力だけが取柄の大盾を選び、ステータスポイントも防御力(VIT)を上げればダメージを受けないから痛くないと考えて一点特化(極振り)してしまった。
しかし、ゲーム初心者ゆえの常識に囚われない予測不能な行動と偶然によって運営の悪ふざけな隠し要素を獲得し、レベルが上がると防御に極振りし続けた結果、通常攻撃では全くダメージを受けないほどの防御力を有するようになる 。
一方、それ以外のステータスは初期値から全く成長していない。
ダンジョンで毒竜との戦いで、装備していた短刀と大盾が毒のブレスで腐食してしまい消滅したため、攻撃と防御手段が無くなってしまうが、【瞑想】を使用して毒のブレスに耐えて【毒無効】を獲得した。
さらに「竜のお肉ボロボロで柔らかそう」と毒竜を食べるというトンでもない方法で倒したことによって、レアスキル【毒竜】とユニークシリーズのレア装備を獲得する。
第1回イベントでは自身の移動スピードでは探すより待った方が良いと考え、地面に落書きなどをして過ごしていた所、襲撃してきた2千人以上のプレイヤーを無敵の防御力と【毒竜】【悪食】などのレアスキルを駆使し、無傷で全て返り討ちにしたことによって3位の成績を収める。
可愛らしい外見と初心者らしい初々しさ、そして無敵の強さによってプレイヤーたちから「歩く要塞」と呼ばれて興味と畏怖を抱かれる。
第二回イベントにてゲーム内で1週間生活した影響で、現実に戻ってからの学校生活で戦闘の構えをしたり【カバームーブ】と口走りそうになったりするなどの失態を犯したため、影響を抜くために3日ほどゲームにログインしなかった。
物語の進行とともに防御力(VIT)は上昇し続け、自爆系スキルの大ダメージにも耐えられるようになる。
メイプル自身の移動速度の遅さは変わらないが、浮遊シロップや【暴虐】【機械神】の砲撃の反動など、様々なスキルや頼もしい仲間達のフォローなどでカバーしている。
攻撃力(STR)そのものは育成していないが、元々の数値には依存しない強力な攻撃スキルを複数持つ為、実質的にはタンク能力とアタッカー能力を併せ持つ事となっている。
初期の頃は装備をすべて外した状態でサリーに背負ってもらったこともある(アニメ版ではサリーの背中からイヌ型モンスターを攻撃、【悪食】で吸収した)ほか、味方を庇うスキル【カバー】【カバームーブ】を利用して「サリーのいる場所」へ高速移動する変則技を使いこなす。
これらのスキルや行動とは裏腹にとても素直でまっすぐな性格で、誰とでもすぐに仲良くなれるほど人懐っこい。
深く考えずに思い付いたことをすぐに行動に移すが、サリー曰く普段から斜め上行く突拍子もないことを思いつくため、誰にも予想できないことをしでかす。
加えて、激レアのキーアイテムを引き当てる等の運の良さも持つ。
メイプルの規格外の強さや運の良さによるゲームバランスの崩壊を危惧した運営から、たびたび所有しているスキルを弱体化されるが、予想を上回る行動と幸運によって運営の意図を超えてどんどん成長を遂げている。
いつの間にかゲームの看板キャラクターと化して調整し辛くなり、売り上げにも貢献していることから、以後は見守るという名目で運営から半ば匙を投げられる。
ギルドでは異常枠筆頭であり、出掛ければ何かしらを起こして帰ってくる。
取得したレアスキルの効果でたびたび外見が変化する。
寝付きは非常に良く、ベッドに横になって部屋を暗くすると即寝てしまう。
シロップ
声 - 島袋美由利
メイプルとサリーが第2回イベントで隠しボスの【銀翼】を倒したことで手に入れた【幻獣の卵】から生まれた亀。
名前はメイプルシロップから。
リクガメ型だが、移動速度はメイプルより速い。
普段は人の頭ほどの大きさだが、レベルアップして得たスキル【巨大化】とメイプルが得たスキル【念力】によって飛行できる乗り物になり、メイプルは上空から毒の雨【アシッドレイン】をばら撒く非道な攻撃が出来るようになり「浮遊要塞」と言われる。
後に【精霊砲】等の攻撃スキルを覚えた事で戦闘に直接参加出来るようになった。
サリー / 白峯理沙
声 - 野口瑠璃子
身長:155cm / 第1回イベント:不参加
楓の小学生時代からの親友。
栗色のポニーテールの髪型が特徴の少女。
楓とは違いかなりのゲーマー。
負けず嫌い。
楓に『NewWorld Online』を勧めるが、自身は学業成績低迷が原因で第1回イベント後に遅れて参加する。
初期設定で短剣を選び、メイプルの防御特化に対して「回避特化(回避盾)」を目指す。
メイプルとは対照的に【VIT】値は0で、【AGI】を中心に複数のステータスにポイントを振っている。
集中力と反射神経が人間離れした回避と見切りの異常枠で、スキルを使わずに攻撃を紙一重で回避して作中では現在進行形で一切ダメージを受けておらず、入手できないスキルを動きと速度を全て覚えて練習して完全再現し、さらに、ライバルギルド偵察目的の対人戦で格下であると見せかけてブラフをかますほどの腕前の持ち主。
運とやらかしでキャラクターは規格外れだが本人自身は普通なメイプルとは異なり、サリーは本人の素の能力が異常に飛び抜けているタイプ。
ギルド設立の際、メイプルがログインしていない間に、設立に必要となるアイテムと資金を僅か3日で揃えている。
実はお化けなどホラー系が大の苦手で、幽霊系の敵が出ると戦闘できず一目散に逃げ出してしまうほど。
ホラーゾーンだった六層実装時は、七層に行けるようになるまでほとんどログインしなかった。
VRホラーゲームを使って克服を試みたりもしたが、結局挫折している。
八層で二つ目のユニークシリーズを獲得した。
朧(おぼろ)
声 - 松井暁波
メイプルとサリーが第2回イベントで隠しボスの【銀翼】を倒したことで手に入れた【幻獣の卵】から生まれた狐。
サリーの戦闘スタイルと相性が良く、分身や狐火での補助を行う速度特化型。
クロム
声 - 杉山紀彰
身長:180cm / 第1回イベント:9位
大盾使いのベテラン男性プレイヤー。
面倒見が良い兄貴分的存在。
たまたま知り合ったメイプルをイズの店に案内する。
メイプルに興味を持ったプレイヤーたちとともに見守りスレッドを立てて、時折情報を提供している。
死亡回数が千を超えているだけあって大盾の扱いはメイプルより上手で、第1回イベントでは9位の成績を収める。
メイプルに誘われて【楓の木】に加入した当初は、「盾性能はメイプルの劣化版」と思い悩んでいた。
ギルド加入当初は数少ない普通枠としてイズ製装備を使用していたが、後にその死亡回数が解放トリガーとなる隠しダンジョン【亡者の墓】でユニークシリーズを入手。
ユニーク装備の性能のおかげで「リジェネ盾」となり、「普通」から外れ異常枠に足を踏み入れた。
クロム自身は普通にダメージを受けて打撃力も一般的な大盾範疇内であるが、死にさえしなければダメージを受けた端から回復スキルでどんどん回復し、死に至るダメージを受けても【デッド・オア・アライブ】によって50%の確率で耐えそこから回復し続けると、倒すのが非常に困難な不死身のごとき盾役と化した。
メイプルがやらかす度に頭を痛めていたが、最近ではメイプルとサリーによって教育されているユイとマイもやらかすようになり、気苦労が耐えない。
ネクロ
クロムがテイムした鎧のモンスター。
装備型でそのスキルによりクロムの不死身さが更に強化。
形態を変化させて攻撃力も上げられるためクロムは攻防共に強化されている。
イズ
声 - 佐藤聡美
身長:162cm / 第1回イベント:不参加
鍛冶をメインに据えてはいるが、実際はあらゆる生産職に手を伸ばし何でも作れる生産職特化の女性プレイヤー。
水色髪の長髪。
クロムの知り合い。
体を動かすのが苦手だったため、戦闘職を避け生産職に進んだという経歴の持ち主。
NewWorld Onlineサービス開始当初から生産に係わるあらゆるスキルを上げるために日夜プレイしているが、そのために徹夜までする事も。
その結果、開始直後から生産職ではトップクラスとなり、値段は高いがかなり性能が良い装備を作っていた。
【楓の木】が結成された次の日にメイプルに誘われて加入する。
ギルドでは「『戦う』生産職」という異常枠。
本来生産職はまともに戦闘が出来ないのだが、どこでも工房を展開し所持金がある限りどこでも素材を入手可能というユニークシリーズを取得したため、戦場であらゆる攻撃アイテムを作っては使用を繰り返す事で戦闘参加できるようになってしまう。
クロムやメイプルの守りの後ろから飛ばす強力な攻撃アイテムの効果は絶大で、上位ギルドのメンバーでも犠牲者が多数出ている。
フェイ
イズがテイムした精霊。
アイテム効果を大幅に増幅したり、50%の確率でアイテムが消費されず再使用できるリサイクル能力があるのでイズと相性が良く、罠を仕掛けて森一つ丸ごと爆砕するような戦い方で多くのモンスターとプレイヤーを一度に殲滅可能になった。
第八回イベント予選ではこの戦い方で大きな戦果をあげ、状況をモニターしていた運営からは、ミィによる業火、ペインの光の奔流、カスミの霧の森、メイプルの形容できないよく分からない何かと並んで、イズの爆破もエリアボス扱いされた。
カナデ
声 - 新井里美
身長:151cm / 第1回イベント:不参加
第1回イベント後に参入した魔法使いの少年プレイヤー。
メイプルたちとは第2回イベントで知り合う。
癖毛のある赤髪と赤目。
中性的な外見をしており、どこか掴みどころのない雰囲気を持つ。
後にメイプルたちの誘いを受けて【楓の木】に加入する。
ずば抜けた記憶力を持つ天才で、それを生かして普通の人の記憶力では使いこなせないようなスキルの組み合わせを使いこなす。
各層の図書館に通い、読める設定になっている本は読むようにしているため、独自の情報を持っている。
一方、一般的なレベル上げはあまりしていないため、レベルおよびステータスはさほど高くない模様。
ギルドではサリーと同じ素の本人がおかしいタイプの異常枠。
第2回イベントで天才のカナデですらクリアに4日かかった(そもそも運営側はクリアさせる気がなかった)浮島の図書館で入手したルービックキューブ型の杖を使っている。
この杖には【神界書庫(アカシックレコード)】が付いており、スキルLvは中またはVに固定され1日経過で消えるが、生産系・戦闘系・その他の枠からそれぞれ3つずつランダムで計9個のスキルを取得できる。
要は、運次第のランダムだが毎日違うスキルを取得でき、それらは組み合わせ次第で恐ろしい効力を発揮する。
この杖は同じような図書館をクリアしていく事で能力が強化されていく。
二層ではMPを使用する魔法とスキルを使い捨ての【魔導書】として専用本棚に保管する【魔導書庫】を追加。
八層ではギルドホーム地下に設置されていたヒントを元に発見した図書室で、MPを使わないスキルを【技能書】として専用本棚に保管する【技能書庫】を追加。
1日限りで消えていた当たりスキルのうち、今までは【魔導書庫】で保存できなかったスキル群をも保存することができるようになり、準備に時間をかければ比類なき強さを発揮出来るようになった。
ソウ
カナデがテイムしたミラースライム。
カナデやパーティーメンバーとそのテイムモンスターに擬態できる。
カナデに擬態した場合神界書庫もコピーされるので、そこに保管したスキルを威力などが半分になる代わりに使用できる。
その上、コピーなのでカナデが保管しているスキル自体は消費されない等、かなり使い勝手と相性のいいテイムモンスターとなっている。
ソウをテイムしてからは、その利点を生かし戦闘面の多くをコピー能力で賄っている。
分裂もできるため、分裂して擬態したソウを身代わりに使って自分が倒されたと敵を欺くような使い方も出来る。
カスミ
声 - 早見沙織
身長:165cm / 第1回イベント:6位
第2回イベントで知り合った刀使いの女性プレイヤー。
黒髪の長髪で和装。
第2回イベントで偶然メイプル&サリーと遭遇してやむなくサリーと交戦状態に突入するが、メイプルが追って来たことを引き金に三人一緒に隠しダンジョンに迷い込み、ダンジョンの罠で一蓮托生の身となったことから一時休戦し共にダンジョン脱出を図る。
この一件でメイプルたちと親しくなり、後に彼女たちの誘いを受けて【楓の木】に加入する。
サリーほど異常ではないが高レベルな回避型で、第1回イベントで6位の成績を収めるなど一般的な枠内でも上位の強さだった。
ギルドではクロムやイズと並ぶ数少ない普通枠だったが、攻撃力が飛躍的に向上する妖刀を入手したことで他のメンバーと同じく「普通」から外れ始める。
しかし、妖刀使用時は下は袴で上がサラシだけの半裸に近い姿になったり、スキルの反動でロリ化するなど、本人の羞恥心を煽るデメリットを抱えている。
和風の物が好きで、四層の街では嬉々として骨董品を買い漁り、階層攻略も積極的だったため<拾>の鳥居一番乗りを果たす。
ハク
カスミがテイムした白蛇。
普段は肩に乗るくらいの大きさだが戦闘時はスキルで超巨大化する。
牙による毒や睨んだ相手を麻痺させる能力と、周囲に濃霧を発生させそこを自分の縄張りにできる能力を持つ。
濃霧自体には特別な効果は無いが、周囲が全く分からなくなるので奇襲に向き、カスミとハクのコンビで好き勝手に暴れ回った。
スキルはあまり覚えないが、高いステータスとその巨体の威力で戦うタイプのテイムモンスター。
マイ&ユイ
身長:135cm(どちらも) / 第1回イベント:不参加
第3回イベント後(アニメでは前)に参入した大槌使いの双子の少女プレイヤー。
アニメ版では加入時期が大幅に前倒しされた。
メイプルの存在で一時的に極振りが流行った頃にゲーム開始したが、「現実では体力や筋力が乏しい」という理由から力強さに憧れて【STR】に極振りしただけで、メイプルの情報は知らなかった。
だが他の極振りプレイヤーと同じく上手く行かず、プレイ継続を諦めてキャラメイクのやり直しを考えていたタイミングでメイプルに拾われ【楓の木】に加入する。
イズ製の全体的に髪色に合わせた配色+ワンポイントで1色加えたデザインの装備を身に付けている。
メイプル手ずからの常識外の異常なパワーレベリングとそれによる条件達成での隠しスキル習得に加え、サリーに戦闘技術面も鍛えられた結果、ボスすら形態変化を許さずに秒殺するという火力の異常枠となる。
極振りである為STR以外のステは当然壊滅的であり、双子だけでは通常戦闘すら難しいという欠点こそ持つが、その攻撃力だけは全プレイヤー中でも比肩する者が居ないほど突出している。
そのため、特に何の効果も無いただの鉄球で投擲攻撃するだけでもそれが致死の砲弾と化す。
異常な盾役が揃う【楓の木】でのPTプレイなら欠点が完全に消失して最強の矛となる。
後に更なるパワーアップを模索した際にメイプルが六層で入手した「救いの手」に着目(一度に扱える武器が増えればそれだけ命中率が高くなるため)。
加えて装飾品であるなら複数同時装備が可能なのではとメイプルが気付き、3つの装飾品枠全てに「救いの手」を装備する事で即死級大槌八本持ちが可能に。
もはや莫大なHPを持つ大規模レイドモンスター級でなければ耐えられないほどの超異常火力を得た。
この形態で竜巻のごとく自ら回転することで周囲のモンスターを種類問わず瞬殺出来るようになり、苦戦していた通常戦闘も克服。
これ以降フィールドで黒と白の塊がぐるぐるしている姿が目撃されるようになった。
マイ
声 - 加隈亜衣
双子の姉。
黒髪。
慎重な性格。
装備には緑色も使用。
ユイ
声 - 諏訪ななか
双子の妹。
白髪。
前向きな性格。
装備にはピンク色も使用。
ツキミ&ユキミ
マイとユイがそれぞれテイムした子熊。
シロップと同じく主人より足が速いため乗り物にもなっている。
パワーシェアでSTRを分け合い主人の力を底上げする能力と、威力は弱いが範囲攻撃する能力を持つ。
シェアの能力は、普通ならプレイヤーより高いテイムモンスターのSTRによって主人側が強化されるという挙動になるはずだったが、極振りで圧倒的STRを持つ双子の場合だと逆にテイムモンスター側の力が引き上げられる結果に。
そのため、STRをシェアしてから敵中で範囲攻撃を使用すればそれは即死級範囲攻撃と化す。
名作『ソードアート・オンライン』とは対極となる作風
本作の舞台となるVRMMOとは、仮想現実大規模多人数オンライン(Virtual Reality Massively Multiplayer Online)の略称。
VRMMOは、近未来のバーチャルリアリティ空間で実行されるネットゲーム(大規模オンラインゲーム)である。
もっともVRといっても、視覚聴覚のみのVRゲームではなく、マトリックスのように5感全てで没入する(場合によっては味覚も)タイプのものを扱ったジャンルを特にさす。
当然、現代日本では実現化されてない。
VRMMOは主にWeb小説で多用されるジャンルとして定着している。
現在では実用化されてないバーチャル・リアリティを前提としているため、必然的に近未来を舞台とするが、そのほとんどにSF要素はなく異世界ファンタジーの形式を持つ。
VRMMOといえば名作『ソードアート・オンライン』(SAO)が思い出されるが、本作も同様の設定である。
しかし作風はリアル志向のSAOと違って、コメディ色が非常に強い。
いやさ、コメディ色しかない(第1期に関しては)。
ゲーム内で死んでしまうと現実にも反映されるというような緊張感は一切なく、その点でSAOとは対極にある作風といえる。
おかげで気楽に観ることができる作品。
ちなみに著者はあまりに面白くてイッキ見してしまった。
VRMMOゲームアニメとして名作『ソードアート・オンライン』と双璧をなすべき名作
本作はVRMMOゲームアニメの名作『ソードアート・オンライン』と真逆の作風だが、クオリティはSAOに匹敵する。
ゲームアニメには必須のレアスキルが多数登場するし、入手経路から入手条件、ステータスの振り分けについてまで、事細かく設定されている。
それでいて『NewWorld Online』では、メイプルの無軌道な非常識行動が許されるほど自由度が高い。
一応イベントフラグの概念はあるようだが、そのあたりの裏設定を陽気なゲーム管理者自らが語ってくれているのも面白い。
プレイヤーレベルでは倒せない敵の話とか…。
思わず「作るなよ、そんな敵‼︎」とツッコミたくなるが、それがまた面白い。
本作を観ていると、実際に自由度の高いゲームでメチャクチャなプレイをしてみたくなってくる。
一度でもRPGにハマったことがあるのなら、この気持ちをわかってもらえるはずだ。
セオリー無視のゲーム攻略を是非お楽しみいただきたい。
運営の悪ふざけで用意された入手困難なユニーク装備や隠しスキルまでセオリー無視で簡単に入手
前述した通り、本作のゲーム管理者は遊び心に溢れている。
これは現実でも起こり得る。
昨今のゲームには、およそ攻略不可能と思われるボスキャラがたびたび登場するからだ。
例えばFF10の「全てを越えし者」(古い…)。
攻略不可能ではないが、かなりのハイレベルで挑んでも油断ならない強敵だった。
そしてこういう裏ボスキャラは、大抵がシナリオ本編とはまったく関係がない。
したがって無理に攻略する必要もなく、下手をすればプレイヤーはその裏ボスキャラの存在すら知ることがない。
制作者のそういう遊び心がゲームには隠されているのだが、本作主人公・メイプルはゲーム初心者にもかかわらず、何故かそういう裏ボスばかりを討伐してしまう。
普通にプレイしていれば出会うことすら困難な裏ボスばかりを、である。
自ずとレアアイテムをドロップする機会が大幅に増える。
おまけに倒し方が独特すぎるから、そのおかげで超絶レアスキルまで入手してしまうという、ゲーム練達者も唸るような離れ業をみせている。
しかもメイプル本人に、その自覚がまったくない。
仕舞いには管理者がお遊びで登場させた討伐不可能ボスキャラまで倒してしまい、運営に呆れられている始末。
またメイプルの、およそヒロインとは思えないアバターの変化にも注目だ。
レアスキルを入手するたびにメイプルも変身を覚えるが、その変身は天使から怪獣まで多岐に渡る。
もちろんおかしな変身についてもメイプルは無自覚だ。
可愛らしいメイプルの外見とは裏腹に、どんどん化け物じみていく変身能力。
初心者プレイヤーのメイプルがゲーム練達者たちに、「空飛ぶ移動要塞」などと畏怖される様子は、観ていて実に爽快かつ痛快。
主人公チート設定の作品は数あれど、主人公のこういう強くなり方はなかなか稀である。
最近観たアニメシリーズの中では、一番ハマったイチオシ作品。
第2期放送開始前に、是非一度ご覧あれ。
第2期は2023年に放送予定
第1期がすこぶる面白かっただけに、第2期が楽しみで仕方ない。
メイプルは次にどんな非常識なゲーム攻略法をみせてくれるのか?
どんなレアスキルを手に入れるのか?
期待しかない作品である。
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