#12
停滞する思考に一石を投じる苦言
声にできない本音を言葉に…
何かと生きづらい世の中で、思ってはいても言葉にできない声がある。
感じていても声にするのが憚られる言葉がある。
それは耳障りが悪く、心地良い言葉ではないのかもしれない。
だが言葉にされて、はじめて気づくこともある。
本稿で取り上げる言葉は、ひとつ間違えれば暴言とも受け取られかねないものだ。
しかし何かを変えるためには、声に、言葉にしてより多くの人に考えてもらうべきだろう。
本稿が停滞する思考覚醒へのキッカケとなることを切に願う。
ゴーダ(『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』より)
アニメ『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』第26話「憂国への帰還」でのヒトコマ。
海外逃亡を謀るゴーダ。
そこへゴーダの罪の証拠をようやく揃えた荒巻とトグサが現れる。
しかしゴーダは、自身が犯した罪を告白する報告書をすでに警視庁に郵送済みだった。
故にタッチの差で自首が認められる。
しかしトグサは総理からの書簡を持っていた。
その内容は、「総理は合田の能力を高く評価し、それが国外流出する恐れのある場合は、対象を殺害することもやぶさかではない」というものだった。
最後の最後に9課はゴーダの一歩先を行くことができた。
そして──。
我が国は
脳こそ資本主義を名乗ってきたが
実情は
理想的な社会主義国家だ
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改めて『攻殻機動隊』は凄い作品だ。
劇中にとんでもない皮肉を潜ませている。
このセリフを初めて聴いた時は心底ゾッとした。
その通りだ。
この事実にどれだけの人が気づいているのだろう。
この言葉はまさしく日本のことを指している。
日本そのものだ。
この国が健全な民主主義国家だと本気で思っているのなら、なんともおめでたいオツムをしている。
この国は民主主義国家などではない。
権力者にとって理想的な社会主義国家なのである。
情報統制や印象操作が公然と行われ、世論の操作は思いのまま。
すべては権力者の都合の良いように、メディアの総力を上げてミスリードされていく。
国民は国民でそのことに疑問すら抱かない。
この国が蝕まれ続けているというのに、我関せずの平和ボケ思考停止状態。
政治家の一大スキャンダルより芸能人の不倫話に目くじら立てて叩いている。
たとえ政治家に不都合なことが起こっても大丈夫。
鼻先に餌でもぶら下げてやればすぐに忘れてくれるお気楽な国民だ。
おまけに国からの理不尽にも黙って耐えて、素直にせっせと納税し続ける働き者。
そうして集めた金の分け前は、権力者の思うがまま。
まさにやりたい放題の政治家パラダイス。
権力者にとって、これほど素晴らしい国が他にあるだろうか?
いや、ないだろう。
まさに楽園、ユートピアではないか。
こんな国が健全な民主主義国家であるわけがない。
だが、国民にとってはディストピアそのもの。
少なくとも著者は今のこの国をそう捉えている。
この事実に多くの国民が気づかない限り、この国から搾取が無くなることはない。
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