〇〇の声優がこの人で本当によかった
DIO:CV. 子安武人(アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズより)
アニメ『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズとは
代々血統が受け継がれ、主人公が交代していく物語
「『ジョジョ』って第何部だとか、主人公が何人もいたりだとか、複雑そう。コミックスも100冊くらい出てるし、タイトルが違うのもあるし、どこから読んでいいかわからない」という方は多いかもしれない。
1987年に週刊少年ジャンプで連載を開始した『ジョジョの奇妙な冒険』は、第1部の主人公ジョナサン・ジョースターと、敵対するディオ・ブランドーとの因縁から始まる物語。
その戦いはジョナサンの代だけでは決着せず、その子孫たちも巻き込んで100年以上続く。
主人公や舞台が交代していくのはそういう理由なのだ。
人間の誇りと勇気を描き上げる「人間讃歌」
第1部では謎の石仮面の力で不老不死の力を得たディオ、第2部では石仮面を創った "柱の一族"、第3部では100年の眠りから目覚めた一族因縁の仇敵が歴代主人公の前に立ちはだかる。
この敵役たちが、とにかく強く、非常に魅力的。
誇り高き初代主人公ジョナサン・ジョースター、頭脳戦が得意な2代目主人公ジョセフ・ジョースター、不言実行の3代目主人公・空条承太郎は、各部のラスボスに立ち向かっていく。
「ジョ」ナサン・「ジョ」ースターと、頭の音をとると "ジョジョ" になるから、『ジョジョの奇妙な冒険』なのである。
作品のテーマは「人間讃歌」。
『ジョジョ』に登場するキャラクターは善も悪も己の信念を貫く。
善悪を問わず、恐怖を克服する精神、困難に立ち向かう勇気が描かれる。
これも作品の大きな特徴といえる。
作品を知らなくても目にしたことがあるかも?
濃密な言葉の数々!
『ジョジョ』の魅力のひとつが、インパクト大で濃密なセリフの数々。
作品を知らなくても「だが断る」「ありのまま今起こった事を話すぜ!」「おれは人間をやめるぞ!」など、どこかで目にしたことがあるのではないだろうか。
印象的なシーンで繰り出される独特のセリフまわしは、インパクトが強く、中毒性がある。
ネタとしても使いやすく、『ジョジョ』ファンの共通言語になっているものも多い。
元ネタを知らずに使っている方もいるだろう。
気になるセリフをきっかけに読み始めるのも、面白いかもしれない。
こんな音、鳴るのかッ!?
どんな音なのか気になる擬音の数々!
セリフ、ポージングとあわせて『ジョジョ』を語る上で欠かせない要素が「擬音」だ。
『ジョジョ』の世界では、聞いたこともないような音が鳴っている。
蛙を殴るシーンのバックに描かれた「メメタア」、無理矢理女の子の唇を奪うシーンで描かれた「ズキュウウゥン」、不穏なシーンで頻繁に登場する「ゴゴゴゴゴ…」…ただでさえインパクト大なシーンを、さらに忘れられなくする奇抜な擬音の数々。
そのデザインも独特で、視覚的な刺激も強烈だ。
不可解だが美しいッ!
奇妙だが記憶に残る、独特のポージング
『ジョジョ』の画面を唯一無二のものにしている要素のひとつが、「独特のポージング」である。
人間の可動域を超越した、一見再現できそうだけど不可能なポーズの数々。
荒木飛呂彦先生がミケランジェロの彫刻などからヒントを得て取り入れた、奇妙だけど記憶に残る「人体のデフォルメ」なのである。
DIO
『ジョジョの奇妙な冒険』の登場人物。
代名詞は「悪のカリスマ」「邪悪の化身」「悪の救世主」「悪の帝王」。
そして『ジョジョの奇妙な冒険』におけるラスボス的な存在である。
第1部から登場し、第6部までという実に100年以上に渡りストーリーに大きな影響を及ぼす悪のカリスマにしてジョースター家の宿敵である。
元ネタはロニー・ジェイムス・ディオ率いるロックバンド「DIO」。
第1部では、少年期のフルネーム「ディオ・ブランドー」として登場。
第3部以降は "DIO" と呼ばれている。
非常に容姿端麗で人心掌握の天才、かつ聡明で狡猾な利己主義者。
頭脳明晰で、上昇志向が強いハングリー精神の持ち主。
よく本を読んでいる。
公式プロフィールにも容姿端麗と紹介がある公式美形。
石仮面を被ったので、外見年齢は約20歳のまま。
身長195cm(アニメ版第3部の対比表より)。
切れ長、つり目と色白の肌が特徴的。
作者の荒木先生の作風が変わったためか、第1部のディオ・ブランドーと第3部、それ以降のDIOでは見た目に若干の違いがある。
ストレイツォやプッチ曰く「美しい」。
アヴドゥル曰く「心の中心にしのびこんでくるような凍りつく眼ざし」「黄金色の頭髪」「すきとおるような白いハダ」「男とは思えないような妖しい色気」。
原作で金髪で描かれる事が多いが、ジョジョは固有色は決められて無いので赤髪や違う色の時もある。
荒木飛呂彦先生によると「ディオは『魔少年ビーティー』の主人公・ビーティーの発展系なんです。嫉妬だとかハングリー精神といった人間の感情の影の部分を、ビーティーよりももっと深くしたキャラクターです。」とのことであり、嫉妬故のとんでもない向上心の高さとハングリー精神を持っており、自分のためならどんなに汚いことも平気で行うという悪役である。
また、荒木先生はディオは初めから色々なものを奪われて生まれてきたため奪うことしか知らず、ジョナサンは色々なものを初めから与えられて生まれてきたため受け継ぐことができたというようなことも語っており、ディオとジョナサンは正反対の存在だと強調されている。
しかし、誰にも馬鹿にされたくない、誰にも見下されたくないという、その高すぎるプライドのために努力を怠らないというところに魅力や憧れを感じる読者も多く、DIOの声優である子安氏自身も "DIOは大ボスじゃあないんですよ!努力家なんですよ!最初1秒止められたところを2秒、3秒って努力して時止めを5秒止められるようになったんですよ!" と発言している。
生まれや育ち、特に父親の血が流れているという血筋に強烈なコンプレックスを抱えながらも、その負の感情をバネにしてひたすら野心を抱き、他人を蹴落としてでも上を目指すという姿勢や、自信家でプライドが高く冷静な反面、自分の気に障ることを言われると我慢出来ずに感情的になってしまうという性格など、作者はDIOを読者が少し憧れる面も持った "共感できる悪" がテーマと語っている。
人心掌握にも長けているが、幼少期から人の気持ちを考えながらどう振る舞うべきかを考えて言動しており、そのような性質や努力がDIOになった後の圧倒的なカリスマに繋がったとも思われる。
特徴的な台詞も多くインパクトの塊のような人物であり、第1部からコアなファンは多数いたが、第3部でも圧倒的なカリスマ性、特徴的な見た目や攻撃方法、実は意外とお茶目なのではと思われる言動もあるので悪役ながら人気が高く、劇中での呼び名である「DIO様」の愛称で呼ぶ原作ファンも多い。
また、戦闘で時を止めるスタンド「ザ・ワールド」も共に知名度が高く、今や時を止める能力の代名詞にもなっている。
スタンド「世界(ザ・ワールド)」
ジョジョの奇妙な冒険ABC アマゾン マーケットプレイス登録商品 【シングルカード】 2弾 【レア(R)】 《スタンド》 J-183 世界(ザ・ワールド)
【破壊力 - A / スピード - A / 持続力 - A / 射程 - C / 精密動作性 - B / 成長性 - B】
DIOが所有するスタンド。
タロットの21番目のカード(「世界」)が名前の由来。
エンヤ婆が言うには「とてつもないスタンドのためDIO様の人生に影響を与えている」とのこと。
DIOの波乱万丈の人生は、このスタンドのせいだという。
外見は逞しい体つきをした人間型のスタンド。
デザインの特徴としては三角形のマスクを被ったような顔、背中に付いたタンクのような物体、手の甲にはその能力を象徴するかのような時計のマークがある。
カラーリングは(基本としては)金色。
第3部時点と、後に描かれたものとでは、デザインが少し異なる。
スタンド特有の能力として「時間停止」「止まった時の中を動く」ことができる。
同じタイプのスタンドを持つ者以外は時が止まっている間のあらゆる動きを認識できないため、時が動き出した瞬間に自分が移動している、突然物体が出現する、瞬間移動をした…という錯覚に陥る。
DIOが能力に気づいた当初はほんの一瞬しか時を止めることができなかったが、首のキズがなじんでいくにつれて段々と長くなり、承太郎との戦いの際には5秒間まで伸びている(時が止まっているのに秒数を表現するのはおかしいが、とにかくその程度。ジョセフの血を吸った後は最終的に9秒まで伸びた。またDIO自身は11秒まで動くことができる)。
ゆくゆくは一分、10分、一時間……と時を止めていられる時間が長くなるだろうと予想していた。
DIO曰く「まさに世界を支配する能力」。
荒木先生によれば、これはDIOが心の奥底で持っていた「時間の束縛から自由になりたい」という願望の現れであるという。
止めていられるのはわずか数秒間であるが、こと白兵戦においてその数秒は絶大なものであり、相手に認識すらさせないままDIOの持つ凄まじい怪力で一方的にボコボコにすることができる。
一見無敵のような「世界(ザ・ワールド)」だが、弱点はあり、時間停止中であっても太陽光や波紋は普通に通じる、不意打ち攻撃に弱い、射程距離外にいる敵を仕留めることは不可能などがある。
第4部以降では、承太郎のスタンド「スタープラチナ」の時を止める能力の名称に「スタープラチナ・ザ・ワールド」として名前が引き継がれている。
ジョジョの奇妙な冒険 ディオ・ブランドー アニメアート ポスター 寝室の装飾 絵画 キャンバス 絵画 家の壁の装飾 プリント絵 16×24インチ (40×60cm)
DIOの声優が子安武人氏で本当によかった
塩沢兼人氏(SFCゲームCM)、若本規夫氏(.CDドラマ)、千葉一伸氏(3部格ゲー)、田中信夫氏(OVA)。
これまで名だたる名声優が演じてきたDIOだが、子安氏が演じることで完成したような気がする。
クールなイケメンや王子様系、ときには狂気に満ち溢れた悪役・脇役・ギャグメーカーまで何でもこなす人気声優・子安武人氏。
独特の色気を帯びた特徴的な声色で、ひと言だけでも容易に判別が可能な声であるが故に、ファンからは "テラ子安" (ものすごく子安らしいとか、おもしろいとか、感心したといった意味合い)と評される。
その特徴的な声が故か、今ではすっかりコメディーリリーフや、唯我独尊のカリスマキャラクターでお馴染みとなっている子安氏だが、自身は「仕事だから演じられている」「本当は真面目な役の方が好き」と打ち明けているように、実はコメディーリリーフはあまり得意ではないとのこと。
とはいえ、子安氏が演じたDIOは完璧だった。
まるでそれは、イメージの中のDIOが完全に具現化されたよう。
無駄無駄ラッシュも "WRYYYYY" という奇声もすべてが完璧。
"ザ・ワールド" という決めゼリフを初めて聞いたときには、本当に時が止まっているかのような感覚にさえ陥った。
スペシャルオープニング曲「その血の記憶 ~end of THE WORLD~」
アニメ『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』第47・48話でのみ使用されたスペシャルオープニング映像。
DIOによる時間停止(ピッタリ9秒)及び承太郎の時の世界への入門が忠実に描かれている。
また、ポルナレフの上る階段(通常OPでも2段下がる演出がある)の先にDIOがいたり、通常OPで張り巡らせてあった法皇の結界が壊されるなどの仕掛けが施されている。
圧倒的な悪のカリスマを誇るラスボス・DIOのポテンシャルのすべてを、全力で引き出せるのは子安氏をおいて他にいない。
少し太めの艶のある声と振り切った狂気の演技は、子安氏が唯一無二の存在であることを物語る。
クールなイケメンや王子様系も、子安氏はもちろん巧い。
だがテンション高すぎるぶっ飛びキャラクターを演じさせたら、子安氏の右に出る者はいない。
狂人を演じさせたら日本一。
それが子安武人氏なのである。
心からそう思う。
ジョジョの奇妙な冒険 全63巻完結セット (ジャンプ・コミックス)
☆今すぐApp Storeでダウンロード⤵︎







