#202
心に沁みる名言
今日を精一杯生きるために…
明日ではなく今日。
今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。
鳳征五郎(コミック「将太の寿司」より)
『将太の寿司』とは、『ミスター味っ子』の寺沢大介先生が週刊少年マガジンに1992年から1997年まで連載していた漫画である。
寺沢先生のマガジンでの連載は、本作が3作目となる。
元々「マガジンSPECIAL」で短期集中連載されていたが本誌に昇格となり、3巻以降の本連載は「マガジンSPECIAL」設定となる1、2巻の設定とは繋がらなくなっている。
単行本は第1部が全27巻、第2部「全国大会編」(1997-2000年)が全17巻。
また、2013年から2015年まで「イブニング」にて主人公の息子が登場する続編『将太の寿司2』(全4巻)も掲載された。
鳳征五郎
鳳寿司の親方。
暖かくも厳しい指導で将太を刻苦勉励する。
「寿しとぴあ」の社長・米村は、富寿司をつぶすためにわざわざ近くで新しい店舗を開店するのだが、実はかつて富寿司で修業をしていた職人だった。
当時、出前用に大量の巻き寿司を作らされることになった米村は、そのうちの1本を失敗したが、疲れていたし「数あるうちの1つだししょうがない」とそのまま売り物にしようとしたが、これに親方が激怒しボコボコに殴られた。
もともと親方のガンコでスパルタ的な指導に耐えかねていた米村はそれを機に店を辞めてしまい…。
おまえや米村にとって
確かにその巻き寿司は
600本の中のたかが1本かもしれん
だが
その1本の巻き寿司を食べる人にとっては
その巻き寿司がすべてなのだ!!
せっかく
おいしいお寿司を楽しみにしてきたお客様の
その期待に
おまえは応えることができなくなるのだ
ひいては
おまえという職人に対するその人の信用は
永遠に失われてしまうだろう!!


この言葉は仕事との向き合い方のみならず、俯瞰で物事を計るために非常に大切な考え方である。
考えることを止めると、人は物事を主観でしか捉えられなくなる。
固定観念に縛られ、物事を多角的に捉えることができなくなる。
新しいアイデアや考え方を受け入れられなくなる。
従来のやり方や価値観に固執し、状況への柔軟な対応ができなくなる。
そして固定観念は、無意識のうちに思考の枠組みを狭め、想像力を働かせる機会を奪ってしまう。
想像力といえば、ビートたけし氏が東日本大震災直後に語った言葉を思い出す。
ビートたけし氏は、現代人の想像力の欠如を如実に言い表していた。
常々オイラは考えてるんだけど、こういう大変な時に一番大事なのは「想像力」じゃないかって思う。
今回の震災の死者は1万人、もしかしたら2万人を超えてしまうかもしれない。
テレビや新聞でも、見出しになるのは死者と行方不明者の数ばっかりだ。
だけど、この震災を「2万人が死んだ一つの事件」と考えると、被害者のことをまったく理解できないんだよ。
じゃあ、8万人以上が死んだ中国の四川大地震と比べたらマシだったのか、そんな風に数字でしか考えられなくなっちまう。
それは死者への冒涜だよ。
人の命は、2万分の1でも8万分の1でもない。
そうじゃなくて、そこには「1人が死んだ事件が2万件あった」ってことなんだよ。
(中略)
そう考えれば、震災被害の本当の「重み」がわかると思う。
2万通りの死に、それぞれ身を引き裂かれる思いを感じている人たちがいて、その悲しみに今も耐えてるんだから。
何事も、十把一絡げ。
それぞれの違いを無視し、区別もせずにひとまとめにして扱う思考の、なんと愚かしいことよ。
もし思考を介さない行動が合理的というなら、たしかにそうなのかもしれない。
合理性が不要かと問われれば、答えは否である。
現代社会を生き抜く上で、合理性を欠くことはもはや不可能だろう。
だが、それでは機械と変わらない。
それでは人の心を動かせない。
しかし、それでも合理性が求められる現代。
だからこそ、相手を思いやる想像力をなくしてはいけない。
いつも心にこの言葉を留め置いて。
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