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【庵野秀明監督の脅威の演出法】新世紀エヴァンゲリオン 第弐拾弐話 「せめて、人間らしく」。

 

 

 

 

新世紀エヴァンゲリオン

 

第弐拾弐話 「せめて、人間らしく」

 

せめて、人間らしく

せめて、人間らしく

 

観ている者に、これでもかというほどの情報をぶち込んでくる庵野式演出は、いつ確立されたのだろう?

TV版『新世紀エヴァンゲリオン』。

秀逸なタイトルでも有名だ。

第弐拾弐話 「せめて、人間らしく」。

久しぶりに観てみたのだが、あるシーンで庵野秀明監督の演出の凄まじさを改めて思い知る。

それは、情報過多でお馴染みの庵野式とは真逆の演出だった。

 

アスカとレイがエレベーターで二人きりになるシーン。

シチュエーションとセリフは異なるが『劇場版エヴァンゲリオン : 破』まったく同じアングルのシーンがある。

覚えている人もいるだろう。

このシーンである。

 

 

エヴァンゲリオンをヱヴァンゲリヲンにしてみた。 3 【MAD】 - YouTube

 

 

だがTV版と劇場版とでは、受ける印象がまったく違う。

特筆すべきはTV版だ。

無言のまま延々とこのカットだけが流れている。

時間にしてなんと約52秒!

約52秒も、ただひたすらエレベーターの音だけが鳴り響いている。

劇場版の同シーンをしっかり計測したわけではないが、体感ではアスカが喋り出すのが明らかに早い。

少なくとも1分弱も静止画ではない。

この違いは何を物語るのだろう。

上映時間が限られる劇場版では、時間的制約があるのかもしれない。

エヴァを再編するにあたり、庵野監督自身が不要と感じた結果かもしれない。

真実は庵野秀明監督しか知らない。

だが観る側の立場からしたら、この演出の違いに過ぎた年月の長さを感じざるを得ない。

 

 

 

 

過ぎた時間の重み

新世紀エヴァンゲリオンから劇場版エヴァンゲリオン

 

TV版と比べて劇場版では作画が格段に綺麗になった。

 

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.33 Promotion Reel - YouTube

 

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333特典映像「EVANGELION:3.333 Breakdown」 - YouTube

 

 

圧倒的な映像美と表現しても良いだろう。

劇場版のヤシマ作戦などは実にいい例だ。

実に美しい。

 

 

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 Angel of Doom PV - YouTube

 

 

しかし、エヴァンゲリオンを評価する上で映像美はおまけみたいなものだ。

あくまで個人的な感想だが、庵野秀明監督の作品の真実の魅力は物語が内包している陰の部分だと思う。

庵野秀明監督を好きになった理由はこういう所だった。

陰の薄れた劇場版ばかりを観ていたから、自分自身すっかり忘れていた。

それがこのエレベーターのシーンを観て、改めて痛感した。

もし庵野監督が、TV版と旧劇場版が終了してすぐに、エヴァンゲリオン再編となる現在の劇場版に取り掛かれていたら、いったいどんな作品になっていたのだろうか。

今となっては考えるべくもない。

ただ、個人的な願望としてはやはり、再びTV版『新世紀エヴァンゲリオン』を今の庵野秀明監督自らの手で、再編して欲しいと願う。

どれだけ時間が掛かってもいい。

待てる自信はある。

再編なんか叶わない夢なのはわかっているのだが、ついつい期待してしまう。

限られた短い放送時間のうちで、52秒も時を止めてしまった脅威の庵野式演出。

今観ても、驚かされるばかり。

 

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