近代ゴジラ3作品
ハリウッド映画『GODZILLA ゴジラ』・庵野秀明監督作品『シン・ゴジラ』・アニメ映画『GODZILLA』
ハリウッド映画『GODZILLA ゴジラ』とは
『GODZILLA ゴジラ』(原題: Godzilla)は、東宝の怪獣『ゴジラ』をベースとした、2014年のアメリカの怪獣映画。
監督はギャレス・エドワーズ氏が務め、 アーロン・テイラー=ジョンソン氏、渡辺謙氏、エリザベス・オルセン氏らが出演している。
東宝の『ゴジラ』フランチャイズのリブート作品であり、30作目。
また、「モンスター・ヴァース」の1作目、そしてハリウッドスタジオが製作した2作目の『ゴジラ』映画である。
日本での通称は「レジェンダリーゴジラ」「ギャレス版」など。
日本の「ゴジラシリーズ」のリブートを取り入れ、アメリカ合衆国の資本で制作された『GODZILLA』以来16年振りの作品である。
また、日本でゴジラ映画が公開されるのは、2004年公開の『ゴジラ FINAL WARS』以来、10年振りとなった。
ワーナー・ブラザース映画 = レジェンダリー・ピクチャーズ提供、レジェンダリー・ピクチャーズ製作。
あらすじ
1999年、フィリピンで恐竜のような謎の巨大生物の化石が発見される。
同じ頃、日本の原子力発電所が突如謎の大振動に見舞われ、原子炉が暴走。
放射能事故が発生する。
そして15年後、その謎が脅威となって現れる。
庵野秀明監督作品『シン・ゴジラ』とは
『シン・ゴジラ』は、2016年の日本の特撮怪獣映画。
総監督・脚本を庵野秀明氏が、監督・特技監督は樋口真嗣氏が務め、長谷川博己氏、竹野内豊氏、石原さとみさん、高良健吾氏らが出演する。
東宝が製作する『ゴジラ』フランチャイズの第29作目であり、国内では『ゴジラ FINAL WARS』(2004年)以来約12年ぶりの日本製作のゴジラ映画である。
キャッチコピーは「現実ニッポン対虚構ゴジラ」。
日本の『ゴジラ』シリーズでは初となる、フルCGで制作されるゴジラのデザインには、『巨神兵東京に現わる 劇場版』などで雛型模型を手掛けた竹谷隆之が起用された。
樋口氏から依頼を受けた際には詳細は知らされず、「背びれのある怪獣」とだけ伝えられていたという。
デザインの詳細は前田真宏氏のコンセプトスケッチを基に庵野氏、樋口氏、竹谷氏、尾上克郎氏が打ち合わせを行い、庵野氏は本作品におけるゴジラのコンセプトを「完全生物」と定め、題名に「新」「真」「神」など、複数の意味を含ませた作名『シン・ゴジラ』と命名した。
なお、ゴジラのモーションキャプチャーを担当したのは、狂言師の野村萬斎氏である。
あらすじ
東京湾羽田沖で大量の水蒸気が噴出し、東京湾アクアラインでトンネル崩落事故が発生する。
政府は、原因を海底火山か熱水噴出孔の発生と見て対応を進める。
内閣官房副長官矢口蘭堂は、インターネット上の一般人による目撃報告や配信動画などから、いち早く事故の背景にある巨大生物の存在を示唆するが、周囲はそれを一笑に付す。
しかし、まもなく巨大生物の尻尾部分がテレビ報道されたことで、政府は認識を改める。
相手は生物であること、陸上で行動可能であることを前提として捕獲か駆除かを検討した結果、政府による対処方針は駆除と決定するのだが…。
シン・ゴジラ Blu-ray特別版4K Ultra HD Blu-ray同梱4枚組
アニメ映画『GODZILLA』とは
『GODZILLA』は、ポリゴン・ピクチュアズ制作による日本の長編アニメーション映画。
ゴジラシリーズ第30 - 32作目にして、初の長編アニメーション映画作品となる。
通称「アニゴジ」。
平成最後のゴジラ映画。
全3部作構成。
第1章『GODZILLA 怪獣惑星』が2017年11月17日。
第2章『GODZILLA 決戦機動増殖都市』が2018年5月18日。
第3章『GODZILLA 星を喰う者』が2018年11月9日に順次公開された。
いずれも劇場公開から2カ月後、動画配信サービスNetflixで全世界配信されている。
ゴジラシリーズのアニメーション作品としてはアメリカ合衆国で1978年に放送された。
『Godzilla』、1999年に放送された『ゴジラ ザ・シリーズ』などが存在したが、長編アニメーション映画としては初の作品となる。
日本製作作品としては、短編アニメーションを含めると1994年および1996年に学習研究所が製作した短編の学習アニメ『すすめ!ゴジランド』が先である。
実写映画では描写が難しい、宇宙移民をテーマとした本格SF作品となっている。
あらすじ
20世紀末、地球に巨大生物怪獣が次々と現われる。
やがてその怪獣をも駆逐するゴジラが出現し、自らの存亡を懸けた戦いに敗れた人類は2048年、恒星間移民船アラトラム号で地球外の惑星へと旅立つ。
しかし20年後、目的の惑星が人間の生存に適していないことが判明する。
そんな中、かつて両親を殺され、ゴジラへの復讐に燃える青年ハルオの執念が実り、移民船は再び地球へと舵を切るのだったが...。
近代ゴジラ3作品を徹底比較
ハリウッド映画『GODZILLA ゴジラ』
まるで『ジュラシック・パーク』のようだと揶揄されまくったハリウッド映画『GODZILLA ゴジラ』。
渡辺謙氏が出演していることでも話題になった。
世間ではすこぶる不評のようだったが、個人的にはそれほど嫌ではなかった。
怪獣というよりは、まるで恐竜のようなゴジラだったが、男の子はみんな巨大生物…特に恐竜が大好きである。
最後はさすがにやりすぎ感があったが、パーツをチラ見させて巨大なゴジラのサイズ感を表現したハリウッドの表現法は、目を見張るものがある。
庵野秀明監督作品『シン・ゴジラ』
大ヒット作品である。
観ている者に、追いつく暇を与えないほど情報過多に陥らせる庵野式演出は、『エヴァンゲリオン』を彷彿とさせた。
それが逆に仇となり、批判されることもあった。
往年のゴジラファンにとっては、『シン・ゴジラ』は認めたくない作品なのかもしれない。
しかし、まったく新しい『ゴジラ』の描写だったことは間違いない。
好みの差が分かれるところだろうが、日本アカデミー賞で最優秀作品賞、最優秀監督賞をはじめとする7冠と総ナメにしたことが、世間の評価の証だろう。
アニメ映画『GODZILLA』
第1章『怪獣惑星』・第2章『決戦機動増殖都市』・第3章『星を喰う者』の3部構成で成る長編アニメーション映画。
基本的に1話完結の『ゴジラ』シリーズとしては異例の作品だといえる。
特筆すべきはシリーズ最大級の姿で描かれたゴジラだろう。
『ゴジラ 怪獣惑星』に登場するのは、これまで最大サイズだった『シン・ゴジラ』の118.5mをはるかに超える300mの大きさのゴジラ。
聞いただけでもワクワクしてくる。
宇宙移民をテーマとした本格SF作品だけあって、怪獣モノという本来の印象は薄れている。
これも賛否が分かれるところか。
だが、従来の『ゴジラ』シリーズの固定観念を覆すという意味で十分評価に値する。
惜しむらくは、300mゴジラというシリーズ最大級のサイズ感を十分に描ききれていなかったように思う。
巨大生物好きにとっては、やりすぎたくらいの、もっと思い切った演出を期待していただけに少し残念だ。
結論
この3作品の中では、やはり『シン・ゴジラ』が頭ひとつ抜きん出た存在だろうか。
個人的に庵野秀明監督の演出が好きだという理由ももちろんだが、何でも表現出来るCGを使ってまであえてとことん特撮を意識したことは、よほど『ゴジラ』シリーズを敬愛していなければできることではない。
いくら演出が新しくなっても、『シン・ゴジラ』はたしかに『ゴジラ』だったのだ。
他の二作品は、その点で少し違和感を感じた。
日本映画界が連綿と繋いできた『ゴジラ』を、まったく新しい描写で生まれ変わらせた庵野秀明監督は、やはり凄かった。
どの作品もそれぞれの良さはあるが、『ゴジラ』シリーズという括りの中では『シン・ゴジラ』が一番だろう。
☆今すぐApp Storeでダウンロード⤵︎