元祖ネタ見せ番組
爆笑オンエアバトル
お笑いブームの礎を築いた最高純度のガチンコお笑いネタ見せ番組!
『爆笑オンエアバトル』とは
『爆笑オンエアバトル』は1999年3月27日より2010年3月26日までNHK総合テレビで放送されていたお笑い番組。
略称は「オンバト」。
観覧審査員の投票でオンエアが決まるという、番組独自の審査方法が特徴だった。
キャッチコピーは「史上最もシビアなお笑い番組」。
若手芸人が漫才やコント、漫談などを観客の前で披露し、面白いと評価されたネタだけが選ばれてオンエア(放送)される。
ゴルフボールを用いて行われる番組独自の審査方法は、2002年と2003年の『NHK紅白歌合戦』でも採用された。
番組マスコットキャラクターは「タマちゃん」というゴルフボールを模したキャラクターで、オープニングやネタ放送中の画面内にCGアニメとして出てくるほか後期にはセット内のオブジェにも用いられた。
2004年4月から「オンエアバトル爆笑編」として隔週の放送となり、インディーズやストリートミュージシャンとして活動する歌手を対象にした「オンエアバトル熱唱編」と交互に放送されていた。
2005年4月からは両番組とも独立し、それぞれ「爆笑オンエアバトル」、「熱唱オンエアバトル」とタイトルを変更した上で毎週の放送となる。(その後「熱唱オンエアバトル」は2006年3月に終了。)
2009年4月からは月に1回、金曜日 24:10 - 25:10の1時間放送となり、15組中8組がオンエアされるシステムに変更され、視聴者投票も開始された。
また未出場及びオンエア経験のないお笑い芸人10組が出場する、月1回放送の姉妹番組「爆笑トライアウト」が開始。
2010年4月からは、「オンバト+」としてリニューアルし、「爆笑オンエアバトル」は2010年3月で終了。
386回の放送で674組の芸人が出場し、344組の芸人がオンエアを果たした。
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ネタ見せ番組のパイオニア
1999年の番組放送開始の頃は、全国ネットで毎週放送される若手芸人によるネタ見せ番組はこの「爆笑オンエアバトル」のみであった。
その後2003年までに番組の常連だったダンディ坂野、テツandトモ、長井秀和をはじめ、いわゆる「お笑い第五世代」と呼ばれる世代を中心に、お笑い第四世代を含む多数の芸人をブレイクさせた。
その後民放でも若手芸人によるネタ見せ番組が多く放送されることとなり、2000年代のお笑いブームを牽引した。
鈴木克道チーフプロデューサーは番組が始まって7年目でのインタビューにおいて、「常に新しい笑いにこだわってきた。審査のショーアップ化の話もあったが、番組への信頼を失いたくないのでベースは変えず、シンプルなままにしてきた」と語っている。
なお2003年度をもって初期の常連芸人(博多華丸・大吉、アンジャッシュ、ルート33、おぎやはぎ、ハリガネロック、バカリズム、ペナルティ、ドランクドラゴン、ダンディ坂野、フットボールアワー、はなわ、ダイノジ、陣内智則、スピードワゴン、インパルス、テツandトモ、バナナマン、チャイルドマシーンほか)は一斉に卒業し、事実上の世代交代が図られた。
番組の初代プロデューサーである並木正行氏によれば、1996年・97年にNHK BS2で放送された特番『センター・マイク笑』が事実上の前身であるという。
同番組のリサーチのために都内のお笑い系ライブハウスを回った際に、若手の漫才師に同年代の若い固定ファンがついているのを見て若手のお笑い芸人を集めた番組に手応えを感じた。
だが、出演者選考のためのオーディションを開いている時間的・制作費的余裕がなかったため、「素人が評価するオーディションをそのまま番組にしてしまおう」と思いついたことが本番組の発端となっている。
番組開始に先立ち主要なお笑い系の芸能プロダクションに連絡を取り番組への参加を打診したところ、制作側の予想に反しプロダクション側が好意的な反応を示したため実際に制作に踏み切ったという。
最高純度のガチンコお笑いネタ見せ番組
現在のお笑い賞レースには、お笑い以外の様々な力が働いているようでなんだか好かない。
それでも一応みることはみるけども。
人の感性は千差万別・十人十色だから、皆が皆、同じようには感じない。
そんなことは百も承知であるにもかかわらず、お笑い賞レースをみていると、なんだか腑に落ちない審査結果ばかりだ。
まるで別の力が働きていると言わんばかりの結果をみてしまうと、ふと『爆笑オンエアバトル』(以下、オンバト)のシビアさが懐かしく感じてしまう。
同じお笑いネタ見せ番組でも、何故オンバトがよりシビアに感じるかといえば、実際にネタをみた自分の感覚とほぼ同じような結果になっていたからだ。
たとえ自分の感覚と結果が違っていても、それが納得のいく結果だったからだ。
1度のオンエアを勝ち取るオンバトには、一夜にして人生を変えてしまう賞レースほどの緊張感はない。
だからこそ、純粋に面白いものをみせたいというお笑い芸人の気概が、オンバトからは感じられた。
お笑いブームが再び訪れている今だからこそ、人気取りのお笑い番組ではなく、純度の高いお笑いネタ見せ番組が必要なのではないだろうか。
『爆笑オンエアバトル』の残念な方程式
【オンエア回数が多く面白い=売れる】ではない
『爆笑オンエアバトル』(以下、オンバト)で面白かった芸人さんのすべてが現在売れているとは限らないという切実な現実をみてしまうと、お笑い芸人というものがいったい何を求められているのか悩んでしまう。
純粋に笑いを追求するだけでは、ダメということだろうか?
それともお笑いとは本来多岐に渡っていて、ネタが面白いだけではダメということだろうか?
平場がつまらないと番組には呼ばれづらいと芸人さんがよくボヤいているが、そういうことなのだろうか?
ならば賞レースの存在意義は何なのだろうか?
賞レースの存在が、お笑いというものをよりわかりづらくしているような気がする。
どういう人が面白いの?
面白いっていったいどういう状態?
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