バラエティ番組
ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ
『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』とは
元々は『博士と助手〜細かすぎて伝わらないモノマネ選手権〜』という名でスタート。
フジテレビ系列で放送されていた『とんねるずのみなさんのおかげでした』内のコーナーであった。
略称は「細かすぎて」。
『とんねるずのみなさんのおかげでした』放送終了後は『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』というタイトルへ改題・番組化されて2018年では11月に放送された後に、2019年以降は毎年12月第2または第3土曜日に年1回の特別番組として「土曜プレミアム」枠で放送されている。
なお、2023年には番組史上初の夏にも開催された。
「モノマネはもっとコアに、もっと深いところへ入っていかなければならない」をコンセプトに、細かすぎて周囲に伝わりづらいモノマネ芸を持つ者達にスポットを当てるゴングショー形式のモノマネ大会。
出演資格はプロ・アマ問わず、予選オーディション(現在は「6次予選まである」といわれている)に合格した者が東京で行われる本放送に出演できるが、予選には毎回1000人以上が参加し、そのうち本放送に出演できるのは60組前後と極めて狭き門である。
一方で普段日の当たらないマニアックなモノマネや芸人にスポットを当てるという性質上、芸人にとってはある種登竜門的な意味合いも兼ね、河本準一氏(次長課長)や博多華丸氏(博多華丸・大吉)、いとうあさこさん、山本高広氏、キンタロー。、横澤夏子さん、阿佐ヶ谷姉妹、福島善成氏(ガリットチュウ)、チョコレートプラネット、アイクぬわら氏(超新塾)、こがけん(おいでやすこが)などがブレイク。
この他参加経験者からは若林正恭氏(オードリー)、ずん(やす、飯尾和樹氏)、ナイツ(土屋伸之氏、塙宣之氏)、日本エレキテル連合、おかずクラブなども別の番組などをきっかけとしてブレイクしている。
一方、「参加要件はプロ・アマ問わず」「地方においてもオーディションを行って合格者を出場させる」という特性から一般参加者も度々参加しており、過去3組4名、一般参加からの優勝者(それぞれ、牧田知丈氏、松岡智子さん・柴田由美子さん、松本賀代さん)が出ている他、地方からの参加者に関しても大阪を拠点とする吉本新喜劇座員や松竹芸能大阪事務所の他、福岡吉本などに所属している芸人がほぼ毎回参加している。
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細かすぎるモノマネから学ぶミスリードと視点の変化
『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』は、あまりに "細かすぎる” " ゆえに、笑いにはなりにくいと思われてきたマニアックなモノマネや、アンダーグラウンドな芸にも光を当て、幅広くお笑い芸人、モノマネ芸人の登竜門ともいえる存在となった。
またプロ・アマ問わず挑戦ができることから、数多くの新しい人気芸人を輩出してきたコーナーとして、多くの人々の記憶に残るものとなっている。
同番組が、なぜこれほどまでに人気を得たのか?
それにはもちろん "細かすぎて伝わらないモノマネ" の面白さがあるのだが、ではなぜ "細かすぎて伝わらないモノマネ" が面白いのか?
"細かすぎて伝わらない" のなら、面白さも伝わらない。
普通ならそうなるはずだ。
しかし、そうはならなかったのは "細かすぎて伝わらないモノマネ" がミスリードに長けているからだと著者は考える。
その際たるネタがある。
何度観ても惚れ惚れするほど素晴らしいミスリードである。
内容と広告主が一致しないCMに着目したモノマネだが、毎回何のCMなのかを予想してみるもののいつも当てることができないでいる。
このネタの凄いところは、内容と広告主がまったくかけ離れているわけではなく、ピンポイントでほんの少しだけ微かに繋がっていることにある。
実に秀逸で観るたび毎度感心させられるネタだ。
とにかく着眼点が素晴らしい。
そしてこのネタを観るたびに思う。
『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』が面白いのは、固定観念を気持ち良く裏切ってくれるからなのだと。
固定された視点から想像されるシナリオを、斜め上から裏切ってくる意外性。
そうきたか!?と、思わず膝を叩いてしまう説得力。
『ザ・細かすぎて伝わらないモノマネ』で披露されるモノマネの着眼点は、すべてがこんな調子だから面白い。
さらに、同時に視点と切り口を変えることの重要性をも学ぶことができる。
まさに一石二鳥、いや、一石三鳥の大変お得な番組である。
ちなみに2023年夏大会の個人的最高傑作はこのネタだった。
その後、再び登場したエハラマサヒロ氏が、自分のモノマネをしたRGのモノマネをしているのが最高にウケる。
近頃のお笑いショーレースなんかより、よほど笑った。
発想が最高の出オチ一発ネタ。
ちなみにエハラマサヒロ氏の登場は毎回1番手が定位置になっている。
これから登場の仕方を毎回意識しなくちゃいけなくなったエハラマサヒロ氏。
いいネタをもらったなぁ。
改めて、この人たちの着眼点は本当に素晴らしい。
久しぶりに腹の底から笑った気がする。
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