明日ではなく今日。
今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。
南波六太(宇宙兄弟より)
『宇宙兄弟』の2人の主人公の内の1人、南波六太(ムッタ)。
アスキャン(宇宙飛行士候補生)となったムッタたちが、砂漠でのサバイバル訓練に臨むシーンでの名言。
ムッタが高熱を出してしまったせいでチームは大きく出遅れ、ダントツで最下位になっていた。
他チームに勝つどころか、訓練を最後まで終えることすら危ぶまれる状況だ。
しかしムッタたちは、確固たる決意を持って力強くゴールを目指す。
最下位でも何でもいいから絶対……ゴールまで歩いてやる。
1位と最下位との差なんて大したことねーんだよ。
ゴールすることとしないことの差に比べりゃ。
五十歩百歩という故事成語がある。
ご存知の通り、違いはあるが大差はなく、似たり寄ったりであることを意味する言葉である。
だがその成り立ちを勘違いしている人は多い。
五十歩百歩とは「五十歩も百歩もたいして変わらない」と、歩数の差を論じているのではない。
「五十歩も百歩も逃げたことには変わりない」と、行動の差を論じているのである。
もしかしたらこの議論自体を、五十歩百歩だと感じている人がいるかもしれない。
だが、残念ながらそれは間違いだ。
ムッタのこの名言の本質は、まさにそこにある。
勘違いしてはいけない。
歩数の差を論じるのと、その行動の差を論じるのとでは天と地ほどの差がある。
それが証拠に、ムッタも最後にひと言だけ付け足している。
「ゴールすることとしないことの差に比べりゃ。」
これが行動の差である。
五十歩百歩の故事に倣うなら、ゴールするということは逃げなかったということであろう。
何ごとも本質を見極めることができれば、どんな行動をとることが正解なのか、自ずとわかるはずだ。