#92
心に沁みる名言
今日を精一杯生きるために…
明日ではなく今日。
今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。
マリーダ・クルス(機動戦士ガンダムUCより)
袖付きに捕縛され資源小惑星パラオへと連れてこられたバナージ。
そこで袖付きの首魁であるフル・フロンタルと初めて顔を合わせる。
フロンタルは仮面を外して素顔を見せ、ユニコーンガンダムを動かせるバナージに協力を求めた。
しかしミネバの意に反する協力には応じられない。
その時、部下を殺された怒りが収まらないアンジェロはバナージを責め立てる。
アンジェロに責められたことで、はじめて人を殺したことを自覚するバナージ。
結局話はまとまらずバナージは軟禁のような状況に置かれることになるが、意図せず人を殺した罪悪感に苛まれるバナージ。
それに気づいたマリーダは、罪の意識に苦しむバナージをパラオ内の祈りの場所に連れ出した…。
お前の言うことは間違ってない
正しい戦争なんてない
でも…
正しさが人を救うとは限らない
機動戦士ガンダムUC 1(ガンダム 35thアニバーサリー アンコール版) [Blu-ray]
著者が綺麗事を嫌う理由は、まさにこの名言の通りである。
「正しさが人を救うとは限らない」。
日本にもこの言葉を体現した有名な人物がいる。
瀬戸内寂聴さんである。
天台宗の尼僧で僧位は権大僧正。
これは最上級の「大僧正」に次ぐ階である。
位階は従三位。
これはあの大久保利通と同じ官位だ。
元天台寺住職、同名誉住職。
なんとも輝かしい経歴であり、まさに聖人君子といえる。
だが彼女の人生は、はじめから順風満帆なものではなかった。
有名な話だから詳細は割愛するが、出家の理由が男との関係を絶つためだったというから、その波瀾万丈ぶりは計り知れない。
それほど波瀾万丈の人生を送ってきた瀬戸内寂聴さんが、どうして晩年には聖人君子と呼ばれるほどの人物までになれたのか。
それは "清濁を併せ呑めた" からだと思われる。
人は "正しさ" に一点の曇りも許さない。
"正しさ" を示す者に完全な潔癖を求めるが、そんな人間は存在しない。
光を示せばその傍には必ず影が落ちる。
光ばかり見ている人間に人の闇は救えない。
人の心の闇を救える者は、実際に闇を知る者でしかないのだ。
だからこそ瀬戸内寂聴さんの言葉には説得力があった。
上辺だけの綺麗事ではなく、実際にご自身も体験してきたような本物の言葉だった。
"正しさ" とは、所詮は何も知らないマジョリティが定めた都合の良い理論でしかないのである。
そんな "正しさ" がすべての人を救えるわけがない。
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