アニメ
かつて神だった獣たちへ
『かつて神だった獣たちへ』とは
『かつて神だった獣たちへ』は、めいびい先生による漫画。
「別冊少年マガジン」(講談社)にて、2014年7月号から連載中。
おもな略称は「かつ神」。
かつて神だった獣たちへ(1) (週刊少年マガジンコミックス)
アニメ『かつて神だった獣たちへ』とは
アニメ『かつて神だった獣たちへ』は、めいびい先生による同名タイトルの漫画を原作としたアニメ作品。
2019年7月から9月までTOKYO MXほかにて放送された。
インターネットでは、FODにて2019年9月1日から9月16日まで毎週月曜23時に独占配信。
戦争が生み出す数々の無常と非日常、そして犠牲。
異形の兵器 "擬神兵" と "獣狩り" との激しい戦いを、圧倒的なリアリティとクオリティで描く。
アニメーションを手掛けるのは、『ユーリ!!! on ICE』『神撃のバハムート』『この世界の片隅に』など数々のハイクオリティ作品を世に送り出して来たヒットメーカー、MAPPA。
『はじめの一歩』2期・3期監督、『ユーリ!!! on ICE』演出チーフを務めた宍戸淳氏が本作の監督。
シリーズ構成・脚本は『ゾンビランドサガ』『牙狼アニメシリーズ』を手掛けた村越繁氏。
最強の布陣で綴る究極のダークファンタジーに世界が咆哮する…。
かつて神だった獣たちへ 第1巻(初回限定版) [Blu-ray]
あらすじ
経済的不一致から北部パトリアユニオンと南部パトリア連合に分裂したこの国では、長きに渡る内戦が続いていた。
劣勢に追い込まれた北部は、南部打倒のため、遂に禁忌の技術を用いてしまう。
人間を異形の兵士へと造りかえるその術は、人の姿と引き換えに、神にも喩えられる力を得るというもの。
その力により長き戦乱は、和平へと導かれる事となった。
"擬神兵" 、それは神と称えられた救国の英雄。
時は経ち、戦争が過去へと移り変わる今。
人の姿と引き換えに "擬神兵" となった者たちは、その過ぎたる力故、 人々からただ "獣" と称ばれ、恐れ蔑まれる存在へと変わっていた。
元擬神兵部隊の隊長・ハンクは、"獣" に身を堕としたかつての戦友でもある "擬神兵" を殺す者 "獣狩り" として旅を続けていた。
擬神兵だった父の仇を探す少女・シャールはハンクと出会い、父の死の意味を知る為、共に旅することを決意する。
やがて知る、戦い続けなければならない本当の理由。
そしてハンクが探す "獣を解き放った男" の存在。
仲間殺しの罪を一身に背負い続けていくハンクの旅路の行き着く先とは…。
主題歌
- 「サクリファイス」
作詞・作曲・編曲:まふまふ
まふまふによるオープニングテーマ。
作詞・作曲・編曲もまふまふが自ら手掛けている。
- 「HHOOWWLL」
Gero×ARAKIによるエンディングテーマ。
作詞はhotaru、作曲はTom-H@ck、編曲はKanadeYUK。
- 「Beatrice's Lullaby」
ベアトリス(早見沙織)による第8話劇中歌。
作詞はめいびぃ、作曲は池頼広氏。
最強布陣で臨んだアニメ化だったはずなのに…
王道ダークファンタジー
ファンタジーに "神" や "獣" のようなパワーワードは必須である。
それに加えて "かつて神だった" なんていわれたら、ワクワクしないはずがない。
傑作ダークファンタジー『ベルセルク』が大好きな著者にとっては、久しぶりに期待が高まるダークファンタジー作品の登場であった。
最強布陣
前述した通り、本作のアニメ化には最強の布陣が敷かれていた。
アニメーションを手掛けるのは、『ユーリ!!! on ICE』『神撃のバハムート』『この世界の片隅に』など数々のハイクオリティ作品を世に送り出して来たヒットメーカー、MAPPA。
『はじめの一歩』2期・3期監督、『ユーリ!!! on ICE』演出チーフを務めた宍戸淳氏が本作の監督。
シリーズ構成・脚本は『ゾンビランドサガ』『牙狼アニメシリーズ』を手掛けた村越繁氏。
皆、実績キャリアも申し分ない手練れである。
これで面白くならないはずはなかった…。
ダークファンタジーの難しさ
ダークファンタジーというのは、なかなか難しいジャンルである。
どうしても凄惨な描写が多くなる。
また画風が特徴的な作品が多い。
ただ画風が苦手というだけではじかれてしまう場合が多いのも、ダークファンタジーの特徴だ。
だから気楽にアニメを楽しみたい人にとっては、敷居の高いジャンルといえるだろう。
あの人気作『進撃の巨人』ですら、作風の凄惨さが故に、序盤でリタイアした人も多いという。
そういう背景もあって、ダークファンタジー作品を観始めるためには、それなりの覚悟が必要となってくる。
夢中になるのが先か、心が折れるのが先か…。
その点で本作の第1話を観た感触は抜群だった。
序盤の好感触
抜群の好感触だった第1話。
『ベルセルク』を彷彿とさせる世界観。
"神" と讃えられる "擬神兵" たち。
どうしてそうなったのかは明確に語られていないが、視聴者に推測を立てられる程度の伏線はしっかり引かれている。
伸びしろしかない。
久しぶりにクオリティの高そうなダークファンタジー作品。
序盤を観た感想はこれに尽きた。
マンネリ化する中盤
序盤では好感触しかなかった本作だが、中盤になると風向きは怪しくなってくる。
1話毎にひとりの "擬神兵" がフィーチャーされ、それぞれのエピソードが語られる。
だが最期は皆一様に "あいつはいい奴だった" と、フォーマット化されたセリフだけで締められてしまう。
闘い方にも特に変化が現れない。
回を追うごとに多少苦戦する姿こそあるものの、基本的には "擬神兵" を通常兵器である銛+爆薬で始末していたように思う。
超ロングラン放送アニメ以外でのアニメのマンネリ化はある種の死亡フラグだ。
期待値が高かっただけに、中盤のマンネリ化は残念に思う。
散々風呂敷を広げまくった結果
何故 "擬神兵" 化できたのか?
薬物投与?
遺伝子操作?
"擬神兵" を斃すといっても、その明確な条件(武器、状態など)とは?
"擬神兵" の中にも普通のままの人がいたけど、末路には個体差がある?
ならばかつての仲間を無理矢理斃す必要もないのでは?
様々な疑問と謎という風呂敷を広げまくった本作。
そして広げた風呂敷を、少しも畳むことなく終わってしまった1st Season。
もし2nd Seasonがあるのなら、その辺りの疑問が少しは解消されることを願う。
原作は非常に面白いと聞く。
せっかくの希少なダークファンタジー作品。
もし続編があるのなら、大切に制作してほしいものだ。
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