映画
フォルトゥナの瞳
『フォルトゥナの瞳』とは
『フォルトゥナの瞳』は、作家・百田尚樹氏が著した日本の小説である。
2015年12月1日に新潮社より刊行された。
仕事に打ち込んできた青年が1人の女性と出会い、愛することで生きる喜びを見出しつつも、人の死の運命が透けて見えてしまう能力である「フォルトゥナの瞳」を手に入れてしまったことにより、死の運命にあることが分かってしまった愛する女性の死を回避しようとする恋愛小説である。
映画化され2019年2月15日に全国公開された。主演は神木隆之介氏、監督は三木孝浩氏。
舞台が原作の横浜地区から神戸地区に変更されている。
ロケは、神戸市・西宮市・大阪市と橿原市などの奈良県など、2018年5月から6月まですべて関西で行われた。
あらすじ
他人の死が見えてしまうという不思議な力を持ってしまった青年(木山慎一郎)が主人公である。
幼少期に飛行機事故で家族を失い、友人も恋人もなく仕事にのみ生きてきた慎一郎。
しかし、慎一郎が「死を目前にした人間が透けて見える能力」=「フォルトゥナの瞳」を持っていることに気づいてしまったことから、生活が一変。
なぜこのような力を持ってしまったのかを自問自答する苦悩の日々が続く。
そんな日々の中で慎一郎は桐生葵という女性に出会い、互いに惹かれあった2人は幸せな日々を過ごす。
慎一郎の孤独な人生に彩りを与えてくれた葵という存在。しかし、葵の身体が突然透け始めてしまう。
登場人物
木山慎一郎
演 - 神木隆之介
事故で家族を失って以降、仕事ひと筋に生きてきた青年。
ある日、死ぬ直前の人間が透けて見える「フォルトゥナの瞳」を手に入れてしまう。
桐生葵
演 - 有村架純
初めて慎一郎が愛した女性。
「フォルトゥナの瞳」を手に入れたことで苦しむ慎一郎の心の支えとなる。
金田大輝
演 - 志尊淳
慎一郎が勤務する「GARAGE ENDO」に勤める青年。
仕事はできるが、社長に気に入られている慎一郎を快く思っていない。
宇津井和幸
演 - DAIGO
「GARAGE ENDO」の常連客。
植松真理子
演 - 松井愛莉
かつて「GARAGE ENDO」に勤めていた慎一郎の同僚。
黒川武雄
演 - 北村有起哉
慎一郎の主治医。
「フォルトゥナの瞳」を手に入れてしまった慎一郎に助言をする。
遠藤美津子
演 - 斉藤由貴
遠藤哲也の妻。
慎一郎を陰ながら見守る。
遠藤哲也
演 - 時任三郎
慎一郎と金田が勤務する「GARAGE ENDO」の社長。
仕事ひと筋に生きようとする慎一郎を気遣う。
主題歌
- In the Stars (feat. Kiiara)
作詞:Taka・Dan Book・Brian Howes・Jamil Kazmi
作曲:Taka・Dan Book・Brian Howes・Jamil Kazmi
ONE OK ROCKの9枚目のオリジナル・アルバム『Eye of the Storm』に収録されている。
主題歌がONE OK ROCKと聞いて、とても嬉しかったです。
Taka君を始め、メンバーの皆さんとは交流があるので、今回ご一緒出来ることは運命だと思いました。
「In the Stars (feat. Kiiara)」を初めて聴いた時は涙が出ました。
この映画に一段と色を付けてくれるような楽曲です。
この広い宇宙の片隅で、健気に愛を育む慎一郎と葵。
その二人の愛を優しく照らす灯火の様に聴こえて、心震えました。
映画を観た人の心に、この歌がいつまでも鳴り響いてそれぞれの胸の内にある、誰かを想う大切な気持ちにもきっと光を届けてくれると思います。
監督・三木孝浩氏
ベタなストーリー好きにはおすすめ
"他人の死が見えてしまうという不思議な力「フォルトゥナの瞳」を手に入れてしまった男" という設定からして、本作のストーリーはベタ中のベタだと思わられる。
正直、捻くれ者の著者としては少々物足りなく感じた。
なぜなら、驚きがない。
発見もない。
すべてが予定調和で進行するから、意外性も感じない。
おかげで少々古臭く感じてしまった。
しかし、こういうベッタベタな展開を好む人も多いだろう。
そういう人にはおすすめの作品。
しかしながら、著者のような捻くれ者にはあまり好まれない作品かと思われる。
キャスティングと演者の演技力で魅せる作品
それではなぜ取り上げるかというと、本作はキャスティングが良く、また、演者の演技力には見るべきものがあるからだ。
ついでにいうと、『ちひろさん』視聴以来、すっかり有村架純さんの演技の虜になってしまったことも挙げられる…が、まぁそれは置いておこう。
演技力に定評がある主演の神木隆之介氏と助演の有村架純さんはもちろん、時任三郎氏と斉藤由貴さんの夫婦役がとても良い。
また、善い人役の印象しかないDAIGO氏が嫌な奴を演じているのは特筆すべき点であろう。
金持ちのボンボン役が意外にもハマりすぎていて、これがDAIGO氏だという自分の認識をクレジットを確認するまで疑っていたほどである。
本作のストーリーはベタ中のベタで、個人的にはあまり好ましい作品ではなかったが、出演陣の演技力で最後まで観ることができた。
そんな気がする。
なかでも基本的には表情の変化だけで演技する有村架純さんは、やはり素晴らしかった。
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