HEART BEAT / YOASOBI (2023年)
自分のための「自分らしさ」
「HEART BEAT / YOASOBI (2023年)」とは
「HEART BEAT」は、 音楽ユニット・YOASOBIの24作目のデジタル配信楽曲で、2023年12月25日にNHK18祭※にて初公開された。
「YOASOBI18祭」参加者の「心音」をテーマに、1,000人の18歳世代と共に作り上げられたメッセージソング。
楽曲のテーマである「心音」にちなみ、自分自身と向き合い、悩み、もがきながら自分らしさを見つけていく姿を、ブラックライトを使用した人形劇で表現したミュージックビデオも公開された。
YOASOBI初の5分越えの楽曲であり、歌唱人数も過去最多である。
MVは群青の監督・牧野淳氏である。
※.NHK18祭
「18祭」(じゅうはちフェス)は、2016年から開催されているNHK主催のイベントで毎回1組のアーティストと、事前選考を通過した1,000人の18歳世代が1回限りのパフォーマンスを行うイベントである。
共演する楽曲は、選考のために送られた動画をもとに、アーティストが制作する。
このイベントの模様は、後日NHK総合にて放送される。
誰かに貼られた「らしさ」は要らない
思春期の頃からだろうか。
誰かの望んだ「自分らしさ」を演じなければという、強迫観念を感じ始めたのは。
あなたはお兄ちゃん、お姉ちゃんなんだから。
弟、妹はお兄ちゃん、お姉ちゃんを見習うのよ。
一番はじめはたぶんこんな言葉だった。
とかく日本人は、"こうあるべき" という思いが強い。
個人のアイデンティティより、集団の中の個を重んじる。
そして子供の頃から自由に積み上げてきたアイデンティティは、集団に属することで並列化され、それぞれの役割が与えられる。
そこからはみ出した者は、落ちこぼれのレッテルを貼られてしまう。
いつだっけ
これ以上は止めにしようと
組み上げてきた積み木を手放した
鼓動に揺れた指先に触れて
崩れてしまう前にと
"あなたはこういう人" と、知ったふうなしたり顔をする誰か。
そんな誰かの顔色を気にする毎日。
この人たちは自分の何を知っているというのだろう。
自分の何がわかるというのだろうか。
この人たちが知っている自分は、本当の自分じゃない。
この人たちが知っているのは、この人たちがこうあってほしいと願う自分。
右向け右の通りに
はみ出さないように
揃えられた僕を取り残したままで
加速する日々よ
どんな風に歩いていたっけ
どんな僕が僕だったっけ
社会という枠組みの中で演じてきた、与えられた役割。
忙しない日常の生活の中で、真面目な人ほどを「自分らしさ」を見失っていく。
きっと
飛び跳ねる心臓が
鳴らした音は
僕にとって本当に大切なものを
教えてくれていたんだずっと
いつだって
誰かに貼られた
「らしさ」は要らない
どこまでも
響け僕のハートビート
誰でもない
自分の証
誇らしく鳴らせ
張り裂けそうな
心で鳴らせ
世界で一つの証
とはいえ、社会生活を円滑に送る上で、時には演じることが必要になる場面があるのも現実。
いつかどこかで誰かが望んだ「自分らしさ」を求められる。
もしかしたらそれはとても辛いことかもしれない。
だが、そんな時は立ち止まりまわりを見回してみよう。
自分らしくいさせてくれる人が、きっと傍にいてくれるはずだから。
本当の「自分らしさ」を求める気持ちに、年齢なんて関係ない。
むしろ「自分らしさ」を忘れかけた、歳を重ねた人にこそ本詞は響くのではないだろうか。
ヒット曲だらけのYOASOBIの楽曲の中で、本作の一般的な知名度は低い。
だが、多くの人に聴いてほしい隠れた名曲。
気になった人は是非。
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