ドラクエからFFへ 鳥山明から天野喜孝へ
天野喜孝とは
天野喜孝氏は画家、キャラクターデザイナー、イラストレーター、装幀家である。
舞台美術や衣裳デザインも手がける。
旧名は天野嘉孝。
繊細で妖艶・幻想的な絵柄は、欧米でも人気を博し、ニューヨーク、ロンドン、パリ、リヨン、ケルンなどでも個展を開催してきた。
『ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターデザインが代表作として有名だが、『N.Y.SALAD』や『タイムボカン』など軽妙でコミカルなキャラクターを生み出してきたという一面も持ち合わせている。
趣味は音楽鑑賞。
好きな画家はレオナルド・ダ・ヴィンチ。
鳥山明とは
鳥山明氏は漫画家でデザイナーでもある。
1978年に『週刊少年ジャンプ』52号にて読み切り作品『ワンダーアイランド』でデビュー。
集英社との専属契約下で『週刊少年ジャンプ』などジャンプ系列誌に作品を発表。
代表作『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』はいずれもテレビアニメ化されている。
1981年から1999年にかけてフジテレビ系列の毎週水曜日19:00 - 19:30は『Dr.スランプ アラレちゃん』から始まり、『ドラゴンボール』『ドラゴンボールZ』『ドラゴンボールGT』『ドクタースランプ』と、長期に渡り鳥山氏原作のアニメが放映されていた。
漫画家としての活動の合間にデザイナーとしても活動し、『ドラゴンクエストシリーズ』などのゲームやマスコットのキャラクターデザイン、プラモデルや車などのデザインを多数手掛けている。
漫画家デビュー以来、地元で活動を行っており、Dr.スランプ単行本の描きおろしページによると、当時は名古屋飛行場(小牧空港)から航空便で東京に原稿を送っていた。
『Dr.スランプ』と『ドラゴンボール』は2021年の現在でも、コマーシャルに起用されたり、グッズが作られるなど根強い人気を博している。
子供の頃から慣れ親しんだ鳥山明の世界観からの脱却 本気で天野喜孝の絵を買おうと思ったことも…
鳥山明氏の作画は子供の頃から長く慣れ親しんできた。
『Dr.スランプ』から『ドラゴンボール』へのゴールデンリレーには、当時の子供なら誰でもワクワクさせられたに違いない。
同じ頃に同氏が手がけた『ドラゴンクエスト』シリーズのイラストも、ソフト同様、子供たちには圧倒的な支持を得ている。
線の太いマンガタッチの鳥山明氏のイラストは、迫力があり格好良くみえた。
今でも鳥山明氏のイラストをみると、懐かしい気持ちに包まれる。
しかしいつの頃からか『ファイナルファンタジー』のイラストを担当した天野喜孝氏の作品に魅了されていく。
きっかけは『ファイナルファンタジー』といわざるを得ないだろう。
線の細いタッチに、あやふやな色使い。
作風は一貫してファンタジー。
わかりやすい鳥山明氏の絵とは、まったく逆の世界観であった。
だが、なんだか美しいんだよね。
天野喜孝氏は『ファイナルファンタジー』シリーズのキャラクターデザインも担当しているが、ゲーム中に各キャラクターのステータスをみる画面がある。
このステータス画面に天野喜孝氏のイラストが使用されている。
(※理由は不明だが使用されてないものもある。記憶ではナンバリングタイトルで1回おきでドット絵を使用。)
これを見るのが好きだった。
『ファイナルファンタジー』シリーズ序盤作品の評価は、天野喜孝氏のイラストの使用の有無である程度決定していたといっても過言ではない。
一度だけだが、天野喜孝氏の個展にお邪魔したことがある。
二十歳そこそこのガキの時分に、のこのこと絵画の個展に行ってしまった。
その頃の天野喜孝氏の絵画の価値は、これから間違いなく上がるといわれていた時期。
ちょうどアメリカの小説の挿絵かなんかで、天野喜孝氏が何かしらの賞をいただいたばかりの頃だ。
これから上がるということは、まだそこまで法外な価格ではなかった。
そうだな…一番安い絵画でかなり状態の良い中古の(当時の)軽自動車が買えるくらいだったか。
本気で買おうと思ったね。
だが、一緒に行った当時の彼女のひと言に核心を突かれた。
「どこに飾るの?」
ワンルームの狭い部屋の中の、いったいどこに天野喜孝氏の絵画が飾れるというのか。
宝の持ち腐れとは、こういうことをいうのだろう。
我に返って本物の購入は断念。
その代わりポスターを買って、額縁も買って、寝室に飾った。
それは引っ越しても変わらない。
寝室には今でもそのポスターが、あたかも本物かのように飾ってある。
☆今すぐApp Storeでダウンロード⤵︎