北京オリンピック2022
- 北京オリンピック2022
日本勢が過去最多メダルを獲得 平昌大会超える活躍
北京オリンピックで日本代表選手団が15日、冬季大会の獲得メダル数で過去最多を更新した。
前日14日までに11個(金2銀4銅5)を獲得して迎えた大会12日目に一挙3個を積み上げた。
日本代表選手団はその後も獲得メダル数を積み上げ、冬季オリンピックで過去最多を記録した。
日本代表選手団の活躍の裏で問題が多発 不可解な判定や採点などトラブル続出の北京オリンピック
北京冬季五輪で各国代表選手らによる熱戦が繰り広げられる中、競技のルールや判定をめぐるトラブルが噴出している。
フィギュアスケートでは金メダル候補にドーピング問題が浮上し、スキージャンプでは有力選手が相次いで失格する異例の事態に陥った。
他にも疑惑の判定などが出ており、複数の競技で論争を呼ぶような展開となっている。
男子ハーフパイプでの不可解な採点
男子ハーフパイプで、日本の平野歩夢選手の2回目の演技に関して審判が正確に印象を点数化できないことが明らかになった。
印象を点数にするというのは2002年までのフィギュアスケートと同じで、様々な問題点が指摘され改定に至っている。
当時は6点満点で技術点と芸術点を採点していて、芸術性が満点だから6点をつけるというのではなく、順位点のようなものだった。
欠陥がわかりきっているのに、いまだに印象を点数化する採点方式が採用されていることに疑問が残る。
スピードスケートのショートトラック男子1000mの疑惑の判定
決勝で1位だったハンガリーの選手がゴール後に失格し、2位、3位だった中国の選手がそれぞれ繰り上がった。
しかしビデオで確認すると中国の選手がハンガリーの選手を邪魔してるように見える。
いわゆるホームタウンデシジョンの疑いが持たれている。
プロスポーツではしばしば見られる地元贔屓だが、厳格なオリンピックという舞台でのそれはあってはならない。
フィギュア女子シングルのドーピング疑惑
最も注目を集める事件はロシア・オリンピック委員会(ROC)として出場するカミラ・ワリエワ選手(15)のドーピング問題だ。
フィギュア女子シングル金メダル候補で、7日の団体でROC優勝に貢献。
だが8日、昨年12月にロシアで開かれた大会でのドーピング検査で陽性反応が出たことが報告された。
8日の団体表彰式は異例の延期となり、国際オリンピック委員会(IOC)は閉幕後にずれ込む可能性に言及したが、ロシアの検査機関はワリエワ選手への資格停止処分をわずか1日で解除。
処分解除を疑問視するIOCなどがスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴する事態となった。
ワリエワ選手はショートプログラムで首位に立つも、続くフリーでは自己ベストより40点以上低い点数で結果は4位にとどまる。
この結果を鑑みると、競技中の選手への過度なバッシングにも非常に疑問が残る。
スキージャンプ混合団体の矛盾したレギュレーション違反
出場規定をめぐり世界的な論争にまで発展しているのがスキージャンプだ。
混合団体で日本の高梨沙羅選手(25)ら4カ国5人の女子選手が1、2本目の飛躍後の検査で、「スーツの規定違反」で失格となった。
同じスーツで出た個人戦では問題になっておらず、各国メディアは「あり得ない判定」「ばかげたルール」と疑問を呈する。
未然に防げた違反だけに、もっと良い方法が他にあったのではないだろうか。
問題のなかった個人戦と違反とされた混合団体の、検査方法の違いにも問題があったことは否めない。
オリンピックであってはならないホームタウンディシジョン
ホームタウンディシジョンとは
ホームタウンディシジョン(Hometown Decision)とは、スポーツなどの審判員がくだす、ホーム側に有利なようにみえる判定のことである。
いわゆる八百長などとは異なり、選手側には一切の非がない。
元々はボクシングの採点に代表されるような、審判の主観に基づく判定が地元の選手に有利な傾向を持つと言われたところからこの言葉が用いられるようになったとされる。
またサッカーなどの試合において、反則行為とみなすかどうか微妙であるようなプレーに対して、ホーム側に有利と思われる判定を審判がくだすこともホームタウンディシジョンと呼ぶ。
アイスホッケーのようにルール上でホームチームを優先させる規定(中断時の選手交代はアウェイチームが先に完了させなければいけないなど)が有るものあるが、これはホームタウンディシジョンとは呼ばない。
ホームタウンディシジョンの要因としては、ホーム側を応援する観客による潜在的/顕在的圧力が微妙な判断を要求される場面において、審判に対して無意識的に影響を与える可能性が指摘されている。
またスポーツ種目によっては審判が(興行面その他の理由により)ホームタウンディシジョンを行うことが不文律として存在しているといった指摘もある。
しかし、そもそもホームタウンにおける試合は判定以外の面でもホーム側に有利であることが多く、その結果としてホーム側の採点が高く(あるいは反則が少なく)なっているという可能性もあるため因果関係ははっきりしていない。
ホームタウンディシジョンの過去例
1988年ソウルオリンピックボクシング競技ライトミドル級決勝
アメリカ代表のロイ・ジョーンズ・ジュニアは韓国代表の朴時憲に2度ダウンを奪い、有効打も86対32となるなど圧倒したものの、判定では2-3でジョーンズが銀メダル。
朴が金メダルとなった。
後の調査で審判の買収が判明している。
2002 FIFAワールドカップ日韓大会
日韓ワールドカップでの韓国代表関連の試合。
試合で対戦し不利を被ったポルトガルやスペイン・イタリアで疑義が提示され、後に発売されたFIFA創立100周年記念DVDに収録されている「世紀の10大誤審」にてそれらの判定が挙げられた。
2006年ワールド・ベースボール・クラシック
2006年、アメリカで開催されたワールド・ベースボール・クラシックにおける、アメリカ代表関連の試合。
アメリカ人審判ボブ・デービッドソンが対日本戦および対メキシコ戦において、アメリカに有利となるいくつかの判定を下した。
これがビデオなどで見る限り明らかな誤審と映ったため、対戦国のみならずアメリカでも疑惑となった。
北京オリンピック2022
スポーツの祭典としてその意義を問う
北京オリンピックはほとんど観ていない。
日本代表選手団の活躍は逐一チェックはしているし、微笑ましく感じてはいるし応援もしている。
だが、北京オリンピックはどうしてもスッキリ観れない。
観ていても清々しい気持ちより、モヤモヤした気持ちの方が強い。
オリンピックとは、他のプロスポーツの大会とは違って、厳格なものでなくてはならない。
当然疑惑などあってはならないのだが、疑惑だらけの北京オリンピック。
選手たちの努力を踏みにじるようで非常に残念だ。
結果はどうあれ選手たちは皆、素晴らしいパフォーマンスを魅せてくれている。
なかでも日本代表選手団の潔さが大好きだ。
北京に限らずどのオリンピックでもそうだが、オリンピック日本代表選手団の高潔な姿は世界一だと思っている。
日本はメダリストになれば一生安泰というお国柄ではないから邪念がない。
純粋に自分自身と闘っているように感じられるのだ。
その結果としてメダルがあるだけで、名誉を重んじているように思う。
こう考えること自体が平和ボケかもしれないが、アスリートがひたむきに闘っている姿を美しいと感じる心は世界共通ではないだろうか。
あまりの美しさに、観ていて涙がこぼれてくる。
だからこそ、その美しい姿を運営側の大人の汚い欲望で汚すことは許しがたいのである。
大会はいよいよ終幕。
今後の運営には、選手が競技だけに集中できる環境を整えてくれるよう祈っている。
選手がベストパフォーマンスを尽くせることだけに集中できるよう祈っている。
もうこれ以上、醜い大人の事情なんてみたくもない。
スポーツの祭典と銘打つのなら、少なくとも大人の事情が前面に出てこないよう細心の注意を払うべきだ。
(※写真はTOKYO2020より)
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