∀ガンダム
『∀ガンダム』とは
『∀ガンダム』(ターンエーガンダム、CALLED TURN "A" GUMDAM)は、サンライズ製作のテレビアニメで、「ガンダムシリーズ」に属するロボットアニメ作品。
1999年(平成11年)4月9日から2000年(平成12年)4月14日までフジテレビ系列(一部を除く)で全50話が放送された。
略称は「∀」(ターンエー)。
20世紀最後のガンダムシリーズ。
2002年にはアニメーション映画として『∀ガンダムI 地球光』と『∀ガンダムII 月光蝶』が2部作として劇場公開された。
『∀ガンダム』は『機動戦士ガンダム』誕生20周年記念作品として製作されたTVアニメシリーズ。
『機動戦士Vガンダム』以来5年ぶりにガンダムシリーズの生みの親である富野由悠季が総監督に就き、メカニックデザインに映画『ブレードランナー』『スタートレック』のシド・ミード、キャラクター原案にゲーム『ストリートファイター』などを手がけたカプコン(当時)の安田朗氏が参加した。
音楽は富野監督の前作『ブレンパワード』から引き続いて菅野よう子さんが担当した。
企画の時点でのタイトルは、『リング・オブ・ガンダム』であった。
これは富野監督の、「『リング・オブ・イデオン』は無理だから、『リング・オブ・ガンダム』という名称でイデオンみたいな輪廻の物語をやりたい」という趣旨による。
このタイトルは後に、ガンダム30周年記念として富野監督が制作したショートフィルム作品『リング・オブ・ガンダム』に用いられた。
それまでのガンダム作品とは異なり、悲惨な戦場の描写は少なく、政治的な駆け引きのシーンが多い。
また19世紀のヨーロッパ文明(産業技術は20世紀初頭のアメリカ合衆国)をモデルにした舞台を設定しており、牧歌的で穏やかな情景描写が多い。
物語には『竹取物語』や『とりかへばや物語』、『猿の惑星』(第1作)をベースにしている部分がある。
これについて富野監督は「SF作品でありがちな “恣意的につくっていく社会構造” をルーズにすることができて、作品的に成功している」「人の動きが狭いところには落ちていなくて、いつもゆったりと風が吹いているようなところがある」と語る。
月の女王ディアナ・ソレルが物語において重要な位置を占めている。
他にも個性的な女性キャラクターが多数登場し、音楽は菅野よう子さんが担当するなど、「ガンダムシリーズではとくに女性的な作品」と言われることがある。
メカデザインを担当したシド・ミード氏は世界的に高く評価されているデザイナーであるが、日本のアニメロボットをデザインした経験は乏しく、自分の描いたカイゼル髭のガンダムが日本で受け入れられるかどうか悩んでいた。
そこで友人のデザイナーの村上克司氏に相談した。
村上氏は「大丈夫、まったく問題ない。俺にもこういうのがある」と自分の作品集をミードに送った。
そこには頬から巨大なトゲをはやした『ゴッドシグマ』が載っていた。
これに勇気づけられてミード氏は主役メカ、∀ガンダムのデザインを決定した。
∀ガンダムのデザインを見たバンダイの川口克己氏ははじめ違和感を覚えたものの、「Gガンの経験」(『機動武闘伝Gガンダム』はホビーショーで「ガンダムじゃない」と激しく批判されたが、夏頃には称賛されるようになった)から「ありかな」と考えた。
さらに『新世紀エヴァンゲリオン』のヒット以来、バンダイ側はアニメ制作に干渉しなくなっており、∀ガンダムのデザインはバンダイ側からは特に反対されなかった(川口氏によるとこれは『ブレンパワード』や『ガサラキ』も同様だったという)。
放送当時、プラモデルはあまり売れず、バンダイの関連商品売り上げは176億円と商業的人気は大きなものとはならなかった。
これについて富野総監督ら製作スタッフたちは、「普通の人(=いわゆるオタクではない人)を相手にしているから」と語っている。
ガンダムファンの間では、キャラクターデザインやメカニックデザインの特徴、なによりそれまでのシリーズとは一線を画した内容から好き嫌いの反応がはっきり分かれるとされる。
自分の作品を褒めることの少ない富野監督ではあるが、本作品は褒めることが多い。
なお、『月刊ニュータイプ』誌上で富野監督は、2005年に公開された『劇場版 機動戦士Ζガンダム』と同じく、20年後に『新訳劇場版 ∀ガンダム』を創りたいと述べた。
なお、朴璐美(ロラン)さんと高橋理恵子(キエル/ディアナ)さんも、その時には同じ役で出たいとコメントしていた。
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あらすじ
『月の民』(ムーンレィス)のロラン・セアックは、地球先行潜入員に選ばれ、フランとキースとともに地球に降下する。
ハイム鉱山を目指す道すがらロランはうっかり川で溺れ、「成人式」の禊ぎのため川に居たハイム姉妹に助けられる。
その姉・キエル・ハイムは月の女王ディアナに瓜二つであった。
キエルの計らいでハイム鉱山に職を得たロランはその後ハイム家の運転手となり、フランとキースもそれぞれ新聞印刷所とパン屋の従業員としてノックスに暮らし始める。
姉妹の妹・ソシエはどこか普通とは異なるロランに興味を抱き、なにかにつけ詮索する。
その頃、イングレッサ領主・グエン・ラインフォードはムーンレィスによるアメリア大陸への入植要請に対応していた。
彼らに脅威を感じたグエンは市民軍「ミリシャ」を増強し、飛行機などの兵器の生産を急がせていた。
ロランがヴィシニティで暮らし始めて2年が経った夏至の日の夜のこと。
ロランはソシエと共に「成人式」の祭りに参加していた。
自分もヴィシニティの住人として認められたことに驚喜するロラン。
一方、キエルはグエンの主催するノックスでの晩餐会に出席していた。
そんなとき、突如として月の女王の軍・ディアナ・カウンターがノックスを襲撃する。
先遣隊のポゥ・エイジはミリシャの戦闘機との交戦で禁じられていた大型ビームを放ち、街を破壊する。
「ホワイトドール」の神像で儀式を行っていたロランとソシエは、攻撃に反応して突如動き出した「ホワイトドール」(∀ガンダム)に偶然乗り込み、ビームライフルで応戦する。
それはディアナ・カウンターとミリシャ双方に衝撃をもたらした。
グエンは地球にまだまだ機械人形(MS)が埋まっていると考え、技術者のシド・ムンザに発掘を命じる。
自宅に戻ったロランとソシエは、ハイム家当主ディランが戦火に巻き込まれ亡くなったことを知らされる。
ショックから寝込むソシエだったが、親友のメシェーに焚きつけられ、ミリシャに入隊。
キエルも父の死の知らせでおかしくなってしまった母親に心を痛めていた。
平和を願い、地球に帰化したいと考えていたロランたちは、ムーンレィスと地球人との間に戦争が起きることを恐れていた。
技術的に大きく劣る地球側は、∀のパイロットとしてロランに期待を高めることとなる。
そうした混沌とした情勢の中、月の女王・ディアナ・ソレルが地球に降臨する。
ロランはディアナ・カウンターの親衛隊長ハリー・オードと共にディアナを迎える。
威厳に満ちたディアナは相互に理解を深めるためパーティの開催を宣言。
グエンの悪趣味な計らいで「MSホワイトドールの貴婦人パイロット・ローラ・ローラ」に仕立て上げられ女装させられたロランはディアナと謁見する。
ロランはディアナの考えを知り、共に平和への道を模索することを決意する。
一方、ディアナはキエルと出会い、互いに瓜二つであることに驚く。
戯れに入れ替わった二人だが、キエルとなったディアナは地球に暮らす人々の実情を知り、ディアナとなったキエルはディアナの置かれた危うい立場を知る。
そんな中でイングレッサが占領され、入れ替わりを戻す機会を失ったまま二人はそれぞれの立場で行動する。
ディアナの真意を知るキエルは側近の求めに応じず、予定されていた「建国宣言」をとりやめ双方の和解を演説で訴えかける。
相互に戦力を増強するミリシャとディアナ・カウンター。
ソシエとメシェーはシドの発掘したMSカプルの専属パイロットとなる。
ムーンレィスにもミリシャに協力するホレスやキースのような者も現れる。
また、ミリシャには隣領ボルジャーノも参戦。
彼らはかつてザクと呼ばれていたMSをボルジャーノンとして部隊運用していた。
その隊長・ギャバンは女だてらにMSを乗りこなすソシエに惚れ込み求婚する。
一方、ディアナ・カウンターには補充兵としてディアナにより禁固刑に処されていたコレン・ナンダーが加わる。
コレンはロランの駆る「ホワイトドール」をガンダムと呼び執拗につけ狙う。
コレンとの戦いの最中にキエルだと思っていた人物がディアナ本人であることを知ったロランは苦悩し、激しく自分を責める。
また、ムーンレィスの地球先行潜入員の末裔であるレット隊がディアナ・カウンターに合流する。地上での戦いを熟知した彼らが参戦したことにより、ロランたちは更に苦しい戦いを余儀なくされる。
やがてディアナ・カウンター内部に潜り込んだ反ディアナを掲げるアグリッパ派が暗躍を始める。
月の執政官・アグリッパ・メンテナーはディアナが不在のうちに月の支配権を掌握。
工作員のテテスやミドガルドを差し向けて、ディアナの命を狙う。
キエルとディアナが入れ替わった事実を後に知ったハリーは暗殺の危機に直面するキエルを守るうち、互いに恋心を抱くようになる。
新兵器を求めてマウンテンサイクルの発掘を続ける双方は禁断の兵器である「核ミサイル」を発掘してしまう。
その危険性を知るゼノアは双方に注意を呼びかけるが聞き入れられず、戦闘の最中に核爆発に巻き込まれたギャバンは戦死。
「真夜中の夜明け」にロランたちは戦慄する。
ゼノアは残る核ミサイルをその危険性を十分に理解するロランに託した。
ミドガルドに拉致されたキエルはディアナとして月に連行される。
その行方を追うため宇宙に飛び立ったロランたちはレット隊を味方に引き入れ、その行く手を阻む月の武人・ギム・ギンガナムと対決する。
封印された「闘争本能」に目覚めたギンガナムは月のマウンテンサイクルでターンXを発掘。
暴走して好戦的になるギンガナムに穏健主義者のアグリッパも手を焼くようになる。
月に降り立ったロランたちはアグリッパの管理する「冬の宮殿」にて黒歴史の真実を目の当たりにし、∀が月光蝶により地球文明を滅ぼしたことを知る。
アグリッパを言葉巧みに籠絡して器量を見せたリリ・ボルジャーノは和平を願うディアナへの協力を約束。
ディアナ・カウンターと各領ミリシャの全面衝突は避けられたかに思えたが、グエンは野心に取り憑かれ、密かにギンガナムと手を握り、地球の支配権を握ろうと画策。
ロランをも抱き込もうとするグエンだったがロランはグエンと袂を分かつ。
再び地球に舞台を移し、ディアナが不在となったディアナ・カウンターはギンガナム部隊とイングレッサ・ミリシャの強襲により大混乱に陥る。
ロランはリリの働きかけで同盟を結成した各領ミリシャと共に彼らと対決。
またディアナが戻ったことでディアナ・カウンターも体勢を立て直す。
だが、ギンガナムの駆るターンXの猛威に苦戦を強いられる。
ロランは「戦いを止めるための戦い」に身を投じ、ギンガナムとの一騎討ちに臨む。
ロランがギンガナムに勝利したことで戦いは終結。
∀とターンXは激しい戦いの後に自らが作り出した繭の中に埋もれた。
ディアナ・カウンターとミリシャとの間に和平が結ばれ、地球への帰還を望む人々が帰化する一方でディアナは隠棲を決意する。
出会いの春が過ぎ、戦いの夏が終わり、和解の秋も去り、別れの冬が来た。
降りしきる雪の中、人々はそれぞれの道を歩みだす。
キエルは新たな「ディアナ・ソレル」としてハリーと共に月に戻ることになり、夢破れたグエンは海の彼方へと去る。
そしてロランは涙ながらに止めるソシエを振り切り、ディアナとの穏やかな生活を選ぶのだった。
ガンダムシリーズ作品群との繋がり
「∀」という記号は、集合論や論理学で用いられる全称記号であり、「全ての〜」を意味する。
「A(最初)に戻る」という意味からターンエーと読むこととした。
つまり『∀ガンダム』には、『機動戦士ガンダム』を始めとした「宇宙世紀シリーズ」の歴史だけでなく、それぞれ独立した世界観を持つ「未来世紀」や「アフターコロニー」、「アフターウォー」といった富野監督が制作に携わっていない作品群の歴史全てを総括したいという思いが込められている。
それゆえ、人類の幾多にも及ぶ宇宙戦争の歴史を「黒歴史」と総称し、「地球に住む人類と、宇宙に進出したコロニーや月に住む人類との幾多にも及ぶ戦争は、どういう結末を迎えたのか?」といった部分も作中で語られ、見方によっては、すべてのガンダム作品が最終的に行き着く、富野監督曰く「ガンダムの総決算」的作品となっている。
なお、『∀ガンダム』の後年に発表された『SEED』シリーズの「コズミック・イラ」もサンライズ監修の漫画『∀ガンダム 月の風』(著者:安田朗氏)にて黒歴史に含まれるとされた。
「コズミック・イラ」、『機動戦士ガンダム00』の「西暦」、『機動戦士ガンダムAGE』の「アドバンスド・ジェネレーション」、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の「ポスト・ディザスター」などの、本作の後年に発表された他のガンダムシリーズ作品も黒歴史に含まれるかについて富野監督は、
(「∀」という記号には) “以後” ということも含めてあるので、『∀ガンダム』以降の作品についても認められるようになったわけです。
と語っており、他のガンダム作品を劇中のアニメ作品として扱い機動兵器としての「ガンダム」ではなく「ガンプラ(ガンダムプラモデル)」をテーマにした作品(『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』や『ガンダムビルドファイターズ』など)を除いた、これから将来制作されるであろう新たな「ガンダムシリーズ」もすべて含めて、黒歴史の一部として包含されるものとして紹介されている。
また同時に富野監督は、
『∀ガンダム』以後のガンダム作品を描くとしたら、自分で作るつもりです。
そうした設定があるために『∀ガンダム』において、ロランとディアナの物語は完結を迎えましたが、ガンダムについては触れていないんです。
マウンテンサイクルという設定も“どこから何年後”という表現を避けるために考えたものなんですよ。
とも述べている。
本作の後に、同じく富野監督が制作した『ガンダム Gのレコンギスタ』の時系列は、『∀ガンダム』で描かれる「正暦(コレクト・センチュリー=C.C.)」よりも前の時代に位置すると公式関連書籍などで紹介されている。
だが後に、富野監督はトークショーにて『Gのレコンギスタ』は『∀ガンダム』から約500年後頃を想定して制作したと発言している。
これは、それまで公式が公開してきた時系列の設定(『Gのレコンギスタ』⇒『∀ガンダム』)と異なる上、宇宙世紀を「約1000年前の “前世紀”」として扱う『Gのレコンギスタ』の設定と、宇宙世紀を「約1万年前の “太古”」として扱う『∀ガンダム』の設定とで矛盾が生じる。
だが、この発言を受けるならば『Gのレコンギスタ』に関しては黒歴史に含まれないことになる。
それと同時に、自身が単独でシリーズ全体の設定を決定する権限がないことにも触れ、「(公式が自身の見解と異なる時系列を発表していたことについて)それはそれでいいんです」「皆さんなりに “ガンダム全史” みたいなものを作っていたたければいい」と前置きしつつも「その時には『Gのレコンギスタ』の位置付けが、今言った所(『∀ガンダム』⇒『Gのレコンギスタ』)に置いていただけたら嬉しく思います」と述べている。
これから、どちらがシリーズ全体の公式な設定となるかは現状は不明。
この発言を受けて、聞き手を務めていたサンライズの小形尚弘プロデューサーは、
色々と整理したいと思いますので、来場者の皆さんは今日聞いたことは一旦胸の内にしまって頂いて。
次の何かの機会に、しれっとそうなってる可能性はありますので…
と答えた。
主題歌
オープニングテーマ
※.2曲共に冒頭部分では過去のガンダムシリーズの映像を流した破片状のものが流れている。
- 「ターンAターン」(2話 - 38話)
作詞 - 井荻麟 / 作曲 - 小林亜星 / 編曲 - 矢田部正 / 唄 - 西城秀樹(キングレコード)
エンディングテーマ
- 「AURA」(1話 - 15話、17話 - 40話)
作詞・作曲 - 谷村新司 / 編曲 - 菅野よう子 / 唄 - 谷村新司(ポニーキャニオン)
ガンダムシリーズには非常に珍しく、テーマ曲を大御所アーティストが担当している。
その点を鑑みても、あらゆる意味で『∀ガンダム』は原点回帰した作品であるといえる。
新語創造
黒歴史の語源となったガンダム
黒歴史とは、もともとはアニメ作品『∀ガンダム』に登場する用語であった。
物語中では太古に封印された宇宙戦争の歴史のことを指す。
『機動戦士ガンダム』の時代である「宇宙世紀」だけでなく、それまでは別系統の異なる世界観の作品という扱いだった『機動武闘伝Gガンダム』の「未来世紀」、『新機動戦記ガンダムW』の「アフターコロニー」、『機動新世紀ガンダムX』の「アフターウォー」の他、以後に発表されたガンダム作品の歴史も含まれる。
原作者富野由悠季氏は『∀ガンダム』において、「宇宙世紀」もそれ以外の作品群の世界観の歴史も包含し、「黒歴史」として総称するという新たな視点を示した。
∀の作中では初代ガンダムにはじまり、以降すべてのガンダム作品で繰り広げられた戦争の映像記録が『 “戦いをやめられなかった人類の悲しい歴史” =黒歴史』と呼ばれ、月の宮殿に封印されている。
そこから転じて「なかった事にしたいこと」または「なかった事にされていること」という意味のスラングとして使われる。
個人的には
宇宙世紀シリーズ最後のガンダム
公式の年表では『Gのレコンギスタ』⇒『∀ガンダム』とされているが、どうやら原作者富野由悠季氏は『∀ガンダム』⇒『Gのレコンギスタ』と認識しているようだ。
この矛盾について富野監督は視聴者に委ねるような発言を一応しているが、本音では『∀ガンダム』⇒『Gのレコンギスタ』にしたいような印象を持った。
だが、舞台が19世紀のヨーロッパ文明(産業技術は20世紀初頭のアメリカ合衆国)をモデルになっていたり、牧歌的で穏やかな情景描写が多かったり、1stのMSが登場したり、テーマ曲を歌うのがあまりにも大御所だったことを鑑みると、『∀ガンダム』で原点回帰したと考えるのが妥当である。
また『∀ガンダム』を最後とした方がいろいろと収まりが良い気がする。
富野氏の発言で公式も揺らいでいるようだが、公式通り『Gのレコンギスタ』⇒『∀ガンダム』の順が一番スッキリする形である。
『∀ガンダム』に登場する主なモビルスーツ
∀ガンダム
MG ∀ガンダム ターンエーガンダム 1/100スケール 色分け済みプラモデル
北アメリア大陸イングレッサ領はビシニティの北部、過去の文明の遺産が眠るマウンテンサイクルに石像として祀られていたものが再起動した、黒歴史の遺産と呼ばれるモビルスーツ。
この機体は宇宙移民を虐げた悪魔の如きMSガンダムに似ていると言われており、テテス・ハレもこの機体をガンダムの系譜のものと見なしていた。
様々な機能を持ち、また機体スペックも凄まじい物がある。
ナノスキンと呼ばれるナノマシンで構成された装甲を有しており、生物の新陳代謝の如き自己修復機能を有する。ただし修復出来るのは装甲のみであり、内部メカまでは修復できない。
駆動系がIフィールドによって機体を駆動させる「IFBD(Iフィールドビームドライブ)」という駆動システムによって構成されていることも特徴のひとつ。
これは機体の周囲を覆ったIフィールドをさながらマリオネットの糸のようにして機体の各関節を動かすというもので、これによって機体構造は極めてシンプルなものとなっており、ジェネレーターやモーターといった駆動装置を機体に内包しない構造は、各種武装コンテナを胸部に収めるという独特な機体構造を生み出している。
この機体は宇宙移民を虐げた悪魔の如きMSガンダムに似ていると言われており、テテス・ハレもこの機体をガンダムの系譜のものと見なしていた。
その正体はかつて「黒歴史」と呼ばれた時代に於いて、その文明を埋葬した超兵器である。
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