オリジナルテレビアニメ
リコリス・リコイル
- リコリス・リコイル
- 前評判ゼロから覇権へ!ワンクール作品の最高傑作!!アニメ好きが喜ぶ要素を全部詰め込んだ秀逸オリジナルテレビアニメ
前評判ゼロから覇権へ!ワンクール作品の最高傑作!!アニメ好きが喜ぶ要素を全部詰め込んだ秀逸オリジナルテレビアニメ
『リコリス・リコイル』とは
『リコリス・リコイル』とは、2022年夏に放映されたA-1 Pictures制作のオリジナルテレビアニメ。
『ソードアート・オンライン』や『WORKING!!』でキャラクターデザイン・総作画監督を手がけた足立慎吾氏にとっては初の監督作品である。
また、ストーリー原案を『ベン・トー』や『デスニードラウンド』のアサウラ氏が、キャラクターデザインを『この美術部には問題がある!』のいみぎむる氏が手がける。
2022年7月から9月までTOKYO MX、とちぎテレビ、群馬テレビ、BS11、ABCテレビ、メ~テレ、AT-Xにて放送された。
公式略称は『リコリコ』。
制作は基本的にコンテ録りに近いスタイルで行われており、声優陣のアドリブやセリフのアレンジを豊富に取り込んだ自然ながらも大胆な作劇が特徴的。
さらには不穏さを感じさせられる世界観や先の読めない秀逸なストーリー、外見や心情もしっかりと作られたキャラクター性、戦闘・日常回ともに細かく描写された作画などにより、放送当初から高い人気を博している。
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あらすじ
あの忌々しい電波塔事件から10年…
日本は犯罪の全くない社会となり、平和を謳歌。
治安のよさも、8年連続世界1位。
それは、秘密組織「DA(Direct Attack)」※により事件やテロが未然に防がれているから。
電波塔のそばにある「喫茶リコリコ」。
ここは、おいしいコーヒーと甘い和菓子が自慢の和風喫茶。
かくして、その正体はDAの一支部。
ここではDAとしての活動のほか、街で起こった、さまざまな困り事にも応えている。
そこにやって来た、新人店員・井ノ上たきな。
DAでトラブルを起こし、ここに飛ばされてきたのだ。
そんな彼女と、自称看板娘・錦木千束との出会い。
ふたりの、狂騒に満ちた日々が始まる。
※.秘密組織「DA(Direct Attack)」
Direct Attackは、日本の治安維持を目的とした秘密結社である。
通称DA。
本作の世界の日本における、警察・公安とは異なる独立治安維持組織。
政府と協力関係にありながら、指揮下に置かれず強い特権を有しているなど謎が多い。
犯罪者や犯罪を行おうとする人物に対してエージェントたる少女・リコリスを差し向けて秘密裏に抹殺することで国の治安を維持している。
その存在は世間一般には非公開とされ、戦闘や任務で生じた被害は表向きは事故として処理されており、決して大衆に情報が漏れないよう徹底的な情報統制を敷いている。
この組織によって殺人やテロのような凶悪犯罪が未然に防がれているのは事実ではあるのだが、その胡散臭い体制をよく思わない者もいる。
登場人物
錦木千束(にしきぎちさと)
年齢:17歳 誕生日:9月23日 血液型:AB型
声 - 安済知佳
いつも笑顔で、明日より今日を楽しむ全力ガール。
喫茶リコリコの自称看板娘として親しまれる一方、実は "史上最強" と称される国防暗殺組織DA(Direct Attack)屈指のファーストリコリスであり、わずか7歳の時に「旧電波塔事件を解決に導いた」としてリコリスたちの間では有名な存在となっている。
そのような背景を持ちながらも日々を明るく活発に生きており、井ノ上たきなをはじめとする喫茶リコリコの面々や、店をよく訪れてくれる街の人々とも親密な関係を築いている。
また、アラン機関の吉松シンジからは "殺しの天才" と目されて援助を受けているが、千束自身は何の天才であるかに気づいておらず、知らされてもいない。
井ノ上たきな(いのうえたきな)
年齢:16歳 誕生日:8月2日 血液型:A型
声 - 若山詩音
喫茶リコリコに勤めるセカンドリコリスで、元は国防暗殺組織DA(Direct Attack)の本部に所属していた。
なお、本部で春川フキとパートナーを組む以前は、京都支部に所属していた模様。
クールな性格で自他ともに認める優秀なリコリスだが、合理的な無駄を嫌う性格で、仲間や依頼人を危険にさらすスタンドプレーに走りがちなところがある。
それが祟って任務中に問題を起こしたために喫茶リコリコに転属し、そこで錦木千束とバディを組むことになる。
中原ミズキ(なかはらミズキ)
年齢:27歳 誕生日:6月5日 血液型:O型
声 - 小清水亜美
喫茶リコリコで働く、結婚を焦る残念美人なアラサーお姉さん。
赤縁のハーフリム(ナイロール)の眼鏡がトレードマークである。
元DA(Direct Attack)の情報部員であり、同じく喫茶リコリコの店員である錦木千束とは互いに軽口を叩き合うほどの長い付き合い。
組織内の風潮に嫌気が差したことでDAを辞め、異性との出会いを求めてカフェ店員になったという過去を持っている。
自他ともに認める大の酒好きで、事あるごとに一升瓶片手に酒を呑んでおり、千束たちからは「酔っ払い」と呆れられている。
しかしながら、元DAの情報部員なだけあって裏方としての能力は極めて優秀で、喫茶リコリコの社用車を用いた実働部隊の輸送からターゲットの追跡監視まで、任務を達成するために必要なさまざまなサポートを引き受けている。
クルミ
年齢:?歳 誕生日:12月16日 血液型:AB型
声 - 久野美咲
国籍・年齢不明の家出少女。
ゲームならなんでも大好き、宿代のためしぶしぶ働く喫茶リコリコの不良店員。
その正体は、インターネットの黎明期から活躍する最強のハッカー "ウォールナット"。
自身の命を狙う追手から逃れる為、しばらく喫茶リコリコに身を隠すことになり、最前線で任務にあたる錦木千束と井ノ上たきなのサポートを行う。
ミカ
年齢:48歳 誕生日:7月13日 血液型:O型
声 - さかき孝輔
喫茶リコリコの店長。
ハードボイルドな雰囲気の黒人男性で、足が悪いらしくいつも歩行用の杖を使って歩いている。
元DAの訓練教官で、錦木千束にとっては先生兼父親のような存在。
また、千束だけでなくDA本部の春川フキも彼の近況を知りたがっているなど、教え子たちからの信頼は厚い様子がうかがえる。
その一方で、敵をおびき出すためにサードリコリスを捨て駒にするようなDA上層部の方針についてはあまり快く思っておらず、DAにおいて訓練教官を任された当初も、リコリスに対する入れ込みは薄かった。
アラン機関のメンバーである吉松シンジとは互いに旧知の仲であり、物語の随所に登場する彼との会話シーンや回想などから、少なくとも10年以上の付き合いがある様子がうかがえる。
直接明言はされていないが高級バーで吉松と会っている姿を見た千束とミズキの反応から同性愛者である事が示唆されており、吉松とは時に危ないほど近い距離感になることもあるものの、千束を巡る方針の相違などにより、胸中に複雑な思いを抱いている。
吉松シンジ(よしまつシンジ)
年齢:?歳 誕生日:?月?日 血液型:?型
声 - 上田燿司
謎の支援機関アラン機関のメンバーである男性。
同機関の一員である証として、金色のフクロウのバッジを身につけている。
凄腕のハッカーであるウォールナットにDA(Direct Attack)のハッキングを依頼したり、ダミーの依頼人を通して錦木千束とコンタクトをとるなど、ストーリーの影で暗躍する黒幕的な存在。
また、自身が直接動く以外にも、部下の姫蒲に指示を下す場合もある。
喫茶リコリコの店主であるミカとは長い付き合いの旧友であり、事あるごとに彼の店を訪れる常連客として千束をはじめとする店員たちにも親しまれている。
ただし、吉松本人は自身の素性をミカをはじめとするごく限られた人間にしか明かしておらず、千束の過去に関わったキーパーソンであることといった多くの秘密を伏せたままにしている。
真島(まじま)
年齢:?歳 誕生日:?月?日 血液型:?型
声 - 松岡禎丞
大量の破壊と殺戮を目論むテロリスト。
平和一辺倒になってしまった現在の日本に混沌をもたらそうとしており、普段から「バランス取らねえとなぁ」と自身のこだわりを口にしている。
目的のためならどんな手段を使うこともいとわない凶悪犯罪者だが、その一方で自身と志を同じくする者には義理を通すような仲間意識も持ち合わせている。
謎の支援機関アラン機関の支援対象の一人であり、機関への理解は一般より多少深い。
DA(Direct Attack)を相手に暗躍するなかで標的に定めたリコリス・錦木千束がアラン機関から認められたひとりであると知って以降は、彼女に対して強い興味と執着を覚えるようになっている。
主題歌
オープニング曲
- ALIVE
一番冒頭「利己的な感情〜」と二番冒頭「リスクを秘めた〜」で「リコリス」と韻を踏んでいる。
エンディング曲
- 花の塔
歌・作詞・作曲:さユり / 編曲:宮田 "レフティ" リョウ(イトヲカシ)
さユりさんは、「出会いにまつわる光と影、喜びと切なさの両面を描いた曲」としている。
素晴らしい楽曲をありがとう。
さユりさんのご冥福を心よりお祈りいたします。
意味不明?
タイトル「リコリス・リコイル」に込められた意味
リコリス
リコリスとは、DA(Direct Attack)所属のエージェント、または彼女たちをまとめた実働部隊の総称である。
教育訓練を施し育成した高校生程度の少女たちによって構成されている。
また、構成員は全員孤児であり戸籍を持たされておらず、活動は基本的に日本国内に限定される(パスポートを取得・使用して海外へ渡航できないため)。
明治政府設立以前から存在していた影の組織「八咫烏」直属の女系暗殺部隊「彼岸花」を前身としており、現在においてはヒガンバナの学名(Lycoris radiata)からリコリスと呼ばれるようになっている。
リコリスには殺人が許可されているため、実情を知る者からは「殺し屋」「処刑人」と揶揄されることも少なくない。
ところで彼岸花は、学名由来の「リコリス」の他にも仏典由来の「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」といった別名をもっている。
その他、花びらの様子が蜘蛛を連想させることから英語で「Red spider lily(レッドスパイダーリリー)」と呼ばれることも。
その印象的な咲き姿から、別名や異名が多いのも彼岸花の特徴である。
- リコリス(学名由来)
- 曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
- 死人花(しびとばな)
- 地獄花(じごくばな)
- 毒花(どくばな)
- 痺れ花(しびればな)
- 幽霊花(ゆうれいばな)
- 剃刀花(かみそりばな)
- 天蓋花(テンガイハナ)
- 狐の松明(きつねのたいまつ)
「曼珠沙華」はサンスクリット語で「天界に咲く花」を意味し、仏教の経典ではおめでたいことが起こると天界から赤い花が降ってくるとされている。
だが日本では縁起のよくないイメージを持たれやすく、「毒花」「地獄花」という別名もある。
そのせいか彼岸花といえば、怖い花言葉の花という印象をもつ人も多いのではないだろうか。
しかし彼岸花全体の花言葉は「情熱」「悲しき思い出」「あきらめ」「独立」など。
「別れ」を連想させるようなネガティブな印象の花言葉を持ちもするが、怖い花言葉は持っていない。
では、なぜ彼岸花には怖いイメージがあるのだろうか。
それは、彼岸花=お墓の周りに咲いている花、というイメージがあるからかもしれない。
彼岸花は強い毒をもつので、土葬が主流だった時代にモグラやネズミから遺体を守るため墓地によく植えられていたという。
また、毒によって「食べると彼岸(死後の世界)に行く」という言い伝えもあり、そこから派生した「死人花」「地獄花」といった異名も彼岸花に怖いイメージをもつ理由のひとつかもしれない。
これらのことを鑑みると、DA(Direct Attack)所属のエージェントをリコリスと呼ぶのは、恐怖の対象という意味合いが強いのだろうと思われる。
リコイル
リコイルとは「recoil」。
英語で「反動」や「反発」を意味する単語である。
主に物理的な反動や精神的な反発を表す際に用いられる。
また、銃の反動や、強い衝撃によって後退する様子を指すこともある。
殺人が許可されているリコリスの扱う主な武器は拳銃(GLOCK21)。
また、テロの鎮圧などの大がかりな任務を行う際には、サブマシンガン(クリス・ヴェクター)などを扱うこともある。
本作では主人公のふたり(錦木千束&井ノ上たきな)をはじめ、リコリスたちのガンアクションが多いことから、ファンの間では銃の反動や強い衝撃によって後退する様子を表現したのだと考えられている。
だがそれはデコイで、本当はDAのやり方に反発するふたりの主人公(錦木千束&井ノ上たきな)と、その相反した性格を表現しているのではないだろうか。
リコリス・リコイル
リコリス、リコイルそれぞれの意味を鑑みてタイトルを直訳するなら、「リコリスの反発」といったところか。
この直訳を少し進めて「錦木千束と井ノ上たきなの反発」。
さらには「 錦木千束と井ノ上たきな、それぞれの新たな闘い」みたいに意訳すると、本作の世界観がより良く表現できているように感じるが本当のところはどうだろう。
前評判ゼロから覇権アニメへ!
覇権アニメ『リコリス・リコイル』の前評判は、実は決して高いものではなかった。
それは原作のないオリジナルアニメの宿命ではあるが、インパクトに欠けたタイトルにも少なからずその原因があったと考えられる。
作品タイトルとは基本的に、その物語がどういう内容なのかを端的に示す役割を担っているものである。
故に作品タイトルには通常、事前情報がない状態でも如何に観る者の興味を惹くかが求められる。
しかし本作にはそれがない。
たとえば面白そうな新作を探している時、ふと『リコリス・リコイル』が目に入ったとして、はたしてその時この作品を観たいと思うだろうか。
この意味不明なタイトルで、この作品は面白そうだとはたして感じてもらえるだろうか。
きっとほとんどの人がそうは思わない。
ではなぜそんなタイトルをつけたのか。
それは制作側の本作シナリオに対する絶対の自信の表れではないだろうか。
少しでも観てもらえさえすれば、本作の面白さは十分に伝わる。
ならば妥協したタイトルで視聴者におもねる必要はないわけだ。
一見すると意味不明のタイトルも、本作の面白さを裏付けしたものだと考えれば納得だ。
それほど本作は面白かった。
いや、何周観ても面白い作品だ。
ワンクール作品の最高傑作!!
美少女、制服、アクション、天才、友情、裏組織、コメディ…アニメ好きが喜ぶ要素を全部詰め込んだ秀逸オリジナルテレビアニメ
アニメ好きが喜ぶ要素を全部詰め込んでなお破綻させない設定の妙
本作にはアニメ好き要素がてんこ盛り。
いわゆるヲタク受けのすこぶる良い要素か詰め込まれている作品だ。
美少女、制服、アクション、天才、友情、裏組織、コメディ…
ベタな要素をここまで詰め込むと物語が破綻してしまいそうなものだが、それらをそれなりに納得させるための設定がこれまた非常に巧い。
"制服を着た美少女たちの女系暗殺部隊"。
これほどベタすぎる要素もそうそうないが、"制服を着た" という無茶な設定も「制服姿の女子高生は日本でもっとも他人に警戒されない姿であるためユニフォームは学校制服のような外見」という、もっともらしいヘ理屈で一応の解決をみている。
さらには作画に彩りを加える理由以外は無意味に思える、個人的に大嫌いな制服の色分けについて。
これには「ランクごとに指定された色の制服を着用する」という理由をつけた。
さらにそのランクを大きく分けて3つ存在させることで、日本の学校教育三学年制に見事フィット。
これだけの説得力で、あれほど嫌いだった制服の色分けも、それほど嫌ではなくなってしまうから不思議である。
なぜ美少女たちが暗殺部隊に?という至極当然すぎる疑問には、「構成員は全員孤児」という模範回答でサクッと解決。
そもそもリコリス自体がアニメ然としたぶっ飛んだ存在ではあるが、錦木千束の特殊能力はその比ではない。
千束の特殊能力はアニメでしか成し得ない、とんでもチート能力。
千束は相手の照準と射線を正確に読み取って回避したり、数人の敵をたったひとりで相手取って無力化したりできる。
特に回避に関しては、至近距離から放たれたアサルトライフルの掃射が1発も命中しないほど。
非常に優れた反射神経と相手の発砲タイミングを読む洞察力からなる高度なスキルであり、楠木司令も「至近距離から撃ったところで当てるのは難しい」と太鼓判を押している。
これほど常人離れしたあまりに非現実すぎる特殊能力も、腕を伸ばさず両手でしっかり構えるガンアクションのリアルで細やかな秀逸な描写をみせられては一応の納得をみてしまう。
主人公が暗殺部隊員なんて作品は、だいたいが途中から鬱展開や胸くそ展開、主人公の闇堕ち展開と相場が決まっている。
しかし本作にシリアスシーンはあれど、観ていて嫌になるシーンは皆無といえる。
それはコメディ要素の充実が理由のひとつと思われる。
だからといって本作に特別ふざけたコメディシーンはひとつもない。
ではなぜコメディ要素かというと、本作にとってのコメディとは、それぞれが魅力的なキャラクターのキャラ立ちに依るものだと考えられる。
みんなを笑顔にする不思議な魅力をもつ、天真爛漫で快活な錦木千束。
はじめはクソ真面目なところが短所であったが、千束との出会いを経て、その純粋さが故にどんどん魅力的になっていく井ノ上たきな。
主人公のふたりがこんなに魅力的なのだから、脇役のキャラ立ちも当然ぬかりはない。
ラスボス役扱いであるはずの真島にだって、どこか憎みきれない愛嬌みたいなものがある。
ところどころに挟まれた、物語の本筋とはあまり関係のない閑話的コメディサブエピソードの、内容もボリュームもちょうどいい。
サブエピソードが優秀ならば、物語の本筋ももちろん秀逸である。
とりわけ物語の始まりと終わりを演出した伏線の引き方は見事という他ない。
千束とたきながコンビを組むキッカケとなった事件の重要証拠である写真が、まさか最後のキーアイテムにもなろうとはまったく考えもしなかった。
作画は綺麗で、構成も抜群。
もちろん声優のキャスティングだって完璧。
たきなはともかく、感情豊かな千束役を演じることは我々が思う以上に相当難しかったはず。
それを、ああも見事に演じられる声優は安済知佳さんをおいて他にいないだろう。
その証拠に、安済さんが演じた千束の芝居について共演した松岡禎丞氏は、「安済さんが千束じゃなかったらこの作品は成り立ってなかったんじゃないか」「すごく自然な芝居で盗みたいと思った」と語っているが、まさしく仰る通り。
安済さんが千束役でなかったら、この作品は成り立っていないだろう。
そんな安済さんの声はもちろん、主人公である千束とたきながとにかくめちゃくちゃに可愛い。
キャラクターデザイン、仕草、喋り方、言葉遣い、声のハマり具合など、何から何まで非の打ち所がない。
なかでも特筆すべきは千束の表情の豊かさだ。
特に印象的なのが、頑なだったたきなの心を千束の真っ直ぐな心がほぐして、ふたりがはじめて心通わせた名シーン。
このシーンでの千束の表情は、テレビアニメレベルでなかなか表現しきれるものではなく、制作側の強いこだわりが感じられる。
こんな素晴らしいシーンをみせられて、本作ひいては千束の虜にならないアニメファンはおそらくひとりもいないだろう。
歴代覇権アニメの中には一過性の作品もかなり多い。
それがワンクール作品ならなおさらすでに忘却の彼方である。
だが『リコリス・リコイル』は、放送終了後もBlu-ray/DVDの発売やグッズ展開、コラボキャンペーンや各種イベントの実施などが発表されていて、続編への期待が高まっている評価の非常に高い作品である。
紛う方なき最高傑作。
まだ未視聴だという人は、ぜひとも観ていただきたい。
新作アニメーション制作決定!
そんな『リコリス・リコイル』にも新たな動きが。
2023年2月11日に開催されたイベント「喫茶リコリコプレゼンツ アフターパーリィ! Tomorrow is another day.」にて、『リコリス・リコイル』新作アニメーション制作決定が発表され、あわせて告知動画も公開されている。
現在のところ、「新作アニメーション制作決定」の情報が公開されたのみとなっているため、新作アニメーションがテレビシリーズ第2期なのか、単発のテレビスペシャルか、OVAなのか、劇場公開の映画なのかは定かではない。
おまけに新作アニメーションが世に送り出される時期も未発表。
これほどハイクオリティな作品の新作アニメーションだけに、期待せずにはいられない。
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