#59
停滞する思考に一石を投じる苦言
声にできない本音を言葉に…
何かと生きづらい世の中で、思ってはいても言葉にできない声がある。
感じていても声にするのが憚られる言葉がある。
それは耳障りが悪く、心地良い言葉ではないのかもしれない。
だが言葉にされて、はじめて気づくこともある。
本稿で取り上げる言葉は、ひとつ間違えれば暴言とも受け取られかねないものだ。
しかし何かを変えるためには、声に、言葉にしてより多くの人に考えてもらうべきだろう。
本稿が停滞する思考覚醒へのキッカケとなることを切に願う。
古代真秀(日曜劇場「御上先生」より)
古代真秀
私立隣徳学院の理事長。
隣徳学院を新設し、一代で東大入学者数が県内ナンバーワン進学校まで創り上げた。
生徒たちとも気さくに接する一面を持ち、世間からも理想的な学校経営者として知られている。
日曜劇場『御上先生』Last Episode -Puppets can't control you- でのヒトコマ。
私立隣徳学院に赴任した文科省官僚の御上孝(松坂桃李)と、敵対しているとみせかけていた同僚・槙野恭介(岡田将生)が裏で繋がっており、不正を追跡。
上司の局長・塚田幸村(及川光博)と隣徳理事長・古代真秀(北村一輝)を追いつめた。
不正が新聞の一面を飾り、塚田と古代と中岡(林 泰文)は失脚する。
古代は教育改革の必要性を認識しながらも、自身が泥を被ることを選び、御上に未来を託す。
記者たちが期待しているのは
教育を利権に変えた
金の亡者の物語ですよ
そしてこういった物語は時に
国が抱える不都合な真実を隠すための
生贄の羊にされるんですよ
まあそれで
国の教育がアップデートするものなら
私だって喜んで羊になりますよ
だが残念ながら
そんな甘いもんじゃない
私は忘れられ
また別の誰かが生贄の羊にされるんですよ
馬鹿げた茶番を繰り返すんです
この国っていうのは
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この言葉を聞いて、あるドラマを思い出す。
脚本家・バカリズムが贈る新感覚SFショートショートドラマ『ノンレムの窓』 第7弾「2025・新春」。
「よーい、フィクション!」(主演:原田泰造)は、この言葉を具現化したような皮肉に満ちたドラマだった。
「よーい、フィクション!」(主演:原田泰造)
バラエティ番組のディレクターだった松永(原田泰造)は濡れ衣を着せられ番組をクビに…。
職を失い途方に暮れる松永は、謎めいた女性・矢橋(小雪)から「ウチで働かないか?」と勧誘を受ける。
そこはニュースを制作する会社だったが、作るのはただのニュースではなく『フェイクニュース』だった。
メディアで報道されるニュースの9割は本当に起きた出来事だが、実は1割は国やスポンサーからの指示で作られるフェイクニュースだと伝えられ愕然とする主人公。
一体、何が本当で、何が嘘なのか…。
主人公がつくるフェイクニュースは予期せぬ方向へと展開していく…。
この国の人間はゴシップが大好き。
他人の失敗や不幸を見聞きすることで、喜びなどの快感を得ることが好きで好きで仕方ない。
だから簡単に餌に飛びつく。
おかげで、バカな国民が喜びそうな餌を提供してやれば、都合の悪いことは大概隠すことができてしまう。
そしてこの国の政府は、もはや餌のでっち上げや捏造すら厭わない。
もしかしたら今日報道された誰かのスキャンダルも、何かを隠すための尊い生け贄。
プロパガンダなのかもしれない。
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