#63
停滞する思考に一石を投じる苦言
声にできない本音を言葉に…
何かと生きづらい世の中で、思ってはいても言葉にできない声がある。
感じていても声にするのが憚られる言葉がある。
それは耳障りが悪く、心地良い言葉ではないのかもしれない。
だが言葉にされて、はじめて気づくこともある。
本稿で取り上げる言葉は、ひとつ間違えれば暴言とも受け取られかねないものだ。
しかし何かを変えるためには、声に、言葉にしてより多くの人に考えてもらうべきだろう。
本稿が停滞する思考覚醒へのキッカケとなることを切に願う。
斎藤隆夫
斎藤隆夫氏(旧字体:齋藤󠄁隆󠄁夫)は帝国議会衆議院において、立憲主義・議会政治・自由主義を擁護し、弁舌により軍部の政治介入に抵抗した弁護士であり政治家である。
斎藤氏演説が軍部、及び軍部との連携・親軍部志向に傾斜していた議会内の諸党派勢力(政友会革新派〈中島派〉、社会大衆党、時局同志会など)より反発を招き、議員の圧倒的多数の投票により衆議院議員を除名された。
しかし、1942年(昭和17年)総選挙では軍部などからの選挙妨害や内務省からの選挙文書の差し押さえをはねのけ、翼賛選挙で非推薦ながら兵庫県5区から最高点で再当選を果たし衆議院議員に返り咲く。
この言葉は、1936年(昭和11年)5月7日に帝国議会の衆議院で斎藤隆夫氏が行った演説の中の一節。
この演説は、「粛軍に関する質問演説」ともいう。
苟(いやしく)も立憲政治家たる者は
国民を背景として正々堂々と民衆の前に立って
国家の為に公明正大なる所の政治上の争を為すべきである
裏面に策動して不穏の陰謀を企てるが如きは
立憲政治家として許すべからざることである
況(いわん)や政治圏外にある所の軍部の一角と通謀して
自己の野心を遂げんとするに至っては
是は政治家の恥辱であり堕落であり
又実に卑怯千万の振舞であるのである
立憲政治家の最大の自己の野心とは、当選すること。
選挙に勝つことだろう。
政治家にすこぶる甘い、我が国日本。
どんなに下手を打っても、議員辞職にまでは至らない。
一時は激しいバッシングに晒されても、喉元過ぎれば熱さ忘れる、頭の中お花畑の国民性。
しばらく大人しくしていればいいだけの話である。
一度なってしまえば、そこはまさにパラダイス。
やりたい放題だ。
現代の立憲政治家とは、日本に巣食う白蟻みたいな存在なのである。
だから必死でしがみつく。
選挙が近くなれば、 今までがまるで無かったことのように甘言を弄する。
自民党こそが国民に最も近いところに【石破茂総裁演説(全文)】
この石破茂総裁演説の中に、こんな一節がある。
能登半島で今も苦難の中にあられる。
そういう方々のことを私たちは忘れてはなりません。
そして、大船渡において苦難の中にあられる方々、そういう人たちの思いを決して忘れてはなりません。
パネルがあったらばぜひ展示をしていただきたいと思います。
避難所の状況というものをパネルにさせていただいております。
寒い中で体育館で雑魚寝、そのようなことがあっていいはずはない。
このこちらのパネル、避難所の状況、かつてはこのようなことでございました。
今は全く違う状況になっている。
一人一人の方々の、一つ一つの方々のプライバシーが確保される。
そういうテントが速やかに設置をされるようになりました。多くの方の努力によって、このような体制が今、実現しつつあります。
プライバシーが確保される、衛生が確保されるテントであり。
そして温かい食事であり、そして、身体にいろんな不自由を抱えられた方、あるいはアレルギーをお持ちの方、そういう方々に最大限の配慮が行き届いた。
一番苦難の中にある人たちに一番温かい手が差し伸べられなくて、なんでそれが国家なのか。
私は思っております。
(「石破茂総裁演説」より一部抜粋)
散々見捨てておきながら、選挙が近い時だけ政治家は能登のことを忘れてはいないという。
ああ、たしかに。
なるほど、どうやら忘れたわけではなかったようだ。
忘れたわけではなく、自分たちに影響が及ばなくて良かったと。
そう思っていたわけだ。
一度吐いた唾を飲み込めると思うなよ。
是は政治家の恥辱であり堕落であり
又実に卑怯千万の振舞であるのである
一番苦難の中にある人たちに一番温かい手が差し伸べられない。
それが今の日本。
それが今の政治家。
政治家の、政治家による、政治家だけのための甘言に騙されてはいけない。
とはいえ、これほど見え透いた甘言にまんまと騙される国民にだって問題がある。
いい加減気づけよ日本人。
自民党こそが国民の最も近いところにいる。
自民党こそが国民の怒り、悲しみ、喜び、苦しみ、それを一番知っているのが自民党である。
(「石破茂総裁演説」より一部抜粋)
この国の政治家は、もはや国民の怒りが自分たちに向けられていることにすら気づいていない。
もし気づいていれば、感情を逆撫でするようなこんな発言はできはしないはずである。
勝てば官軍、選挙に勝つためにはなりふり構わない。
まさに厚顔無恥。
まさに傍若無人。
戯言ばかりを弄する恥知らずな政治家どもよ。
是は政治家の恥辱であり堕落であり
又実に卑怯千万の振舞であるのである
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