はじめて聴いた時より今の方がずっと魅力的な名曲
波乗りジョニー / 桑田佳祐 (2002年)
はじめて聴いた時より今の方がずっと魅力的な名曲とは
ふと懐かしい音楽を耳にすることがある。
TVやラジオで流れてくる懐かしい曲の数々。
時に「あれ?こんな良い曲だったかな?」なんて感じる曲も中にはあったりするから音楽は面白い。
本稿ではそんな「はじめて聴いた時より今の方がずっと魅力的な名曲」ばかりを取り上げていこうと思う。
『波乗りジョニー』とは
自身の6作目のシングルとして、タイシタレーベルから2001年7月4日に発売された。
2016年2月26日にはダウンロード配信、2019年12月20日にはストリーミング配信を開始。
ソロ名義としては『祭りのあと』以来、約7年ぶりとなるシングル。
本作のアナログ盤には特製の水着が付属しており、タイシタレーベル発足後以降に発売されたサザンおよびソロ作品全てに印刷されているマークも、本作用にアレンジされたものになっている。
ジャケットのイラストは鈴木英人氏によるもので、桑田氏がタイアップのついたコカ・コーラを飲む姿が描かれている。
クレジットには “このイラストは日本コカ・コーラ社の許諾を得ています” としっかり記載されている。
2001年7月16日付のオリコン週間ランキングで初週51.9万枚を売り上げ、初登場1位を獲得した。
その後、同年7月30日付の同ランキングでも2週間ぶりに1位を獲得。
返り咲きの首位獲得は、自身としては初の快挙となった。
オリコンによる累計売上枚数は111.1万枚を記録して、自身のソロシングルとしては初のミリオンセラーを達成した。
タイトルは桑田氏が地元である茅ヶ崎市から青山学院大学まで電車で通学していた際に考えたものであり、大学生の頃から「いつかこのタイトルで曲を作ろうと思っていた」と後年明かしている。
ふと思い浮かんだ『波乗りジョニー』というフレーズを25年以上温め続けた。
ミュージック・ビデオは静岡県下田市の入田浜で撮影し、桑田氏が扮する架空の人物「古賀紅太」がサーフィンをするシーンがある。
サーフィンのシーンは桑田氏本人が実際に行っており、特設サイトの解説には「サーフィンシーンはもちろん、海の中のシーンもスタントなし!」と書かれている。
後半のプールでの歌唱シーンは、抽選で選ばれたサザンのファンクラブ会員がエキストラとして参加。
この時に桑田氏が使用した「サーフボード型放水ギター」は桑田氏のアイデアにより、特注で制作されたという。
MVにサザンのメンバーである野沢秀行氏が数秒登場する。
2009年にオリコンが調査した「ビーチソングランキング」では1位を獲得しており、また2018年に同社が調査した「平成夏ソングランキング」では7位にランクインしている。
夏の到来を告げるのはこの曲!
夏といえばサザン!
そんな人も多いかと思う。
ご多分に洩れず著者もそのひとりだ。
もちろんサザンの曲は大好きではある。
アレやコレもザ・夏と呼べる名曲ばかりである。
だが「一番夏を感じられる曲は?」と問われれば、桑田佳祐氏個人名義ではあるが本作のような気がしてならない。
夏と海感が他のどの曲より満載の本作。
サビのメロディはあまりにもキャッチーで、誰の耳にも残っているだろう。
君を守ってやるよと 神に誓った夜なのに
弱気な性と裏腹なままに 身体疼いてる
だから好きだと言って 天使になって
そして笑って もう一度
せつない胸に波音が打ちよせる
いつか君をさらって 彼氏になって
口づけ合って 愛まかせ 終わりなき夏の誘惑に人は彷徨う 恋は陽炎
嗚呼…蘇る
これほどの夏感は、サザンのどの曲にもないのではないだろうか。
本作を意図的に聴いた記憶は少ないが、ラジオなどで不意に流れてくるとテンションが爆上がっていく。
車で聴いたなら、さぁ大変。
このまま134号を流しに行きたくなってしまう。
桑田佳祐氏の楽曲が一番似合うのは、134号で聴いている時だと勝手に決めつけている著者であった。
☆今すぐApp Storeでダウンロード⤵︎