最強失恋ソング決定戦
THE BLUE HEARTS『夜の盗賊団』
果たして知っている人がいるのかどうか…
たぶんマニアックすぎる曲だから一応説明をさせて欲しい。
『夜の盗賊団』は、日本のロックバンド、THE BLUE HEARTSの通算17枚目となる最後のシングル『夕暮れ』のカップリング曲である。
またTHE BLUE HEARTSの7thアルバムである『DUG OUT』にも収録されている。
『DUG OUT』のジャケットには凹の文字があり、前作『STICK OUT』とは対照的にスロー&ミディアムの楽曲が集められている。
甲本氏曰く、「前作STICK OUT(凸)と本作DUG OUT(凹)は2つで1つのアルバム」だという。
楽曲は『STICK OUT』収録曲と同時期に制作され、レコーディング作業は1993年3月から行われたSTICK OUT TOURと並行して行われた。
真島氏の作詞した6作品中全てに「風」という文字が使われている。
だが雑誌のインタビューで指摘されるまで真島氏本人は気づかなかったという。
その他にも「雨、空、夏、夜」という言葉が目立つ。
THE BLUE HEARTSというバンドの在り方を見せたい、バンドを再スタートさせたいという甲本氏の意向のもと、今作と前作『STICK OUT』が制作されたが2作出来上がった時に、バンドのこれからの可能性よりも頑張ってもこれが限界かな、と甲本氏は感じたという。
本作品こそまさに隠れた名曲
THE BLUE HEARTSのスロー&ミディアム楽曲の傑作
前述したように『夜の盗賊団』はTHE BLUE HEARTSにとって最晩年の曲といえる。
ご存知の通りTHE BLUE HEARTSには有名な楽曲が数多ある。
生粋のラブソングこそ少ないが、失恋ソングになりそうな『ラブレター』などは名曲と呼べるだろう。
もちろん大好きな曲ばかりだ。
だけどこの曲だけは、何故か特別だった。
心地良く気持ちを堕としてくれるからだろうか?
プラネタリウムみたいな
満天の星空の下
レンタカーで走りながら
流れ星をたくさん見たよ
冒頭のフレーズだが、恋愛要素はひとつもない。
そしてネガティブ思考もきっとない。
だけど聴くと心地良く気分が堕ちてゆく。
それはもしかしたら本作品が、マーシーこと真島昌利氏の手によるものだからかもしれない。
甲本ヒロト氏の世界観とはひと味違うんだよなぁ、マーシーの曲って。
たまには自ら堕ちたいという願望がある人には、本気で一度聴いてみて欲しいと思う隠れた超名曲だ。
著者同様に失恋ソングとして聴いてももちろんOKだが、本作品を失恋ソングとして聴けちゃう人は少し変わり者なのかもしれない。
もちろん著者は変わり者だよ、ほんの少しだけどね。
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