ドラマ
岸辺露伴は動かない
『岸辺露伴は動かない』とは
『岸辺露伴は動かない』(英題:Thus spoke Kishibe Rohan)は、荒木飛呂彦先生による短編漫画シリーズ。
およびそれらを収録した短編集。
『ジョジョの奇妙な冒険』Part4『ダイヤモンドは砕けない』の登場人物、漫画家の岸辺露伴を中心として展開するスピンオフ作品。
タイトルの「動かない」は、「露伴は主人公ではなく、あくまで物語のナビゲーターである」という意味である。
第1作『懺悔室』が1997年に発表され、それのみ「死刑執行中脱獄進行中」(1999年刊)に収録されていたが、2008年の第2作『六壁坂』を皮切りにシリーズ化した。
2013年にはジャンプ・コミックスとして単行本化され、2018年に単行本第2巻が出てシリーズ化している。
掲載誌は一定でなく、これまでに「週刊少年ジャンプ」以外にも複数誌で掲載されている。
また各作品にはエピソードナンバーが冠されているが、発表順や時系列順というわけではない。
単行本では、各短編に作者自身が解説をつけている。
また収録作品のカラーページは全てモノクロに変更され、タイトル表示の関係で他ページより縮小されている。
荒木飛呂彦先生によれば、第1作の『懺悔室』を書く際、編集部からは「スピンオフ・外伝は絶対禁止」という条件で執筆依頼を受けており、最初は露伴を登場させずに描いていたが、「狂言回しとしてのキャラクターがいないと話がしっくり来ない」との理由で露伴を登場させることを決めたという。
またこの時の禁止令が無ければ、露伴のスピンオフ作品は以後書かなかっただろうと述べている。
岸辺露伴およびPart4のキャラクターが登場し、単行本の冒頭にはPart4設定基準での露伴のプロフィール(1979年生、1999年に吉良吉影と戦ったなど)が掲載されているが、Part4と諸設定が異なっている場合がある。
また、Part4の主人公・東方仗助は一貫して後ろ姿のみの登場となっており、セリフも一切ない。
これは「ひとつの作品に主役はふたり並び立てない」という荒木氏の考えからであることがOVA監督の加藤敏幸氏によって明かされている。
また、荒木氏は『JOJOVELLER』で当シリーズの世界観について「『ジョジョリオン』と『岸辺露伴は動かない』は隣り合わせの世界」と発言している。
内容については岸辺露伴の「取材見聞録」「体験談」「取材先で体験した恐怖のエピソード」などと紹介されており、取材で遭遇した不可思議な現象を露伴がスタンドと機転で切り抜ける、または当該編主人公の体験を露伴が語るというパターンが多い。
2010年には、同様に岸辺露伴をメインとしたスピンオフ長編『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』が発表されたが、こちらは2011年にフルカラーの愛蔵版コミックスとして単独で刊行されている。
一部のエピソードは2017年以降にPart4アニメに準じた内容でOVA化。
2020年12月末と2021年12月末にNHK総合テレビにてドラマ化された。
岸辺露伴は動かない 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
ドラマ『岸辺露伴は動かない』とは
2020年より特集ドラマとしてNHK総合テレビ・NHK BS4Kにて放送。
露伴役として高橋一生氏が主演、アニメ版『ジョジョ』を手がけた小林靖子さんが脚本を務めた。
ドラマ化に当たって設定の変更がなされており、露伴宅が原作版は住宅街に建てられているのに対し、ドラマ版は郊外の山間部に建てられており、原作では『富豪村』のみに登場する京香がメインヒロインかつ露伴の相棒的な位置づけで全話に登場する。
また『ジョジョ』本編を未見の視聴者にわかりやすくするため、例えばスタンドについては「能力」「天から頂いたもの」「ギフト」という表現に変えられている。
従ってスタンド像も登場しない。
2020年12月28日から30日に第1話-第3話を連続放送。
本作品の『富豪村』と『D・N・A』、短編小説集の北國ばらっど先生による『くしゃがら』を原作とし、撮影は2020年夏に行われた。
『D・N・A』については大幅に改変し、原作では主要キャラであった山岸由花子が登場せず、代わりに京香とドラマオリジナルの登場人物である平井太郎が関わるようになっている。
ギャラクシー賞テレビ部門の2021年1月度月間賞、および第58回(2020年度)の奨励賞を受賞。
選評では「独特な美意識に貫かれた奇想天外な原作の世界観を、こだわりぬかれた美術や演出で見事に再現」「役者陣もハマリ役ばかり」といった評価を得た。
2021年12月27日から29日に「第2期」として第4話から第6話を連続放送。
本作品の『ザ・ラン』と『六壁坂』、スピンオフ元の『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』の1エピソードが原作となる『背中の正面』の3本。
ストーリー構成としては『六壁坂』を軸の中心に据えて、他2話に登場する怪異が「六壁坂に潜むもの」として設定が改変されており、あわせて人物設定も例えば露伴から前借りを相談される編集者は京香に、乙雅三の職業が不動産業者となっているなどの変更点がある。
2022年12月26日・27日に「第3期」として第7話・第8話を連続放送。
本作品の『ホットサマー・マーサ』、『ダイヤモンドは砕けない』の1エピソードが原作となる『ジャンケン小僧』の2本。
なお、アニメ版で露伴役を演じた櫻井孝宏氏が予告編のナレーションと各話でカメオ出演的に声のみで出演している。
第4話から第6話には櫻井氏に加え、スピンオフ元の第6部『ストーンオーシャン』アニメ版で空条徐倫役を演じたファイルーズあいさんが出演している。
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あらすじ
(7)「ホットサマー・マーサ」
初回放送日: 2022年12月26日
長らくリアルな取材ができず、いらだつ露伴は子犬を連れて、散歩に出かける。
強い日差しとマスクのせいでもうろうとしながら見知らぬ神社に迷い込むと、そこには根元が洞になった巨木があった。
中は祠のようで、がぜん興味がわいた露伴は中に入るが、気がつくとそこにうずくまっていた。
洞を出て家に戻るが、ところどころ様子がおかしい。
さらには自分のベッドにシーツにくるまった女(イブ:古川琴音)がいて…
(8)「ジャンケン小僧」
初回放送日: 2022年12月27日
京香と打ち合わせ中のところに、漫画「ピンクダークの少年」を持ったファンの少年(大柳賢:柊木陽太)が突然尋ねてきた。
露伴は「仕事場にいきなり来るのは良くないね」と言って少年を追い返してしまうが、再び現れた少年は、やぶから棒にジャンケン勝負を露伴に挑むのだった。
露伴の行く先行く先に現れては、執ようにジャンケンを挑んでくる少年の目的とは?
いよいよ待望の新作が放送
2022年12月26日・27日に「第3期」として第7話・第8話を連続放送。
なかでも『ジャンケン小僧』は、原作でも非常に印象深いエピソードだ。
これを実写でどう表現するのか?
スタンドが登場しないから、オチはどうなるのか?
期待は膨らむばかりである。
もはや岸辺露伴本人にしか見えなくなってきた、高橋一生氏の演技にも注目だ。
毎度新作の発表が楽しみでしかないドラマ『岸辺露伴は動かない』。
『ジョジョ』未視聴でも問題なく楽しめる作品だから、興味がある方は是非。
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