ドラマ
101回目のプロポーズ
『101回目のプロポーズ』とは
『101回目のプロポーズ』は、1991年(平成3年)7月1日から9月16日まで毎週月曜日21:00 - 21:54に、フジテレビ系の「月9」枠で放送されたテレビドラマ。
浅野温子さんと武田鉄矢氏のダブル主演で、平均視聴率は23.6%、最終回では36.7%の視聴率を記録した(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。
舞台化された他、中国や韓国などの海外でもテレビドラマや映画としてリメイクもされている。
いわゆる「トレンディドラマ」のひとつであるが、トレンディ女優の代表であった浅野さんの相手役としてトレンディとはかけ離れたイメージであった武田氏が抜擢された。
当初は否定的な意見が多かったが、恋愛に不器用で冴えない男を熱演した武田氏が回を追うごとに大きな評判となった。
このドラマの名台詞は、再び恋人を失うことを怖いと告白する浅野さんが演じる薫の前で、武田氏が演じる達郎がダンプカーの前に突如飛び出し、間一髪の所でダンプカーが止まった後に、達郎が絶叫した「僕は死にません。僕は死にません! あなたが好きだから、僕は死にません。僕が、幸せにしますから!」(第6話のラストシーン)という台詞であった。
武田氏は熱演の余り「僕は死にません」を博多弁で「僕は死にましぇん」 と発音しており、それはその表記のまま同年の新語・流行語大賞(大衆部門・金賞)となった(実際には「死にましぇん」とはいっておらず「死にません」と言っている。武田氏の持つ博多のイメージと涙を流しながら叫ぶ熱演で、マスメディアが「死にましぇん」と言いだしそれがあまりにも象徴的であったため通説となってしまった)。
また、ダンプカーのスタントシーンはスタントマンを使わずに武田氏自らが演じている。
主題歌はCHAGE&ASKAの「SAY YES」で(オリコンシングルチャートで13週連続1位)、フジテレビは同枠で放送された1990年10月期の『すてきな片想い』、1991年1月期の『東京ラブストーリー』、そしてこの作品を「純愛三部作」と名付けた。
あらすじ
100回目のお見合いで出会った、死んだ婚約者を忘れられない矢吹薫(浅野温子)に、フラれてもフラれてもアタックするサエない中年男・達郎(武田鉄矢)の、涙と笑いの恋愛を描いたラブストーリー。
建築会社の万年係長・星野達郎(武田鉄矢)は、真面目が取柄の中年サラリーマン。
一見カッコ良いが実はアニメオタクの弟・純平(江口洋介)と暮らしている。
99回の見合いで断られ続け、すっかり自信を失っている達郎に100回目の見合い話が舞い込む。
相手はチェロ奏者の薫。
そんな彼女に当然のように断られた達郎だが、どうしても諦めきれずに、猛烈なアタックを開始した。
始めは戸惑っていた薫だが、達郎の純粋な心に触れ、次第に心を開いていく…。
爽やかイケメン・沢村尚人役を演じた竹内力
インパクトがありすぎる名セリフのおかげで、もはや都市伝説化している往年の傑作ドラマ『101回目のプロポーズ』。
脚本は鬱展開の作風に定評のあるスーパーヒットメーカーの野島伸司氏。
コメディ色が強い作風の本作には意外な取り合せである。
後年になって本作を取り上げるにあたり、「僕は死にません」の名セリフは避けて通れない。
避けて通れないどころか、このセリフばかりがひとり歩きしているように思う。
故にいろいろ見落とされている事実があったりして、改めて観直すと面白い発見があるものだ。
その筆頭が今とは印象が違いすぎる竹内力氏の出演だろう。
竹内力氏といえば強面で通っている俳優さん。
顔つきから身体つきまで、何から何までイカつい印象しかないだろう。
しかし本作ではまったく違う顔をみせてくれいる。
役どころは何とオーケストラのバイオリニスト。
バイオリニスト役といえば、爽やかでインテリ。
おまけに華奢な役者じゃなくては務まらない。
今の竹内力像からはおよそ想像がつかないだろう。
さらに時代はトレンディ一色。
観ているこちらが恥ずかしくなるほど、歯の浮くようなキザなセリフを連発している。
昔のドラマは時代背景が違いすぎるのと、あまりに夢を見過ぎた脚本に違和感がないとはいえない。
だが、今だからこそ斬新にみえたりもする。
当時は気づかなかったことに気づけたりもする。
これを機に改めて観直してみてはいかがだろう。
面白い発見があるかもしれない。
江口洋介氏が演じた星野純平はアニメ同好会の会長
本作ではなんと、イケメン枠の江口洋介氏がアニメ同好会の会長役を演じている。
また劇中には『となりのトトロ』や『魔女の宅急便』のタイトルがチラホラ登場。
イケメン×アニメなんて見え透いた狙いだと当時は思っていたが、今観ると感慨深いものがある。
野島伸司氏…何という先見性か…。
☆今すぐApp Storeでダウンロード⤵︎