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ioritorei’s blog

完全趣味の世界

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【アニメーション映画『岬のマヨイガ』】震災テーマの作品で過去一番ほっこりできた現代版「まんが日本昔ばなし」!ぜひ家族みんなで観てほしい傑作和製ファンタジー!!

 

 

 

 

アニメーション映画

岬のマヨイガ

 

 

『岬のマヨイガ』とは

 

 

『岬のマヨイガは、柏葉幸子先生による児童文学である。

岩手日報内の「日報ジュニアウイークリー」内で2014年5月10日から2015年7月4日まで連載され、2015年9月11日に内容を加筆修正した単行本が講談社から刊行された。

柏葉先生のデビュー40周年記念作品。

岩手県の沿岸地方にある「狐崎」※1を舞台に、東日本大震災をモチーフとした災害※2で被災した身寄りのない少女と主婦、そしてその2人に救いの手を差し伸べた老婆の3人が、古民家で共同生活を営みながら、遠野物語を彷彿とさせる伝承や妖怪に出会う日常ファンタジーとなっている。

2016年には第54回野間児童文芸賞を受賞。

 

※1.架空の町である。

※2.作中では具体的な年代記載がなく、「東日本大震災」とも明言されていない。

ただし、地震の発生した季節が「小雪混じりの肌寒い」と表現され、5月の場面で「あの日から二か月がたって」とあるほか、時刻は「二時もとっくにすぎて」と記載されており、実際の東日本大震災に類似した設定となっている。

 

 

岬のマヨイガ (文学の扉)

岬のマヨイガ (文学の扉)

 

 

 

アニメーション映画『岬のマヨイガ』とは

 

 

柏葉幸子先生による同名小説をもとに劇場アニメが制作され、2021年8月27日に公開された。

第76回毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞。

本作は、東日本大震災の被災地支援の一環として、東北を舞台としたアニメーションを制作してその魅力を伝えるフジテレビの企画「ずっとおうえん。プロジェクト 2011+10…」の一作として制作された。

これは特に大きな被害を受けた岩手県宮城県福島県の東北3県を舞台としたアニメーションを制作することでアニメを観たファンにその地域の魅力に気づかせ、観光資源のひとつとなっているアニメファンの "聖地巡礼" を起こすことで長期的な被災地支援につながることを目指す企画である。

登場人物の設定は原作から変更されており、「結」ことゆりえに代わって元高校生の少女・ユイが加えられているほか、原作の「ひより」こと萌花に当たるひよりの学年は小学2年生となっている。

 

 

岬のマヨイガ(完全生産限定版) [Blu-ray]

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あらすじ

 

 

女子高生だったユイは、高圧的な父親から逃れるために家出し、偶然に東日本大震災に巻き込まれた。

狐崎の避難所で身元の登録を迫られるユイ。

居場所を父親に知られれば連れ戻されてしまう。

そんなユイを、孫だと言って引き取る老女・キワ。

小学2年で天涯孤独になった少女・ひよりも、キワは孫として引き取った。

震災で家を失ったキワは、岬に建つ古い家を借りていた。

この家は「マヨイガ」といって、辿り着いた人を不自由なく "もてなす" 不思議な力に満ちていた。

遠野生まれのキワは幼い頃から、妖怪など不思議なもの(ふしぎっと)が見える女性だったのだ。

祭りの練習に参加し,お神楽の笛や破魔矢を使う舞を覚えて、地元に馴染んで行くユイとひより。

岬の近くの袖ヶ浦には、海中に洞窟があり、数百年前から海ヘビの魔物(アガメ)が封印されていた。

その封印が震災の津波で解けたと察するキワ。確認の為にキワは、近郊の川に住む「河童」たちを招集した。

洞窟に潜り、アガメが開放されたと報告する河童たち。

アガメを自分ひとりで倒すと決めたキワは、ユイとひよりを故郷の遠野に避難させた。

キワが狐崎に戻ったことに気づき、後を追うユイとひより。

被災地の人々の悲しみをエネルギーとして吸収し、巨大化するアガメ。

戦うも劣勢のキワ。

ユイとひよりは、魔除けの力を信じて、神楽の笛や破魔矢でアガメに立ち向かった。

ふしぎっと達の力も借りて、ユイ達はついにアガメを消失させた。

 

 


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登場人物(アニメ映画)

 

 

ユイ

声 - 芦田愛菜

 

ある事情で家を飛び出してきた17歳の少女。

盛岡の「ずっと北の方」の「同じ県内の山間の川沿い」の街に住んでいた。

両親は小学生の頃に離婚し、中学時代は軟式野球部に所属。

厳格な父から高圧的な扱いを受けて家を出、列車の中で地震に遭遇し、最寄りの狐崎の避難所で暮らしていた。

本名は「ゆりえ」で、避難所の係員に名前を問われた際に本名と母の名(あい)から「ユイ」という名を発想して名乗った。

3人で暮らすようになってから食料品店でアルバイトを始め、蕎麦屋から譲られた原動機付き自転車に乗るようになる。

 

 


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キワさん

声 - 大竹しのぶ

 

ユイとひよりを引き取り、一緒に「マヨイガ」で暮らすおばあちゃん。

フルネームは原作同様「山名キワ」。

避難所には地震から1月半ほど後に現れ、その場でユイとひよりを引き取って岬の家で暮らし始める(避難所ではユイやひよりと同居していない)。

遠野出身で、子供の頃に両親と死に別れ、親戚に預けられて育つ。

その頃に河童をはじめとした「ふしぎっと」と知り合う。

中学卒業後は海女になり、その後「いろんなところで働いた」という。

狐崎に来たのはアガメを倒すためで、狛犬に教えられてユイとひよりを引き取った。

遠野のマヨイガから一人だけ狐崎に戻る(ユイとひよりはあとから列車で戻った)。

 

 


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ひより

声 - 粟野咲莉

 

両親を一度に亡くし、ショックで声を失った8歳の少女。

舞台となる年の1月までは盛岡に住んでいたが、両親を交通事故で失ったため狐崎の父方の伯父に引き取られていた。

しかし伯父夫妻は津波に流され、避難所で暮らしていた。

本作では「ひより」はキワに付けられた名ではない。

 

 


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主題歌

 

 

 

羊文学による主題歌。

作詞・作曲は塩塚モエカ、編曲は羊文学。

 

 

マヨイガ

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現代に甦った「まんが日本昔ばなし

 

 

おそらく今の若者は知らないであろう、1975年から94年まで放送されていた人気アニメ『まんが日本昔ばなし

本作にはそれを想起させるような演出がふんだんに盛り込まれている。

まるで市原悦子さんと常田富士男氏の語り声が聞こえてくるようで、ちょっと懐かしい気持ちになる。

劇中では東北にちなんだ昔ばなしがいくつか披露されるわけだが、そのパートの作画は本編のそれとは一線を画しておりかなり特徴的かつ印象的だ。

それはまるで、あのまんが日本昔ばなし特有の特徴的な作画が甦ったようで、ノスタルジックな気持ちになる。

ただし、まんが日本昔ばなし特有の特徴的な作画は、好みが分かれることでも有名だ。

願わくば、皆さんの好みに沿う作画であることを祈る。

 

 


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傑作和製ファンタジー

 

 

本作には、主に東北で伝承されていると思われる怪異が多数登場する。

それは全国でもお馴染みの河童であったり、狛犬であったり、お地蔵様であったりと多岐に渡る。

これらを妖怪とする見方もあるが、本作の作風を鑑みれば、それは妖怪の類ではなく氏神様と考える方が妥当だろう。

氏神とは同じ地域に住む人々が共同で祀る神道の神のこと。

氏神は震災後もその土地に住み続けた人々の想いの象徴でもあるからだ。

やはり日本人には政治的な思惑で創造された唯一神信仰より、自然との共生の中で生まれた八百万の神信仰の方が性に合うと、本作を観て改めて感じる。

 

 

 

ぜひ家族みんなで観てほしい

震災テーマの作品で過去一番にほっこり

 

 

未曾有の大災害となった東日本大震災

その傷はあまりに深く、爪痕は未だに癒えてはいない。

それほどの大災害だ。

当然、それをテーマに扱う作品にはどうしても悲壮感がつきまとう。

これは仕方のないことである。

善し悪しの問題ではなく、現実に起きてしまったことなのだから。

しかし本作の印象は、今までのそれとは少し違っていた。

震災直後の東北が舞台でありながら、同様の他作品と比べて悲壮感がほとんど感じられなかったのだ。

もちろん震災が物語の基になるため、多少の厳しい現実は描かれている。

しかしまんが日本昔ばなしの要素を取り入れたからだろうか?

悲壮感より好奇心や高揚感が勝り、震災テーマの作品の中でも過去一番でほっこりできる作品に仕上がっている。

これは簡単なようで、実は凄いことである。

震災をテーマに扱えば、どうしてもあの日テレビに映し出された被害状況と無意識に重ねてしまう。

どうしてもあの映像を思い出す。

しかし驚くべきことに、本作は純粋に面白いのだ。

震災テーマ作品をただ単純に面白いとだけ感じられた記憶は、少なくとも著者にはない。

この感覚になれたということは、著者自身非常に驚きを覚えた。

だからといって、良いことばかりを描いているわけではない。

震災で天涯孤独になってしまった幼い子供。

夫を亡くした若奥さん。

慣れ親しんだ地元を離れ、遠くへ引っ越していった幼馴染。

体験者ではないからおそらくではあるが、被災地のリアルがちゃんと描かれている。

それでいて震災を風化させることなく、且つ、必要以上の悲壮感を漂わせていないから、無用な同情を集めることはない。

これはただ傍観することしかできなかった余所者には、けっして描くことができない物語だ。

原作はまだしも、アニメ制作にも被災地出身者が多数携わっていることは容易に想像できるほど、東北の郷土愛に満ち溢れている。

本作を震災の記録として、公式の教材として取り扱っても少しもおかしくないほど出来が良い。

だからこそ、こういう作品が広く世に知られていない現状が歯痒くて仕方ない。

著者は、本作こそもっと世に広めるべき作品だと確信する。

観る者を楽しませながらも、絶対に震災を風化させない強い意志を感じられる本作を、ぜひ家族みんなで観てもらいたいと心から思う。

 

 

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