漫画
聖闘士星矢
『聖闘士星矢』とは
『聖闘士星矢』(セイントセイヤ)は、車田正美先生による漫画作品、及びそれに連なる作品群。
1985年12月(1986年1・2合併号)より集英社の漫画雑誌「週刊少年ジャンプ」(以下、WJ)で連載を開始した。
「聖衣(クロス)」と呼ばれる星座の趣向を凝らした鎧や、ギリシア神話をモチーフにした物語が人気を博し、1980年代WJの看板作品の一つとなった。
2022年2月時点で全世界シリーズ累計は5000万部を突破している。
車田正美先生の前作『男坂』が短期間の連載に終わったことから、次回作はメジャー路線と読者受けを意識し、プラモデルの要素を取り入れた聖衣が少年読者に、ギリシャ神話を題材にしたストーリーが少女読者にそれぞれ受けるだろうという発想から構想が練られた。
その狙いは的中し、「聖闘士(セイント)」「小宇宙(コスモ)」といったネーミングとともに人気を獲得した。
聖衣の構造を詳しく解説した「聖衣分解装着図」や、読者からの聖衣デザインのアイディア公募などの企画もその人気を盛り立てた。
1986年にはテレビアニメ化し、スポンサーとなったバンダイから玩具やゲームソフトなども発売。
聖衣を再現したフィギュア玩具「聖闘士聖衣大系」は1987年度男子玩具最大のヒット商品となった。
WJでの連載は冥王ハーデス編の最終決戦途中ながら、1990年11月をもって終了。
冥王ハーデス編が予定外の長期におよび、連載終了号に最終回が入りきらないことが判明したため、同年創刊の「ブイジャンプ」誌にて、車田正美による読切作品に代わり『聖闘士星矢』の最終エピソードとなる『聖闘士星矢 完結編』が掲載された。
ジャンプ・コミックス最終巻にはさらに加筆が行われている。
本編終了後も『聖闘士聖衣神話』を始めとするグッズの販売、アニメーション作品や外伝漫画などの新作が作り続けられている。
2006年からは本編の正統続編となる『聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話』が「週刊少年チャンピオン」誌上で連載中。
あらすじ
この世には邪悪がはびこるとき、必ずや現れるといわれる希望の闘士聖闘士(セイント)。
その拳は空を裂き、蹴りは大地を割るという。彼らは神話の時代より女神アテナに仕え、武器を嫌うアテナのために素手で敵と戦い、天空に輝く88の星座を守護としてそれを模した聖衣(クロス)と呼ばれる防具を纏う。
そして現代、6年もの厳しい修行を経てアテナの聖闘士となった少年星矢が父に運命を託された実の兄弟たち(アニメ版では同じ境遇の少年たち)と共に地上の覇権を争う神々の争いに身を投じる。
天馬星座(ペガサス)の星矢、龍星座(ドラゴン)の紫龍、白鳥星座(キグナス)の氷河、アンドロメダ星座の瞬、鳳凰星座(フェニックス)の一輝、の5人の青銅聖闘士(ブロンズセイント)が全編を通じて物語の軸となる。
銀河戦争編
【青銅聖闘士編】
主人公・星矢は聖闘士の総本山であるギリシアの聖域にて、女聖闘士・魔鈴から過酷な修行を受ける。
教皇の見守る前でライバル・カシオスとの死闘を制した星矢は天馬星座の青銅聖闘士として認められ、天馬星座の聖衣を手に入れる。
星矢に修行を強いたのは、日本の大財閥グラード財団の総帥・城戸光政であり、同様に世界各地で命がけの過酷な修行を経て、聖衣を授けられ聖闘士となって日本に帰ってきたのは星矢を含めわずか10人であった。
彼らは光政の孫娘・城戸沙織の主催する一大娯楽イベント「銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)」に参加させられ、それぞれの思惑を胸に、優勝賞品の黄金聖衣を賭けた闘いが始まる。
だが戦いが進むうち、謎とされた10人目の参加者・一輝が乱入し、配下の暗黒聖闘士(ブラックセイント)により黄金聖衣が強奪され、銀河戦争は中断を強いられる。
【暗黒聖闘士編】
黄金聖衣を持ち去った一輝の影武者たちを追撃する星矢、瞬、氷河、紫龍の4人。
星矢たちは黄金聖衣のパーツの一部を奪還することに成功する。
だが、影武者たちは雑兵に過ぎず、彼らの背後には暗黒聖闘士最強を誇る「暗黒四天王」がいた。星矢たち青銅聖闘士4人と暗黒四天王、そして一輝との、黄金聖衣を賭けた戦いが始まる。
【白銀聖闘士編】
一輝を倒して黄金聖衣を取り返した星矢たちだったが、銀河戦争を聖闘士の掟に反する私闘と見なした聖域から、青銅聖闘士抹殺のために10人の白銀聖闘士(シルバーセイント)と聖闘士の頂点に立つ黄金聖闘士(ゴールドセイント)が派遣される。
自分たちより格上である強敵との激闘の後、黄金聖闘士・獅子座のアイオリアとの対決によって城戸沙織こそがかつて黄金聖闘士・射手座のアイオロスに救われた女神アテナの化身であること、そして聖域の教皇こそがアテナ暗殺を企んだ元凶であることが明らかになり、星矢たち青銅聖闘士は教皇に戦いを挑むことを決意する。
【黄金聖闘士編(十二宮編)】
教皇を倒すために、アテナ沙織を擁す青銅聖闘士たちがギリシアの聖域に乗り込む。
が、聖域に到着早々、トレミーが放った黄金の矢によってアテナが倒れる。
その矢を抜くことが可能なのは教皇だけだと聞き、青銅聖闘士たちは十二宮の頂上にある教皇の間を目指す。
その行く手を阻むのは、88の星座の中でも頂点を極めた最強の黄金聖闘士(ゴールドセイント)たち。
死闘を乗り越え、本物の教皇を殺害し13年前から教皇になりすましていた双子座のサガと星矢の最終決戦、アテナの復活、そしてサガの自決で終わる。
最強といわれる黄金聖闘士が5人(双子座のサガ、蟹座のデスマスク、山羊座のシュラ、水瓶座のカミュ、魚座のアフロディーテ)も命を落とした激戦であった。
これらの戦いはサガが起こした教皇暗殺とアテナ暗殺未遂が招いた悲劇と判明した後は「サガの乱」とも総称される。
ポセイドン編
地上制覇の野望を持つ海皇ポセイドンにより地中海の海底神殿に拉致されたアテナを救助するため、星矢たちが、7つの海の底に聳え立つ7本の柱を守る海将軍(ジェネラル)たちと闘う。
本編は、首謀者双子座のカノン(海将軍のリーダーとして立ち塞がる)を改心させ、海皇ポセイドンの魂をアテナの壺で封印し、海底神殿の崩壊で終わる。
ハーデス編
【十二宮編】
前聖戦から243年ぶりに復活し、聖域へ侵攻を始めた冥王ハーデスと108人の冥闘士(スペクター)から地上世界を守るため聖闘士たちが闘う。
サガに殺害された真の教皇シオン、また先の戦いで死んだ黄金聖闘士たちも冥闘士として復活し、アテナの命を奪おうとする。
アテナはエイトセンシズを発揮してハーデスを討つべく冥界に赴いた。
【冥界編】
冥王ハーデスの本拠である、ダンテの『神曲』をモチーフにした冥界が舞台。
瞬と一輝の兄弟を巻き込んだハーデスの肉体の秘密や、それに纏わるパンドラの過去が暴かれる。
そして黄金聖闘士12人が集結、それらを集中した太陽の光によって嘆きの壁を破壊してエリシオンに向かう。
【エリシオン編】
幾多の困難の末ハーデスのいるエリシオンにたどり着き、アテナに聖衣を届けようとする星矢たち。
そして、聖衣を纏ったアテナと青銅聖衣が神聖衣に進化した星矢たちは、ハーデスとの最終決戦を迎える。
激戦の末、星矢の犠牲によってハーデスの肉体は完全消滅、それに伴い冥界は崩壊し、太陽の復活と共に地上に真の平和が訪れた。
アニメ『聖闘士星矢』
1986年のテレビアニメ化を皮切りに、原作をベースとする以下の作品群が製作されている。
テレビシリーズ
- 『聖闘士星矢』
(1986年10月11日 - 1989年4月1日)
アニメオリジナルエピソードとして暗黒聖闘士編と白銀聖闘士編の間に黄金聖衣争奪編を、十二宮編の後には北欧アスガルド編を挟み海皇ポセイドン編までをアニメ化。
映画
第一作から『聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち』までの4作品はスタンダード・サイズ(4:3)で製作され、その画面サイズでTV放映やビデオ発売されたが、DVDではビスタサイズ(16:9)となり、画面が上下カットされている。
- 聖闘士星矢 邪神エリス
(1987年7月18日公開)
- 聖闘士星矢 神々の熱き戦い
(1988年3月12日公開)
- 聖闘士星矢 真紅の少年伝説
(1988年7月23日公開)
- 聖闘士星矢 最終聖戦の戦士たち
(1989年3月18日公開)
- 聖闘士星矢 天界編 序奏〜overture〜
(2004年2月14日公開)
(2014年6月21日公開)
OVA
(2003年1月25日 - 2003年7月25日)
(2005年12月17日 - 2006年2月18日)
(2006年12月15日 - 2007年2月6日)
(2008年3月28日 - 2008年8月22日)
今さらだけど黄金聖衣とか神聖衣とか世界観が最高じゃない?
『聖闘士星矢』は子供の頃に観ていたアニメの印象が強い。
もちろん原作もリアルタイムなのだけど、その頃の著者にとって週刊誌を買い続けることは経済的に無理。
故に、結果的にアニメで観ていたのだと思う。
しかしそのアニメも最後まで観た記憶がないから、当時の優先順位はかなり低めだったようだ。
そう。
何故なら著者にとっての車田正美先生の作品とは、時々無性に読みたくなるけど何度も何度も読み返すほどの熱量を持ち合わせてはいないようなのだ。
内容がそれほど深くはないので、何度も読み返す必要がないという理由もある。
その上若干ワンパターン。
うん、やはり短いスパンで何度も何度も読み返すほどじゃない。
でも最近、「ちょっと待て」と。
あれ?
『聖闘士星矢』の設定って、ワクワク最高じゃない?と思い返す。
そもそも神話大好きな著者。
そこにプラモデル要素を+αした聖衣。
その聖衣にもランクがあって、黄金聖衣は誰もが知っている十二星座に由来。
これだけでも十分アツいのに、最強と謳われる黄金聖衣の上には神聖衣なんてものまである。
よく考えてみたら、『聖闘士星矢』の設定には夢しかない。
マイブーム再来のキッカケは、このところ毎日のようにオススメされるYouTube動画。
『聖闘士星矢』関連動画は、実に興味深く心をくすぐる。
最強と謳われる黄金聖闘士の中にも、実はヒエラルキーがあった…とか最高じゃない?
不思議なことに、何故か自分の星座じゃない黄金聖闘士に惹かれるんだよね。
ちなみに著者は獅子座。
でも憧れたのは、天秤座とか双子座とか。
水瓶座も好きだった。
ここで安易に射手座を好きにならないところが実に天邪鬼の著者らしい
で、聖衣もまた格好良いんだ。
そもそもこれは、天馬星座(ペガサス)という、非常にマニアックな星座を主人公に据えた賜物だと思われる。
十二星座ですら全部認識できていないのに、天馬星座なんか認識できるかー!ってモヤモヤが、途中からの射手座との絡みでグンっと面白くなった。
結局、射手座の聖衣も格好良いんだ。
そういえば、射手座=サジタリウスって呼び名を覚えたのも『聖闘士星矢』キッカケだった。
語れば語るほど面白い『聖闘士星矢』の世界観。
アニメを観直したいけど、なかなか見つからない。
ここでも『聖闘士星矢』観るためだけに、新たな動画チャンネルに登録するほどの情熱はない。
やっぱり漫画が一番か…。
ちなみに数年前にもマイブームが訪れ、その時に原作全巻大人買い済み。
今のブームが盛り上がっているうちに、久しぶりに読破してみようか。
聖衣(クロス)
聖闘士が身にまとう防具。
各々の守護星座の形を象ったオブジェ形態から分解・変形して、聖闘士の身体を包む防具になる。
装着者である聖闘士に闘争心がないなど小宇宙が低いときにはただの重い防具に過ぎないが、小宇宙の高まりに応じて軽くなり攻撃力が増す。
聖衣は階級別に青銅聖衣(ブロンズクロス)、白銀聖衣(シルバークロス)、黄金聖衣(ゴールドクロス)の3種類がある。
黄金聖闘士の血を浴びた聖衣は、纏う聖闘士が小宇宙(コスモ)をセブンセンシズまで高めることによって、形状は元の聖衣のままで、黄金色に輝き硬度が増した状態の「黄金聖衣に限りなく近い聖衣」となる場合がある(ポセイドン編の星矢達が該当、アニメでは一輝も含む)。
さらにアテナの血を浴びることで(牡羊座のシオン曰く)「最強最後の聖衣」となり、ハーデスの結界による弱体化の影響を受けず、神々しか通行できない超次元の移動が可能となる、神聖衣(ゴッドクロス)へ進化するといった特別な能力を発揮する。
なお、非装着時は聖衣箱(パンドラボックス、またはクロスボックス)と呼ばれる専用の箱に収納されている。
「パンドラボックス」の意味合いは文字通りパンドラの箱を指しており、私利私欲による戦闘での聖衣の装着は厳禁とされ、その禁を破った聖闘士には災いが起こるという。
アテナや教皇の許可を得た時のみ装着することが出来るが、自身の身が危ない時に自己防衛のための装着は許されている。
また聖衣は聖闘士としての正装でもあり、アテナや教皇に直接面通しする際には装着する。
聖衣には生命があり、少しの破損なら自己修復できる。
しかし、それができないほど激しく破損した場合は修復技術を持った者による修復が必要であり、長い間装着者が不在する期間が続くと死んでしまうこともある。
死にかけた聖衣を復活させるためには、大量の聖闘士の血液が必須(鳳凰星座の聖衣は例外)。
原作では述べられていないが、聖衣は元々アテナが第一次聖戦時に海闘士(マリーナ)が纏う鱗衣(スケイル)に対抗して、天空の星座を設計図としてムー大陸の錬金術師たちによって作られたもの。
材料はオリハルコン、ガマニオン、銀星砂(スターダストサンド)を用いる。
しかし、ムー大陸が沈没した際に、聖衣の制作・修復技術はほとんど失われてしまい、聖衣を修復できるのは牡羊座の黄金聖闘士ムウだけとなった。
冥王ハーデスとの戦いで彼が戦死した後は、城戸沙織の命を受けたグラード財団の誰かが修復を引き継いでいる。
書籍「聖闘士星矢大全」には彫刻具星座の青銅聖闘士の存在が記されており、戦闘支援を目的とし彫刻室星座の聖闘士と共に聖衣修復の任務に当たっていたとの記述がある。
聖闘士聖衣神話EX 聖闘士星矢 ペガサス星矢(最終青銅聖衣) 約170mm ABS&PVC&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
聖闘士聖衣神話EX 聖闘士星矢 アンドロメダ瞬 (最終青銅聖衣) 約170mm PVC&ABS&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア BAS63724
聖闘士聖衣神話 聖闘士星矢 ドラゴン紫龍 (最終青銅聖衣) 約165mm ABS&PVC&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
聖闘士聖衣神話EX 聖闘士星矢 フェニックス一輝(新生青銅聖衣) [リバイバル版] 約170mm ABS&PVC&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
BANDAI SPIRITS 聖闘士聖衣神話EX 聖闘士星矢 ライブラ童虎(神聖衣) 約170mm ABS&PVC&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
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神聖衣(ゴッドクロス)
通常の聖衣がアテナの血を浴び、小宇宙を極限まで高めることにより誕生する。
青銅、白銀、黄金の全てを超え、オリンポス十二神のみの装備とされる神衣(カムイ)に限りなく近い防具。
形状は元となる聖衣の意匠を引き継ぎつつ神々しい装飾となり、全身を覆う形となる。
また超次元を飛ぶための翼が生える、神の攻撃を受け止める程の防御力をもつなど、特別な能力を発揮する。
眠りを司る神ヒュプノスの発言によれば、現代の星矢達5人が復活させるまでは、遥か神話の時代に1度見たことがあるだけという。
沙織曰く「聖衣の究極の形態でまぼろしの形」であり、役目を終えると通常の聖衣に戻る。
聖闘士聖衣神話EX 聖闘士星矢 女神アテナ&城戸沙織 -ディバインサーガプレミアムセット- 約160mm ABS&PVC&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
聖闘士聖衣神話EX 聖闘士星矢 死を司る神タナトス 約180㎜ ABS&PVC&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
黄金十二宮(おうごんじゅうにきゅう)
聖域にある黄道十二宮の名がつけられた12の宮殿。
アテナ神殿を守るための結界であり、それぞれを黄金聖闘士が守護している。
頂上にあるアテナ神殿にたどり着くためには白羊宮から順番に上っていかねばならず、テレポーティションなどの間接的移動も不可能。
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