アニメ
終末のワルキューレ
『終末のワルキューレ』とは
『終末のワルキューレ』(英題:Record of Ragnarok)は、梅村真也原作、フクイタクミ構成、アジチカ作画による日本の漫画である。
コアミックス(旧ノース・スターズ・ピクチャーズ)の月刊誌『月刊コミックゼノン』にて、2018年1月号より連載中。
2021年にアニメ化、舞台化された。
神々による人類滅亡の決議に待ったをかけた戦乙女が、人類史上最強の英傑たちを選出して戦いを挑む様を描いたバトル作品。
連載開始直後から話題となり、2018年5月に発売された単行本第1巻は発売直後から品薄となったため、大量重版となった。
また、同年9月に単行本第2巻が発売された際には、作者のアジチカ先生が第1話をすべてTwitterで公開したことから、読者を大きく増やした。
2021年12月時点で累計発行部数は1000万部を突破している。
『ゼノン』2019年12月号からは、第1回戦で登場した呂布奉先を主人公としたスピンオフ作品『終末のワルキューレ異聞 呂布奉先飛将伝』(作画:オノタケオ)の連載が開始された。
また、同号には錦ソクラ先生の漫画『3年B組一八先生』(『近代麻雀』掲載)との読みきりコラボレーション漫画も掲載された。
アニメ『終末のワルキューレ』とは
第1期は2021年6月17日よりNetflixにて配信開始。
テレビでは第1期が2021年10月から12月までTOKYO MXほかにて放送された。
全ての放送回で、出演声優によるオーディオコメンタリーが聴ける副音声放送が実施される。
第2期『終末のワルキューレII』は2023年よりNetflixにて配信予定。
あらすじ
人類の誕生から700万年。
進歩の兆しがない人類を見限った神々は、1000年に1度開かれる「人類存亡会議」にて、人類に「終末」を与える決議を行った。
そこに戦乙女(ワルキューレ)の長姉・ブリュンヒルデは決議に待ったをかけ、超特別条項に基づく神vs人類最終闘争(ラグナロク)で人類の行く末を決めることを提案する。
当初はその申し出を相手にしなかった神々だったが、ブリュンヒルデの挑発にプライドを傷つけられたことでラグナロクの開催を決定した。
かくして、天界が誇る最強神たちと、秘術「神器錬成」で神器と化した戦乙女たちを伴う最強の人類「神殺しの13人」(エインヘリャル)による、13番勝負の幕が上がる。
1st season
対戦カード
第1回戦
中華最強の英雄・呂布奉先 vs 雷の狂戦士・トール
北欧の最強神・トールが出場する初戦に、ブリュンヒルデは中華史上最凶かつ最狂の戦士と謳われる呂布奉先をぶつける。
生まれてから最強の名を独り占めにしてきた呂布は自分と互角に渡り合うトールに歓喜し、トールもまた、戦乙女の四女・ランドグリーズが神器錬成した方天戟で自身に傷をつけた呂布を好敵手と認め、戦いを楽しむ。
呂布はトールのヤールングレイプルを方天戟で破壊するも、それは封じ込まれていたトールの全力を引き出すことになった。
トールの秘技「覚醒雷槌」によって両脚を破壊された呂布は、闘技場に乱入してきた愛馬の赤兎馬に跨がり、生前に最強の敵との邂逅を信じて完成させた一撃「天喰」で逆転を狙う。
全力での打ち合いにの末に、呂布は神器もろとも右腕を失うが、全てを出し尽したことに歓喜しながら消滅する。
第2回戦
全人類の父・アダム vs 全宇宙の父・ゼウス
人類に勢いを取り戻すべく、ブリュンヒルデは原初の人類・アダムを次鋒に送り込む。
対する天界は、神々の長たるゼウスが自身の出番を待ち切れずに名乗りを上げる。
アダムは戦乙女の七女・レギンレイヴが神器錬成したメリケンサックスと、あらゆる攻撃を一瞬で模倣する「神虚視」によって優位に立ち回り、その強さを認めたゼウスは最強形態「阿陀磨須」で対抗する。
「阿陀磨須」の攻撃をも模倣するアダムだったが、これらの力はどちらも自らの身体に大きな負荷をかけるものであり、試合は相手の限界を待つ我慢比べとなる。
そして遂にアダムが「神虚視」の高負荷による失明を迎えて敗北の危機を迎えるが、アダムは敢えて攻撃を受け続けることでゼウスを捕捉し、人類のために拳を振るい続ける。
壮絶な殴り合いの末、ゼウスが耐えきれずに尻をつくものの、アダムが殴り合いの最中に既に死んでいたことが判明し、神側に軍配が上がる。
第3回戦
史上最強の敗者・佐々木小次郎 vs 大海の暴君・ポセイドン
2連敗で後がないブリュンヒルデは、神側の第3鋒が神すら恐れるポセイドンだと分かると対戦者を決めかねていた。
そこに「史上最強の敗者」こと佐々木小次郎が名乗りを上げ、ブリュンヒルデは死後も岩流の技を進化させてきた小次郎に望みを見出す。
小次郎は最速の先読み「千手無双」で真っ向から渡り合うが、底知れぬ強さを見せるポセイドンによって、戦乙女・フリストが神器錬成した備前長光三尺余寸をへし折られる。
勝負ありと思われた直後、小次郎はフリストの能力で折れた刀を大小二本の刀へと「神器再錬」することに成功。
加えて生前に戦った剣士達の技術を駆使する「二天岩流」でポセイドンに再び挑む。
対するポセイドンは全力の攻撃によって小次郎の心を折りにかかるも、自身を信じる幾多の剣士達の鼓舞で奮起した小次郎は神の手すらも完璧に先読みする「萬手無双」に開眼。
ポセイドンの攻撃を躱し続けた小次郎は奥義「双燕斬虎万刃撩乱」によってポセイドンを倒し、小次郎と人類はついに悲願の初勝利を飾る。
聖闘士星矢以来の興奮!
神話好きにはたまらないワードだらけ
この興奮はまさに『聖闘士星矢』以来。
それだけではない。
本作では『聖闘士星矢』以上の、神様オールスターズが登場するのだ。
たしかに『聖闘士星矢』も、神々との戦いを描いた作品ではある。
だが主要神様以外は枝の描写が多かった。
マニアックな星座ばかりで、はっきり言って知らない神様の方が多い。
だが『終末のワルキューレ』では、まさに王道神様のオンパレード。
ゼウス、ポセイドン、ハデスなんかは当たり前。
北欧の最高神・オーディンやオリュンポス12神の中でもフィーチャーされにくいヘルメスとアレス。
神話好きなら、これほど魅力的なワードで埋め尽くされた設定は他にはない。
あのアニメのあのキャラ名も…
あれもこれも実は神話が元ネタだったりするんだよね
沢城みゆきさん演じるワルキューレのブリュンヒルデや、ラグナロク(神vs人類の戦い)。
闘技場がヴァルハラ。
ヨルムンガルドやギャラルホルンなど、本作には他アニメでも聞いたことのある単語が数多く登場する。
このなかにはガンダムシリーズで登場するものも少なくない。
神話にはアニメのネーミングに使用されている名前や単語が多いのだ。
「あのアニメのあのキャラ名は神話からきていたんだ」なんて発見も多いだろう。
より深く知ることで、またその作品を好きになれる良い機会にもなるから神話は面白い。
歴史好きにもたまらないワードだらけ
『終末のワルキューレ』では神vs人類の戦い(ラグナロク)を描いているが、強い神様ならいくらでも思いつく。
いや、強いから神様なのか?
とにかくラグナロクで戦う神様に関しては、選びたい放題なくらい選択肢が多い。
だがそれが人類となるとどうか?
選ぶのは最強の人類「神殺しの13人」だ。
しかしイチ個体として強かった人間って誰だ?
人類史上、皇帝や王様のような権力者として強い人間はたくさんいても、個体として強かった人間となるとなかなか思いつかない。
こういう難題は、歴史好きの心を刺激する。
イチ個体として強い人間に、誰が選ばれるのかという点は興味が尽きない。
だからこそ問いたい…
劇中では鬼強かったけど、本物のアダムって本当に強かったの?
…なんて考えていくと神殺しできるほどの強者なんて、やっぱり人類には少ないんだよね。
神様、バカにしていない?(笑)
ゼウスのリングコールがあまりに酷すぎてウケる(笑)
気まぐれに無から有を生み
気に入らなきゃすべてを無に帰す
まさに暴君 絶対唯一神
(中略)
戦闘愛好変態神!
気まぐれやら気に入らなきゃやら、まさにゼウスのワガママ神話そのもの(爆笑)
おまけに好色にまみれたゼウスらしくエロジジイ呼ばわりされている。
作画的には筋肉ゴリゴリの堅そうな印象を受けるかもしれないが、内容は意外とこんなふざけた感じなところもあったりする。
本作は作画に少しクセがあるから好みが分かれてしまうかもしれないが、作画だけみて判断しない方が良い。
神、それは人が創りしもの
はっきりいって、細かいことを言い出すとツッコミどころが満載の作品だ。
「そこはそうじゃない」とか「なんでそうなるかなぁ」とか、極論を言えばあり得ないことの連続である。
だがなんだかんだいっても、神とは所詮人が創りしものである。
神様だって言ってしまえばマンガやアニメーションと同じ想像の産物なのだ。
もし本作に興味を持ってこれから観ようと思ってくれている人がいるなら、これだけは心してほしい。
神、それは所詮は人が創りしもの。
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