其の四十一
美しき日本語の世界。
ことわざとは
ことわざ(諺、英語::proverb、ラテン語:proverbium)とは、民間説話の下位概念であり、「人口に膾炙された」言句をいい、鋭い風刺や教訓・知識などを含んだ、世代から世代へと言い伝えられてきた簡潔な言葉のことである。
俚諺(りげん)ともいう。
「故事・成句」などと関連する。
ことわざは、観察と経験そして知識の共有によって、長い時間をかけて形成されたものである。
その多くは簡潔で覚えやすく、言い得て妙であり、ある一面の真実を鋭く言い当てている。
そのため、詳細な説明の代わりとして、あるいは、説明や主張に説得力を持たせたり詰ったりと効果的手段として用いられることが多い。
慣用句と重なる部分もあるが、一般の文の中でその一部として用いられるものを慣用句といい、文の形をとるか、または簡潔ながら文に相当する意味を表すものをことわざというのが普通である。
本当にあるの?これまでの人生で一度も遣ったことがない変わったことわざ
開いた口へ牡丹餅
思いがけない幸運が舞い込んでくることの喩え。
(開けている口に牡丹餅が飛びこんでくるように)努力することなしに、都合よく物事が運ぶことをいう。
開けて悔しき玉手箱
「浦島太郎の伝説」から、期待外れの結果を見てガッカリすることのたとえ。
期待していたものが、結果を見ると予期に反した意外なものであることがわかって残念という意味。
磯の鮑の片思い
アワビは二枚貝の片側だけのように見えるところから、自分が慕っているだけで相手にはその気のない恋のこと。
自分が一方的に相手のことを好きなこと。
片思いを洒落ていう言葉。
芋の煮えたも御存じない
芋が煮えたのか煮えてないのかの区別もつかない。
世間知らずな者を嘲っていう言葉。
甘やかされて育った人を揶揄ったり、嘲ったりする言葉。
瓜に爪あり爪に爪なし
「瓜」の字と「爪」の字との字画の違いを教えるための句。
「瓜」という字と「爪」という字を混同せずに正しく覚えるための言葉。
内で掃除せぬ馬は外で毛を振る
飼い主の手入れの悪い馬は、外に出た時に毛を振って汚れを落とそうとするのですぐにわかるとの意から、家庭の躾が悪い子どもは、外に出るとすぐにわかるということの喩え。
また内輪だけの事と悪い習慣などを隠していても、外に出てやはり悪い癖が出るのですぐ広まってしまう事。
鬼も十八番茶も出花
鬼でも年ごろになれば少しは美しく見え、番茶でもいれたばかりは香りがあることから、器量が悪くても年ごろになれば少しは娘らしい魅力が出てくるということの喩え。
女性は誰でも年ごろになると、色気や魅力が出てくるという喩え。
また、どんなものにもその魅力がいちばん発揮される時期があるということ。
ことばの業
ことわざは人類の言葉と知恵の結晶であり、その名の通り「ことばの業」。
昔から人々の間で言い表されてきた簡潔な言葉で、風刺 ・教訓・知識などを見事に表現している。
日本も例外ではなく、独特の地理環境や文化土壌を背景として、様々なことわざが形成され発展していった。
日本民族間有の国民の性格・文化の特質が、ことわざの中に特殊な言葉として体現されているのだ。
ことわざとは生活から生まれた人生の知恵であるという。
ただしその「人生の知恵」は、悪知恵であったり、意地悪な批判であったりと、必ずしも品格の備わった崇高な知恵ばかりではない。
むしろ民間に広く伝わって親しく庶民の口にのぼり、いじましい処世術、あるいは励ましや慰めとしての側面も大きい。
たとえ遣う機会が減ったとはいえ、ことわざは無くしてはいけない日本の大切な文化のひとつなのである。
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