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ミッション : インポッシブル / デッドレコニング PART ONE
- ミッション : インポッシブル / デッドレコニング PART ONE
- 物語を途中でただぶった斬っただけで2部構成前編としての演出ゼロ…2時間43分も観させられてこんな終わらせ方じゃあ後編への期待値もゼロ
物語を途中でただぶった斬っただけで2部構成前編としての演出ゼロ…2時間43分も観させられてこんな終わらせ方じゃあ後編への期待値もゼロ
『ミッション : インポッシブル / デッドレコニング PART ONE』とは
『ミッション : インポッシブル / デッドレコニング PART ONE』(原題 : Mission : Impossible – Dead Reckoning)は、2023年に公開されたアメリカのスパイアクション映画。
『ミッション : インポッシブル』シリーズの第7作目。
原題について、公開当初は『Mission: Impossible – Dead Reckoning Part One』というタイトルであったが、2024年1月に原題から「PART ONE」が外れ、現タイトルに変更となった。
タイトルにある「デッドレコニング」とは、古い航海用語で、最後に確認された位置情報のみに基づいて航路を計算すること。
マッカリー監督は、「基本的には盲目的に航海していることになります。これはイーサンだけでなく、何人かの重要な登場人物へのメタファーとなっています」と語っている。
シリーズ初の2部作であり、本作は前編となる。
後編である『ミッション : インポッシブル8』は2025年5月23日に公開予定。
スパイ・アクションの最高峰『M:Iシリーズ』集大成 全世界待望の開幕!
7作目となる本作はシリーズの集大成と呼ぶにふさわしく2部作の前編。
不可能に挑み続ける男、トム・クルーズが、超ヒット作『トップガン マーヴェリック』に続き、満を持して世界に放つ渾身の最新作。
アクションの激化は新次元へ――決死の断崖ジャンプの果てに待つクライマックスとは
ローマ市街でのカーチェイス、断崖絶壁からのバイクジャンプや高速で走る列車の屋根上での乱闘――だけではない。
クライマックスで畳みかける列車内サバイバル・アクションは、瞬き厳禁、驚愕必至。
おなじみのメンバーに加え、運命の鍵を握る新キャラクターたちが登場!
ヴィング・レイムス、サイモン・ペッグ、レベッカ・ファーガソンといった面々はもちろんのこと、任務成否のキーパーソンとなるグレイス役にヘイリー・アトウェル、謎の暗殺者パリス役にポム・クレメンティエフら、一筋縄ではいかない人物らがサスペンスを盛り上げる。
あらすじ
ロシアの次世代潜水艦であるセヴァストポリは推測航法(デッドレコニング/Dead Reckoning)を用いた新しい航行システムを試験運用する為、高度なAIシステムを採用した。
しかし、この新型AIが自我を得た事により乗務員達をかく乱させ、自らが発射した魚雷により潜水艦を沈没させ、乗務員全員が死亡する。
IMFエージェントであるイーサン・ハントはアラビア砂漠のエンプティ・クオーターに潜伏する元MI6のイルサ・ファウストから十字架型の鍵の半分を取り戻すようIMFに命じられる。
その後、ワシントンD.C.で行われたアメリカ情報機関のリーダー達の会議で、ロシアが開発したこの新型AIを "エンティティ" と呼び、それが世界の主要な防衛、情報、金融ネットワークに潜入し脅威となる事について話し合われる。
世界各国は自国の安全保障の為、この不正AIの「実体」を唯一制御可能な2つで1つとなる鍵を手に入れようと画策するが、イーサンはエンティティが人類にとって今後大きな脅威となると考え、その破壊を試みる。
イーサンと彼のチームは全人類を脅かす全能AIが間違った人間の手に渡る前にその制御キーを追跡し、見つけ出すというこれまでで最も危険な任務に挑む。
危機に瀕している未来と世界の運命の支配、そしてイーサンの過去の敵が接近するにつれて、世界中でイーサンと仲間たちの戦いが始まる。
物語を途中でただぶった斬っただけで2部構成前編としての演出ゼロ
シリーズ作品の傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』や『ロード・オブ・ザ・リング』は、初めから複数部構成を想定して制作された名作である。
また、『ダイ・ハード』『ターミネーター』『ジュラシック・パーク』『ハリー・ポッター』は、結果的に複数部構成になって尚名作と呼ばれる作品だ。
名作と呼ばれる作品にはそれ相応の理由があるが、それがシリーズ作品になるとその繋ぎの部分が作品の是非を左右するようになる。
次も観たい。
観る者にそう思わせる期待感を持たせ、且つ単編としての完成度も高くなければ、シリーズ化する意味がない。
その点で最も優れていたのが『バック・トゥ・ザ・フューチャー』だった。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズ各部の繋がりは実に見事なものだった。
1から2へ進んだかと思えば再び1に戻り、1・2から3へと繋がる秀逸なストーリー。
2を観れば1を、3を観れば1と2を観返したくなる見事な演出は、シリーズ作品のお手本とも呼べる傑作だった。
だからといって、単編としての完成度を疎かにしていない。
特に1の完成度は、ただそれだけで名作と呼べる作品なのである。
シリーズ作品とは、かくあるべきであると著者は思う。
2時間43分も観させられてこんな終わらせ方じゃあ後編への期待値はゼロ
では、シリーズ作品の傑作『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズと比べシリーズ初の2部構成となる本作は、いったいどんな仕上がりだったのだろうか。
そもそもの話になるが、本作を観るにあたり必要になるのが、本作が2部構成作品だという予備知識。
これが絶対条件だ。
『ミッション : インポッシブル』シリーズはビックタイトルである。
新作を楽しみにしているファンも多いだろうし、ファンでなくとも新作が公開されるたびに話題をさらう有名作品だ。
しかし本作が2部構成だということをファンでなければよく知らない。
なぜなら動画配信サブスクリプションでの本作タイトルに「PART ONE」の記載はなく、ただ『ミッション : インポッシブル / デッドレコニング』と表示されているだけ※なのだ。
であるから、本作が2部構成であることを知らずに視聴する。
その場合のガッカリ感は、本作がビッグタイトルであるが故に、他作品の比ではない。
ただでさえ長い上映時間。
緊迫のカーチェイスや迫力のアクションシーンは本作最大の見所ではあるが、過去作で何度も擦り倒され、もはや見慣れた感がたっぷり。
そんなアクションシーンを2時間43分も観させ続けられる。
もうひとつの見所である電脳戦も想像の域を出ておらず、目を見張るような新発見は特にない。
この時点でマンネリズムはすでに最高潮。
だがさらにガッカリさせられたのが、本作の終わらせ方である。
2時間43分もマンネリ映像を延々と観させられた挙句、 物語を途中でただぶった斬っただけの唐突なエンディング。
2部構成前編としての特別な演出はゼロ。
次作への期待も当然ない。
「え?これで終わり?」
思わず口をついたこれが正直な感想であり、本作に対する印象のすべてである。
ただそれと同時に、本作ほどのビックタイトルがこの程度の出来で発表されるとは思えない自分がいる。
もしかしたらこれは逆に後編へ向けた大きな布石なのでは?
一見すると凡作のように見せかけてはいるが、後編を観ないとわからない大いなる仕掛けが実は隠されているのでは?
そう思わなければ、2時間43分も費やした価値がない。
たとえ単編としては観る価値を見出せなくても、後編と併せて観ることで大化けする可能性に期待したいと思う。
本作の評価は後編の出来次第だ。
※ プラットフォームによっては紹介画像に小さく「PART ONE」と書いてある。
映画『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング 』PART ONEリュック
ミッション インポッシブル デッドレコニング PART ONE 入場者特典 第一弾ステッカー2枚
アニメ映画『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』とのコラボレーション
2023年12月22日に公開された『SPY×FAMILY』初となる劇場アニメ作品『劇場版 SPY×FAMILY CODE: White』。
同年7月には同月21日公開の『ミッション:インポッシブル / デッドレコニング PART ONE』とのコラボレーションがそれぞれ行われた。
『ミッション:インポッシブル』ほどのビックタイトルが日本のアニメとコラボというのも驚きだが、コラボというのがここまでパクって良いのだということも驚き。
話題性はあったが効果のほどは、果たしてどれほど望めたのだろうか…。
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