#55
停滞する思考に一石を投じる苦言
声にできない本音を言葉に…
何かと生きづらい世の中で、思ってはいても言葉にできない声がある。
感じていても声にするのが憚られる言葉がある。
それは耳障りが悪く、心地良い言葉ではないのかもしれない。
だが言葉にされて、はじめて気づくこともある。
本稿で取り上げる言葉は、ひとつ間違えれば暴言とも受け取られかねないものだ。
しかし何かを変えるためには、声に、言葉にしてより多くの人に考えてもらうべきだろう。
本稿が停滞する思考覚醒へのキッカケとなることを切に願う。
御上宏太(日曜劇場「御上先生」より)
御上宏太
孝の兄。
22年前、学校の放送室で声明文を全校放送したのち自死。
日曜劇場『御上先生』Episode 6 - confession - でのヒトコマ。
週刊誌に記事が出て、生徒たちは御上の兄・宏太(新原泰佑)のことを知る。
「昔のことだ」と、生徒からの問いに答えない御上だが、御上の過去を知るある人物の後押しもあり、静かに口を開く。
果たして御上は何を語るのか――。
恐竜ってさ
身体の大きさのわりに脳が小さいから
尻尾踏まれてから10分くらいして
ぎゃーーー…っていうらしいんだよね
それ
今の日本みたいじゃない?
日本の政治は2~3年スパンで政治を考える与党議員、与党議員の意向を踏まえて対症療法的な政策を立案し問題を先送りする官僚、そして政権・与党を刹那的な視点で批判し足を引っ張る野党、という構図の「先送りシステム」で回っている。
その結果、わが国は「問題はわかっているけど対策が講じられない」という状況が続き、当座社会は安定しているものの問題の先送りが続き将来的なリスクが拡大し、それがあらゆる形で顕在化しつつある。
我々はいつまで問題を先送りできるのか。
いつまで問題を先送りし続けるのか。
御上孝:学説変わってさ だいぶ素早く動けるらしいよ
恐竜は反応が遅く、たたかれても気づくのに時間がかかった?
「恐竜は反応が遅く、たたかれても気づくのに時間がかかった」という話は、おそらく「ステゴサウルスの第2の脳」を話の枕に利用されたようなものだと思われる。
脳が小さいステゴサウルスの腰のあたりに神経の塊が収まる空間が見つかり、これが下半身を司る第2の脳だと考えられた。
ただ、この説は今では否定されていて、先述の空間は糖や脂肪を蓄えておく場所だったとされている。
恐竜の学説は変わっても、この国の悪癖は変わらない。
国民が政治に無関心でい続ける限り、未来へのツケはいつまでも増え続ける。
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