#70
心に沁みる名言
今日を精一杯生きるために…
明日ではなく今日。
今、この時を精一杯生きるあなたのために素敵な言葉を綴ろう。
ラディック(空白を満たしなさいより)
徹生(柄本佑)は自分が本当に佐伯(阿部サダヲ)に殺されたのかを確かめようと、転落現場である会社の屋上を訪ねるが、記憶はあいまいなままだった。
そんな中、日本中の復生者(生き返った人間)が集う会の招待状が届き、生命保険の返金問題を相談するため参加することに。
同じ復生者である木下(藤森慎吾)らと知り合い心強く思う中、宿の自室に一枚のDVDが届けられた。
そこに映っていたのは思いがけないものだった…。
その日の夜、妻・千佳(鈴木杏)に電話をかけ泣いてしまう徹生に声をかけたのはラデックだった。
ラディックは徹生と同じ復生者で、おばあさんを火事から救い亡くなっていた。
自殺のことを告白する徹生だが、理由がわからないと話す。
死ぬ直前の記憶がまったくない。
自殺では無いことを証明しようと思ったが、結局は自殺だった。
「私はあなたの気持ちを理解出来ます。」
自分も自分らしくない死に方をしたと語り出すラディック…。
過去には 罪深いこともしています
おばあさんを助けようと 火の中に飛び込んでも
それは帳消しにはならないです
あなたの死が…
あなたの行った素晴らしいことをすべて台無しにして あなたの人生を否定するなんて
そんなことはけっしてありません
死は傲慢に人生を染めます
たまたま最後にこぼしたインク壺の色が
全部一色に染めてしまう
そんなこと間違ってます
私の死とあなたの死は
私たちが生きてる間にした 数えきれないほどの行為の…
たかが ひとつじゃないですか
「死人に口なし」とは本当なのだと、つくづく思い知らされるような言葉である。
たまたま最期に悪印象を与える行いをしてしまった場合、それまでの功績すらすべて悪いものに塗り替えてしまう風潮が、たしかに存在する。
そして当の本人は、すでに反論する術を持たないのだ。
まさに、死人に口なし。
「死は傲慢に人生を染めます。」
なるほど、その通りだ。
古来より日本人には「滅びの美学」という考え方が根付いているが、先人たちはこの真理を知っていたのだろう。
歴史に名を残すような偉人たちは、それまでどんなに悪行を重ねていようとも、散り際だけは美しい場合が多い。
例えば織田信長が死の間際、命乞いするような無様な姿を晒していたら、今の人気は無かったのかもしれない。
例えば坂本龍馬が長生きしていたら、今ほどの知名度は得られなかったかもしれない。
信長は大願成就目前にもかかわらず、潔く本能寺で散った。
龍馬は若くして暗殺されたことによって神格化された。
歴史に名を残すような傑物は、「命を惜しむな、名こそ惜しめ」と考え生きていたに違いない。
だからこそ、散り際の潔さを重要視したのだ。
ちょうど坂本龍馬のような事例が、つい最近でも起こっているではないか。
安倍晋三元首相暗殺事件である。
もちろんあってはいけない事件だ。
だがその一方で、別の見方も出来る。
それは、たまたま最後にこぼしたインク壺の色が、すべてを一色に染めてしまったことによって、それまでの疑惑がすべてかき消されてしまったということ。
そして安倍晋三氏の名は、この事件を以って歴史に大きく刻まれることになるだろう。
良くも悪くも「死は傲慢に人生を染めます。」とは、こういうことなのである。
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