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ioritorei’s blog

完全趣味の世界

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【停滞する思考に一石を投じる苦言『MEMちょ(アニメ「【推しの子】」より)』】声にできない本音を言葉に…。#38

 

#38

停滞する思考に一石を投じる苦言

 

 

 

 

 

 

 

 

声にできない本音を言葉に…

 

 

何かと生きづらい世の中で、思ってはいても言葉にできない声がある。

感じていても声にするのが憚られる言葉がある。

それは耳障りが悪く、心地良い言葉ではないのかもしれない。

だが言葉にされて、はじめて気づくこともある。

本稿で取り上げる言葉は、ひとつ間違えれば暴言とも受け取られかねないものだ。

しかし何かを変えるためには、声に、言葉にしてより多くの人に考えてもらうべきだろう。

本稿が停滞する思考覚醒へのキッカケとなることを切に願う。

 

 

 

 MEMちょ(アニメ「【推しの子】」より)

 

 

MEMちょ

 

人気ユーチューバーの高校3年生。

YouTubeの登録者数は37万人、TikTokのフォロワー数638k。

 

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『今ガチ』の収録が進む中、女優・あかねは爪痕を残せずにいた。

目立ちたい一心でヒールのように振る舞うも、望む反響は得られない。

焦りを募らせたあかねは…!?

アニメ『【推しの子】』第六話「エゴサーチでのヒトコマ。

 

 

人は謝ってる人に群がるんだよ

 

"謝ってるってことは

悪いことをしたって認めたんでしょ?"

 

"悪いことをしたなら

石を投げていいよね"

 

そんなふうに謝罪って

日本人の道理的には正しいけど

 

炎上対策としては

下の下なんだよ

 

 


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「どこの国の人でも、同じ人間なのだから、気持ちは同じなはず」と人は考えがちだ。

だが、実際には異なる文化と触れるとき、「人間関係」が一番難しかったりする。

たとえば同じ「謝罪」であっても、日本の人と外国の人ではその解釈が違う。

日本と欧米では「謝罪文化の違い」があるため、日本人と欧米人とが関わると誤解が生じることがある。

例えば欧米の一般的な感覚だと、「謝罪をする」のは「不正を働いた時」「自分が悪かった時」である。

個人であっても「自分の申し訳ないという気持ち」から安易に謝罪してしまうと、欧米諸国ではそれが「非を認めた」というふうに捉えられる。

現に昨今ではSNSで謝罪した著名人のほとんどが、「非を認めた」として誹謗中傷にさらされている。

そう考えると、日本人は簡単に謝ってはいけないのかもしれない。

しかし本当にそれで良いのだろうか。

例えば政治の世界で、外交の場でなら、たしかに日本人は「謝罪文化の違い」を学ぶ必要があるだろう。

だが文化の違いを認め合わず、 日本人としてのアイデンティティを棄てることには反対だ。

日本ではかつて、歴史上例をみない日本文化の醜い破壊活動が行われた。

千年以上の永きに亘って創り上げられた我が国固有の伝統文化が、新しい権力者による破壊されたのである。

欧米に追いつけ追い越せと自らのアイデンティティを棄てた結果得られたものは、いったい何だったのだろうか。

たしかに経済的には豊かになったのかもしれない。

しかし、その分心が貧しくなってしまったのではないのか。

近代政権によって全否定され歴史から抹殺された伝統文化こそが、今世界に誇るべき日本の象徴となっているのは皮肉だと言わざるを得ない。

そもそも日本人は感謝の気持ちを伝えるときでさえ、なぜ "すみません" と言ってしまうのか?

それは、日本人の細やかな心遣いからくるものではないだろうか。

「私のためにあなたの貴重な時間を使わせて、負担をかけさせてしまって申し訳ありません。でも、私はあなたにとても感謝しています。」

こんな想いから生まれた、日本文化のひとつなのだと考えられる。

故に "すみません" は、日本人らしい相手への気遣いや労いの心の表れであり、他人の空間への配慮なのである。

だから「すみません」には「ありがとう」の意も含まれているのだ。

事実、「すみません」のうちで本当のお詫び(謝罪)の意味で用いられるのは精々10%程度で、90%は何と尊敬や礼儀正しさや正直さを示すために用いられているという。

「すみません」は "thank you" や "sorry" というのと同じように、誰かに何かをしてもらったときに、その行為に対して感謝の言葉として頻繁に用いられているのだ。

日本には非常に多数の謝罪の表現があり、一説では少なくとも20はあるとされていて、日本に滞在する外人にとって謝罪とは、ある種の生活様式のようなものに見えているらしい。

利害の有無には関係ない「気持ち」を重視した日本流の謝罪について、海外の人にもっと知ってもらえれば、世界で「日本人の心」がもっと理解されるのではないだろうか。

日本には謝る文化があり、また感謝の文化がある。

一般的な礼儀正しさの一部としての日本人の謝罪の文化は、気配りに由来している。

何よりまず、日本人自身が改めてそのことを理解する必要がある。

日本の「お詫び」は、ややこしくも素晴らしいアートなのである。

 

 

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