『機動戦士ガンダム』のタイトルも、『新世紀エヴァンゲリオン』に負けず劣らず秀逸なものが多い。
その事実を鑑みればガンダムが如何に偉大な作品であったかわかるだろう。
その中のエピソードのひとつ。
機動戦士ガンダム第14話「時間よ、とまれ」。
大型人型機動兵器のガンダムになんと生身の敵兵が挑んでいく、あまりにリアルな回である。
『機動戦士ガンダム』は勧善懲悪を描いていない画期的なアニメだ。
これは発明だった。
戦争とは善い人間と悪い人間が戦っているのではなく、お互いの主義主張があって戦っているのだという、およそ子供向けではない描き方をしている。
本物の戦争がどういうものかはガンダムで教わった。
こんな描写はガンダム以前のアニメに存在しない。
敵役といえば旧来は、人間と同じような格好をしているものの、あくまで敵性宇宙人という設定だった。
もちろん勧善懲悪だからその宇宙人は悪者だ。
正義が悪を退治するんだから、そこに罪悪感はない。
しかしガンダムでは同じ人間同士が戦争をする。
前述したようにガンダムではお互いの主義主張のために戦っている。
決して、敵兵=憎むべき相手、ではない。
この回では、だから主人公は自分と同じ生身の人間への攻撃を躊躇う。
このような理由で敵役への攻撃を躊躇う主人公なんて、未だかつて聞いたことがなかった。
まるでゲーム感覚のような近代の戦争では恐らく感じることが出来ない、本物の戦争がそこには描かれていた。
改めてガンダムは凄かったんだと思い知る。
おまけに後々のアニメーションシーンに絶大な影響を与えたと思われる、元祖的なシーンをこの回で発見し衝撃を受けた。
それがこのシーン。
たしか…劇中2回目のマチルダさん登場シーンだ。
有名なエヴァのこのシーンを想起しないだろうか?
もしかしてヤシマ作戦・綾波レイ月背景はマチルダさんから影響を受けたのだろうか?…なんて考えるのは著者だけだろうか…
今や月背景はあらゆるアニメのあらゆるシーンに使われる王道の描写だが、その発祥元はもしかしたら『機動戦士ガンダム』だったのかもしれない。
最後に、昨日たまたまこんなものを発見したので貼り付けておく。
十三代目石川五右エ門の月背景。
もひとつおまけに次元大介の月背景。
渋いだろう?ww
ルパンの新シリーズが待ち遠しい。
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